手探り、手作り🐘

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本と映画-本

「インドの細密画を訪ねて」浅原昌明

「インドの細密画を訪ねて 上下」浅原昌明 新風舎2006 すごい労作。著者の浅原昌明という方、略歴によれば会社員としてインドに赴任してゐたときに細密画に魅了され、働きながら研究を続けたとのこと。それがこの大著につながったのだからすごいですね。…

「未知との遭遇 完全版」佐々木敦

「未知との遭遇 完全版」佐々木敦 星海社新書 2016 過去と未来を肯定するための「最強の運命論」を提唱する「自己啓発」本。 とっても面白かった。 めっちゃいい本なので、いろいろ書きたい気もするけれど(「偶然性」にかかわる議論とか最高だった)、…

「ニッポンの思想」佐々木敦

「ニッポンの思想」佐々木敦 講談社現代新書 2009 80年代からゼロ年代までの「ニッポンの思想」を概説する。 スーパー面白かった。新書にしては厚いけれど一気読み。こういう本を書いてくださって多謝多謝。ぜひテン年代の以降の「思想」についても書…

「インド美術史」宮治昭

「インド美術史」宮治昭 2009 吉川弘文館 前にも書いたけれど、最近ひろい読みとか飛ばし読みができるようになって嬉しく思ってゐる。通読しないことへの抵抗がなくなり、平気な気持ちでページをすっとばすことができるようになった。 この本も通読はむ…

「朝鮮半島と日本の未来」姜尚中

「朝鮮半島と日本の未来」姜尚中 集英社新書 2020 半島両国への差別的かつ攻撃的な物言いがあふれかえる現在の日本の言説空間において、姜尚中氏の語り口の穏和と誠実は稀有のものだ。この稀有はどこからくるのか。 氏は「はじめに」において、朝鮮戦争…

「コロナ後の世界を生きる」村上陽一郎 編

「コロナ後の世界を生きる」村上陽一郎 編 岩波新書 2020 24名の小論を収める。拾い読み。 科学史の大家である村上陽一郎氏は1936年生まれ。Wikipediaによると9月が誕生日で84歳になる。この年齢でこういう瞬発力を要する仕事をするのはすごい…

「ジプシー 歴史・社会・文化」水谷驍

「ジプシー 歴史・社会・文化」水谷驍 2006 平凡社新書 カタックはフラメンコの起源である、あるいは、二つは共通の祖先をもつ、という説がある。☟のような動画を見ると実際よく似てゐる。 インドのジプシーがカタックの原型をつくった、あるいはカタッ…

「死ねない時代の哲学」村上陽一郎

「死ねない時代の哲学」村上陽一郎 2020 文春新書 不思議なことがあるものだ。 先日、『意識を「生」に引き戻す』という記事を書き、そこで福田恆存の人間観を紹介した。大日本帝国があまりに生命をないがしろにした、その反省から、戦後は「個人の生命…

「未来への大分岐」斎藤幸平 編

「未来への大分岐ー資本主義の終わりか、人間の終焉かー」集英社新書 2019 著:マルクス・ガブリエル、マイケル・ハート、ポール・メイソン、斎藤幸平 たいへん勉強になりました。 斎藤幸平さん、お若いのにすごい学殖。そして、ヒューマニズムへの深い…

「神話と芸能のインドー神々を演じる人々ー」鈴木正崇 編

「神話と芸能のインドー神々を演じる人々ー」鈴木正崇 編 山川出版社 2008 拾い読み。カタックについての言及はほぼない。 以下、目にとまった箇所をメモ。 総論 神話と芸能のインド 鈴木正崇 (・・・)芸能にあたるサンスクリット語はサンギータであろ…

「宇宙を映す身体ーアジアの舞踊ー」宮尾慈良

「宇宙を映す身体ーアジアの舞踊ー」宮尾慈良 新書館1994 バリ、インドネシア、タイ、台湾などと伝統舞踊についてかなり詳しい記述がある。それらの舞踊が、題に示してゐるとおり、民族の宇宙観や精神世界を表現してゐるのだという。これはぼくの舞踊へ…

「新対話篇」東浩紀 他

「新対話篇」東浩紀 他 2020 ゲンロン 面白かった~、最高でした。哲学って大事よねと思う。ほんとに。 10の対談・鼎談を収録。 中沢新一さんとの対談「種の慰霊と森の論理」、 國分功一郎さんとの対談「正義は剰余から生まれる」、 が特に印象に残っ…

「街場の日韓論」内田樹 編

「街場の日韓論」内田樹 編 晶文社 2020 本書の前書きは内田樹さんのブログに公開されてゐる。(こちら) いま日韓関係は僕が知る限り過去最悪です。もっと関係が悪かった時代もあるいは過去のどこかの時点にはあったのかも知れませんけれど、僕の記憶する限…

「インドのヒンドゥーとムスリム」「ムガル帝国時代のインド社会」

「インドのヒンドゥーとムスリム」中里成章 山川出版社 2008 「ムガル帝国時代のインド社会」小名康之 山川出版社 2008 世界史リブレットというシリーズから二冊。こんなふうに薄くて内容の濃い本はありがたい。こういう入門書をさらっと読んで、よ…

「勉強の哲学ー来たるべきバカのためにー 増補版」千葉雅也

「勉強の哲学ー来たるべきバカのためにー 増補版」千葉雅也 文春文庫 2020 面白かった。哲学がこんな実用的な本になるなんてビックリだ。 実用書を読むときの「ううん、役に立つぞお、マネしてみよう」という楽しさと、哲学書を読むときの「なるほど、こ…

「なぜリベラルは敗け続けるのか」岡田憲治

「なぜリベラルは敗け続けるのか」岡田憲治 2019 集英社インターナショナル 岡田氏は「リベラル」にたいして次のような柔らかな定義を与える。 (・・・) 私がもし「リベラル派」だとするなら、それは鋼鉄のようなイデオロギーがあるからではないのです…

「日本語のために」池澤夏樹 編

「日本語のために」池澤夏樹 編 河出書房新社 2017 池澤夏樹=個人編集 日本文学全集の第30巻 最近、じっくり通読する本と、テキトーに通読する本と、必要な箇所だけ読む本とをはっきり分けるようになった。これまで「通読せねばならぬ」という思い込み…

「イスラム芸術の幾何学」ダウド・サットン

「イスラム芸術の幾何学ー天井の図形を描くー」2011 創元社(原著:2007) 著:ダウド・サットン 訳:武井摩利 小さくて可愛らしい本。きれいなデザインを見る幸せ、目の贅沢を楽しんだ。 イスラムのデザインの視覚構造には、キーとなるふたつの面が…

「これだけは知っておきたい世界の民族舞踊」宮尾慈良

「これだけは知っておきたい世界の民族舞踊」宮尾慈良 新書館 1998 世界各地の民族舞踊50種を紹介する。見開きにごとに一つの舞踊の説明なのでとても読みやすい。 冒頭の「世界の舞踊の旅へ」において著者の舞踊観が示される。 (・・・)舞踊の定義を…

「世界のダンスー民族の踊り、その歴史と文化ー」ジェラルド ジョナス

「世界のダンスー民族の踊り、その歴史と文化ー」大修館書店 2000 原著(1992):ジェラルド ジョナス 翻訳:田中祥子、山口順子 世界中のダンスについて詳述された大変有用な本だ。 インド舞踊ではバラタナティヤムとカタカリについてかなり豊富に…

「すごい物理学講義」カルロ・ロヴェッリ

「すごい物理学講義」カルロ・ロヴェッリ 河出文庫(2019) 原著は2014年刊行 翻訳:栗原俊秀 監訳:竹内薫 ほんとに「すごい」物理学講義だった。 なんせ高校に入ってから科学も数学もチンプンカンプンになった理系音痴のぼくが読み通すことができ…

「文明の復興と啓蒙の未来」中田考

「文明の復興と啓蒙の未来」中田考 2017 太田出版 けっこう本格派のハードな内容で通読できなかった。だから飛ばし読みした。 でも、「通読せねば」というかたちでハードルを上げてしまうと読書がしんどくなってしまうので、それでもよいと思う。 関心の…

「13歳からの世界征服」中田考

「13歳からの世界征服」中田考 2019 百万年書房 中田考先生の本を読むといろんなことがどうでもよくなって心がとてもすっきりする。 というのは中田先生はムスリムであり、アッラー以外の権威を認めない、「カリフ制だけが解答」という方で、その立場…

「かたちのオディッセイ」中村雄二郎

「かたちのオディッセイ」中村雄二郎 1991 岩波書店 3月に、Komal Khushwani さんという方のダンスについて「腕の中の宇宙」という記事を書いた。 見て、見て、見て、見続けてゐたら、あるとき、彼女の腕の中に宇宙のようなものが見えた。 宇宙的な無限…

「新装版 ソウルの練習問題」関川夏央

「新装版 ソウルの練習問題」関川夏央 2005 集英社文庫 1984年に刊行された「ソウルの練習問題 異文化への透視ノート」の新装版。 恐ろしく知的で、機知に富み、品の良い文章で、これぞ名エッセイストの名文と感服しきりだった。 ネットの記事、ツイ…

「哲学の誤配」東浩紀

「哲学の誤配」東浩紀 2020 ゲンロン 東さんの本はいつも面白い。 本を読むことって頭を使うから疲れるはずなんだけれど、東さんの文章はもうクリアすぎて気持ちがいいのなんのって、なんかウォータースライダーで「わ~」ってすべりおちていく感じだ。 …

「意識と本質 精神的東洋を索めて」井筒俊彦

「意識と本質 精神的東洋を索めて」井筒俊彦 岩波文庫 1991 原著は1983 むづかしかったけれどなんとか読了。 ・意識と本質ーー東洋哲学の共時的構造化のために ・本質直感ーーイスラーム哲学断章 ・禅における言語的意味の問題 ・対話と非対話ーー禅…

「いのちの輝き フルフォード博士が語る自然治癒力」ロバート・C. フルフォード

「いのちの輝き フルフォード博士が語る自然治癒力」ロバート・C. フルフォード 翔泳社 1997(原書は1996年出版) 翻訳:上野圭一 オステオパシー治療家であるフルフォード博士が自身の治療方法と、その基盤となる人間観、生命観、宇宙観を語ったも…

「内臓とこころ」「生命とリズム」三木成夫

「内臓とこころ」「生命とリズム」三木成夫 カタックというインドの古典舞踊をやってゐて、今自分なりに研究を進めてゐる。 練習したり見たり書いたりするなかで、少しづつ自分の理解が深まって、見える世界が変わってきた。 ダンスは何でもそうだけれど、カ…

「井筒俊彦 叡智の哲学」若松英輔

「井筒俊彦 叡智の哲学」若松英輔 2011 慶応義塾大学出版 この本を読んで、井筒俊彦の「意識と本質」を読もうと決めた。 「意識と本質」は、長いこと、読もう読もうと思い、積読になってゐた。 今がまさに読むべきときと確信した。 若松さんのこの力作評…