手探り、手作り🐘

簿記2級合格したのだ🥳🥳🥳

本と映画-本

「新しい共同体の思想とは」内山節

「新しい共同体の思想とは」内山節 農山漁村文化協会 2021 普遍を求めた結果 近代ヨーロッパの思想は「普遍思想」である。誰もが納得できる、どこにでも適応できる思想があるはずだという考えかたが根本にある。フランス革命の「自由・平等・友愛」がそ…

「資本主義を乗りこえる」内山節

「資本主義を乗りこえる」内山節 農山漁村文化協会 2021 資本主義の矛盾 資本主義以前の経済は労働の連鎖によって成立してゐた。農民が作物をつくり、それを仲買商が別の場所に届け、職人が料理をして、人の口に入る。労働があり、連鎖があり、それが結…

「民主主義を問いなおす」内山節

「民主主義を問いなおす」内山節 農山漁村文化協会 2021 近代世界の限界 近代社会は三つのシステムが三位一体となるかたちでつくられてゐる。国民国家、市民社会、資本主義である。その前提となるのが「自由な個人」という概念だ。「自由な個人」が王制…

「自分を変える気づきの瞑想法」アルボムッレ・スマナサーラ

「自分を変える気づきの瞑想法」アルボムッレ・スマナサーラ サンガ 2004 瞑想とは 人間には「からだ」という物体と「こころ」という精神的なエネルギーがある。「こころ」をひと言で定義すると、「外の世界を認識する機能」である。「こころ」が認識し…

「資本主義の終焉と歴史の危機」水野和夫

「資本主義の終焉と歴史の危機」水野和夫 集英社新書 2014 資本主義の起源 資本主義は「中心」と「周辺」から構成される。「周辺」すなわちフロンティアを拡げ、そこに資本を投下し、利潤を得て、大きくなった資本をまた別のフロンティアに投下する。投…

「犬はどこから・・・そしてここへ」畑正憲

「犬はどこから・・・そしてここへ」畑正憲 学研プラス 2007 犬の心拍数についての記述が面白い。 ロンドンに「どんな咬み犬でも治せる」と豪語する咬み犬の専門家がゐて、その人のやり方のひとつに、犬が咬もうとした瞬間にピストルみたいなもので「バ…

「ムツゴロウ先生の犬と猫の気持ちがわかる本」畑正憲

「ムツゴロウ先生の犬と猫の気持ちがわかる本」畑正憲 ベストセラーズ 2012 犬や猫が家にやってくると、普段の生活の中で犬や猫に拘束されることが非常に多くなります。 トイレを汚したら換えなければなりません。そこらじゅうに毛も散らばります。寂し…

「社会的共通資本」宇沢弘文

「社会的共通資本」宇沢弘文 岩波新書 2000 20世紀には資本主義と社会主義との対立が多くの悲惨な結果を生み出した。 社会主義諸国が行った中央集権的な計画経済は、国家権力を肥大化させ、市民的権利が制限され、個々人の内発的な動機を抑圧するもの…

「漢字伝来」大島正二

「漢字伝来」大島正二 2006 岩波新書 すべての人間集団は言語をもつが、そのうち文字を発明するのはわづかである。文字を発明した集団は「進んだ文明」を形成する。ここに権力構造が生まれる。文字をもつ「進んだ文明」がそうでない集団を征服する場合が…

「会計の世界史 イタリア、イギリス、アメリカー500年の物語」田中靖浩

「会計の世界史」田中靖浩 2018 日本経済新聞社 減価償却 減価償却の登場は会計の歴史において画期的な出来事である。産業革命を経た19世イギリスでは鉄道業が活況を呈した。会社は株主に配当を支払わねばならないが、鉄道は固定資産への初期投資があ…

「岩井克人「欲望の貨幣論」を語る」丸山俊一

「岩井克人「欲望の貨幣論」を語る」丸山俊一 2020 東洋経済新報社 貨幣は商品ではない。500円玉はモノとしては小さな銅の切れ端にすぎない。製造費用は50円もしないが、これが500円の価値あるものとして流通してゐる。つまり、おカネのおカネと…

にごりえ

6月12日、土曜。家事をすませ、昼過ぎに家を出て、日暮里に向かう。谷中を歩く。他にもいろいろ行ってみたいところはあるけれど、谷中があまりに心地よいのでまた来てしまった。しばらく谷中に通うことになりそうだ。環境を変えるべき時のような気がしてゐ…

「日本習合論」内田樹

「日本習合論」内田樹 ミシマ社 2020 6世紀に仏教が到来してすぐに神仏の共生が始まった。神社の中に寺院があり、寺院の中に神社がある。お寺に祝詞をあげる神官がゐて、神社にお経を唱える社僧がゐる。この神仏習合の伝統は1300年続いたが、慶応4…

「推し、燃ゆ」宇佐見りん

「推し、燃ゆ」宇佐見りん 2020 河出書房新社 主人公は精神的に問題を抱えてゐて、「ふつう」に生きることができない。「保健室で病院の受診を勧められ、ふたつほど診断名がついた」とある。推しを推すときだけ、彼女は活力を取り戻す。 若葉を抜けてき…

「呪の思想 神と人間との間」白川静 梅原猛

「呪の思想 神と人間との間」白川静 梅原猛 平凡社2002 白川静によれば、日本に文字が出来なかったのは、絶対王朝が出来なかったからだ。梅原猛は同意して言う。異民族を支配するような巨大な国家が出来ないと、文字は生れない。 白川 神聖王朝というと…

「インド文明の曙ーヴェーダとウパニシャッドー」辻直四郎

「インド文明の曙ーヴェーダとウパニシャッドー」辻直四郎 1967 岩波新書 面白かった。インド思想の勉強を楽しいと感じられるまでにけっこう時間がかかった。というのは、登場してくる神や概念がたくさんで、こんがらがって、よく分らないところがあるか…

たけくらべ

5月22日、土曜日、空には厚い雲。すごい湿気だけれど気温がさほど高くないので不快感はそれほどでもない。五反田まで歩き、山手線で日暮里まで行き、常磐線に乗り換えて南千住で下車。円通寺を目指して、南千住仲通りを歩く。 看板を見るとたくさんの商店…

「人間の解剖はサルの解剖のための鍵である」吉川浩満

「人間の解剖はサルの解剖のための鍵である」吉川浩満 河出書房新社 2018 前世紀後半から急速に発展してきた進化と認知に関する諸科学、すなわち認知心理学、行動経済学、人工知能研究の成果を紹介し、現在生じてゐる人間観の変容に関する調査報告を行う…

「多重都市デリー 民族、宗教と政治権力」荒松雄

「多重都市デリー 民族、宗教と政治権力」荒松雄 1993 中公新書 すごい湿気だ、頭が痛い。ノートをば。 デリーは四つの区画に分けるのが便利 19頁 1、旧シャージャハーナーバード。ムガル五代皇帝シャー・ジャハーン(在位1626~58)が造営した…

「新宗教を問う 近代日本人と救いの信仰」島薗進

「新宗教を問う 近代日本人と救いの信仰」島薗進 2020 ちくま新書 日本人の宗教意識の変遷について知りたいと思って読んだ。面白かった。こんなふうに手頃なサイズで全体像を提示してくれる本というのは本当にありがたい。感謝です。創価学会、大本、天…

運命

5月5日、水曜日、大型連休最終日、毎日けっこう歩いてゐるのでいいかげん疲れてきたけれど、まだまだ歩く。五反田まで歩き、山手線で目白まで行く。目白通りを歩いて明治通りまで来たら左に折れ、少し進むと右手に鬼子母神が見える。参道も境内も気持がい…

連環記

5月4日、火曜日、上野公園を歩く。気温は25℃に達し、かなり暑い。公園を入るとすぐに西郷隆盛像、少し奥に彰義隊の墓がある。 ここは江戸が薩長に敗れた場所だ。 こういう場所で幸田露伴を読むと、とても自然に作品の世界に入っていける。東照宮、五重塔…

蒲生氏郷

5月3日、日曜日、もう少し谷中を歩きたいと思い、再び北へ。二日前は日暮里で降りたが、今回はひとつ手前の鶯谷で下車する。言問い通りを歩いていくと、左手に寛永寺が見える。江戸の霊性の中心である。 寛永寺 根本中堂 雨が降ってきたので寛永寺事務所に…

五重塔

4月30日、金曜日、午前中に仕事を終え、日暮里に向った。目的は谷中を歩き、そこで幸田露伴の「五重塔」を読むことである。山手線日暮里駅に降りるのは初めてのことだ。改札を出て案内に沿って歩くと、すぐに谷中霊園に出た。墓地だけに静かで落ち着いた…

「身ぶりと言葉」アンドレ ルロワ=グーラン

「身ぶりと言葉」アンドレ ルロワ=グーラン ちくま学芸文庫 2012 600頁を超える大著であり、またかなり読みにくい文体なので、読了に相当な時間がかかった。こんなに難儀して読んだ本は久しぶりだ。ぼくの学力不足が一番だろうけれど、どうも原文そ…

「東京裏返し 社会学的街歩きガイド」吉見俊哉

「東京裏返し 社会学的街歩きガイド」吉見俊哉 集英社新書 2020 先日、友人と上野でランチをし、帰りに少しだけアメ横と上野公園を歩いた。そのとき「上野ってかなり面白いところなのでは?」という感触があり、上野近辺のことを知りたくなった。そうし…

「漢字世界の地平 私たちにとって文字とは何か」齋藤希史

「漢字世界の地平 私たちにとって文字とは何か」齋藤希史 新潮選書 2014 今年読んだ本の中でいちばん面白かった。音声言語と文字言語(書記言語)の関係について、これほど原理的で射程の広い議論を読んだことがない。これはかなり凄い本なのでは? 衝撃…

「漢文脈と近代日本」齋藤希史

「漢文脈と近代日本」齋藤希史 NHKブックス 2007 いろいろと蒙を啓かれた。感動した。 著者によれば、日本の知識階層のうちに素養としての漢文が定着したのは近世以降のことらしい。特に重要な契機となったのは松平定信による「寛政の改革」と、頼山陽の…

「ヒンドゥー教10講」赤松明彦

「ヒンドゥー教10講」赤松明彦 岩波新書 2021 図書館で借りてきて、ちょっと読んで、これは買うべき本だと思い直し、すぐに購入した。勉強になった。いよいよ面白くなってきた。 ノートをば。 ・「ヒンドゥー」という語は古代イラン語に最初に現れる。…

「白川静 漢字の世界観」松岡正剛

「白川静 漢字の世界観」松岡正剛 平凡社新書 2008 「興」という概念についての記述がとても刺激的だった。 「興」とは「失われた世界観にひそむなにがしかの部分の律動を、メタフォリカルに取り出し、記憶再生を試みる手法」をいう。ここで「失われた世…