お気に召すまま

ー半島情勢を中心にー

トランプ乱心す。

 トランプ大統領はつひに乱心してしまったらしい。突如としてエルサレムイスラエルの首都に認定し、商都テルアビブにある在イスラエル米大使館を移転すると宣言したのだ。

エルサレムの帰属はイスラエルパレスチナの和平交渉で決める」としてきた歴代政権の方針を覆すものであり、アラブ諸国はもちろん世界中から反発・非難の声があがってゐる。

www.asahi.com

 米国のトランプ大統領が中東のエルサレムイスラエルの「首都」と宣言したことを受け、国連安全保障理事会は8日(日本時間9日未明)、緊急会合を開いた。普段は米国に歩調を合わせることの多い英仏など欧州の理事国も「一方的だ」などと批判に回り、米国の孤立ぶりが浮き彫りになった。

 英国のライクロフト国連大使は、エルサレムの帰属は「イスラエルパレスチナの交渉で決めるべきだ」とし、「最終合意の前にエルサレムイスラエルの首都と一方的に認める米国の決断に反対だ」と明言。これらの決定は中東和平の展望の「助けにならない」とも述べた。

 フランスのデラットル国連大使は、エルサレムの帰属は和平交渉で決定することが「全ての和平努力の土台だった」と指摘。今回の決断が、それらとどう整合性がとれるのか説明するのは「(米国の)責務だ」と述べた。

 ログイン前の続きスウェーデンのスコーグ国連大使も米国の決断に「明確に反対」と述べ、1980年の安保理決議エルサレムの帰属変更の試みは「無効」と宣言したことを指摘した。普段は北朝鮮など、他国の決議違反を痛烈に批判する米国を牽制(けんせい)した格好だ。常任理事国の中国とロシアも懸念を表明した。

  各国の非難も当然だ。現実的に、トランプの宣言によって人が死んでゐるのである。

www.afpbb.com

 イスラエル軍は8日夜、パレスチナ自治区ガザ地区Gaza Strip)から行われたロケット攻撃への報復として、同地区を実効支配するイスラム原理主義組織ハマスHamas)の軍事施設に対する空爆を行った。同軍が発表した。

 ガザ地区の保健当局によると、この空爆により14人が軽度から中程度のけがをした。イスラエル軍によれば、同日夜にはガザからもロケット攻撃があり、イスラエル南部の町スデロット(Sderot)に着弾。同軍は、このロケット弾による死傷者の有無についてはコメントを拒んだ。 

  まったく驚かないが、日本政府はトランプの宣言に対してはっきりとしたコメントを出してゐない。

https://mainichi.jp/articles/20171209/k00/00m/030/125000c

 トランプ氏は日本時間7日未明に、エルサレムイスラエルの首都と認定する方針を発表した。これに対し、英独仏の首脳は直ちに反対を表明。国連欧州連合(EU)も米国を批判している。

 一方、河野太郎外相は7日午後、外務省で記者団に感想を求められ、「トランプ氏の中東和平促進への努力を評価する」などとまず前置きし、その上で「情勢悪化を懸念している」と述べた。記者に「米国の発表に対する賛否を日本政府として示す考えはあるか」と重ねて問われ、外相は「日本は大使館を移動するつもりはない」と語った。問答はかみ合っていないが、賛否表明は避けつつ、米国と異なる日本の立場を言外ににじませた。

 これに先立ち、菅義偉官房長官も同日午前の記者会見で「米国が発表したばかりで予断を持って発言することは差し控えたい」と賛否を避け、米国などと緊密に意思疎通を図るとの考えを示した。8日には、自民党二階俊博幹事長が国会内で記者団に「日本は日米同盟を結んでいる」と語り、事態を慎重に見守る姿勢を強調した。

  二階幹事長の「日本は日米同盟を結んでいる」といふコメントが現政権の同盟認識をよく表してゐる。彼らにとって日米同盟とは「ついていきます、捨てないで」といふことなのだらう。だから馬鹿にされるんだよ。

 トランプ大統領の乱心ぶりを見れば、対北朝鮮政策に関しても、平和的解決を探るための忍耐力に期待することは難しいやうに思ふ。その米国と100%一致することが安倍のいふ「国民を守り抜く」ことなのだから哀しくって涙が出るぢゃないか。

japan.hani.co.kr

 ドナルド・トランプ米行政府の事情に精通した消息筋は3日(現地時間)、「米行政府の中でも『先制攻撃』が絶えず議論されるほど」だとして、内部の雰囲気が悪化したと伝えた。北朝鮮の長距離ミサイルが、理論的にはワシントンに到達しうるという評価が出てきて緊張が高まっているということだ。

 ホワイトハウスのハーバート・マクマスター国家安保補佐官も2日、カリフォルニアで開かれた「レーガン国防フォーラム」で「北朝鮮との戦争の可能性が日増しに高まっている」として緊張水準を引き上げた。彼は「武力衝突によらずにこの問題を解決できる方法はあるが、あまり時間が残っていない」と付け加えた。ただし彼は、具体的な軍事オプションと関連してソウルを狙った北朝鮮の在来式ロケット砲やロケットを考慮すれば「リスクのない軍事行動の方法はない」と認めた。

 マクマスター補佐官は4日、フォックスニュースの「サンデー」プログラムに出演し、北朝鮮核問題は「(中国とロシアに対して)直接的な脅威であるだけでなく、日本や韓国、および他の国家が自主的に核武装する可能性という脅威をも提起する」と述べた。北朝鮮核問題を放置すれば、中国が最も敏感に考える韓国、日本、台湾の自主核武装を容認することになりかねないというメッセージを投げて、中国に対北朝鮮原油製品供給の縮小と海上遮断への参加を引き出す圧迫と見られる。

  トランプの乱心及び安倍の愚鈍と対照的なのが韓国・文在寅大統領の踏ん張りだ。彼は立派だ。パク・クネ後の最悪の政治状況で就任し、よくこれだけ建て直したものだ。

www.jiji.com

 韓国の文在寅大統領は6日、「北朝鮮の核問題は必ず解決しなければならず、圧力もかけなければならない」と述べる一方、「軍事的先制攻撃で戦争が起きることは断じて容認できない」と強調した。また、「『われわれの同意なくして朝鮮半島での軍事行動はあり得ない』と米国にはっきりと伝えている」と語り、平和的な解決策を模索する考えを改めて示した。
 大統領府が宗教界代表者との懇談での発言を公表した。文大統領は「今は緊張が高まっているが、この状態が続くことはあり得ない」と楽観。「結局、(対話は)時期の問題だとみられる。その過程に平昌冬季五輪がある」と述べ、五輪をきっかけとした対話局面への転換に期待感を表明した。 

  国連最高位の要人が訪朝したといふ。けっこうなことだが、ちょっと遅くないかい?

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 国連の最高位級要人の1人であるジェフリー・フェルトマン政務担当事務次長が4日間の日程で5日に北朝鮮を訪問した。フェルトマン事務次長の訪朝は6年ぶりの国連最高位級訪問で、先月29日の北朝鮮大陸間弾道ミサイル(ICBM)「火星-15」型発射以後に再燃した朝鮮半島「強対強構造」の緩和に大きく寄与するものと予想される。
(中略)
 国連の高位級要人の訪朝は、2010年2月の当時リーン・パスコ政務担当事務次長と、2011年10月の人道主義業務調整局(OHCA)バレリー・ エイモス局長の訪朝以後、6年ぶりだ。それだけに異例であり、金正恩(キム・ジョンウン)北朝鮮労働党委員長が政権を継承した後、国連高位級の初の訪朝だ。長官級要人である政務担当事務次長は、紛争地域の軋轢解決という国連本来の任務を総括するという点で、多くの事務次長の中でも核心要人だ。
 特に彼の訪朝は、北朝鮮との「公式議論」の性格を帯びているという点で重量感がある。ステファン・ドゥジャリク国連報道官は定例ブリーフィングで「フェルトマン事務次長がリ・ヨンホ北朝鮮外相とパク・ミョングク外務省副相などに会う予定」と明らかにした。米国の民間専門家と北朝鮮当局者が非公式に会う「半民半官対話」(1.5トラック)より公式性や格式の面ではるかに水準が高いと言える。
 フェルトマン事務次長の訪朝は、北朝鮮招請で始まったという点で、北朝鮮が探索的対話を模索し始めたのではないかという見方が出ている。ドゥジャリク報道官は、北朝鮮が9月の国連総会期間にフェルトマン事務次長を招請し、先月30日に訪朝が最終確定したと説明した。
 訪朝が最終確定した時点を見れば、北朝鮮が29日未明にICBMを発射し、正午に「政府声明」を通じて「国家核武力が完成された」と主張した時点に近接している。北朝鮮金正恩労働党委員長のいわゆる「核・経済並進路線」が完成されたとし、交渉局面への転換を試みているという分析の根拠だ。韓国政府当局者もこの日、北朝鮮の意図と関連して「初歩的な水準ではあるが、対外的にドアを開け始めている」と説明した。

 トランプの乱心が恐ろしい。痴呆の初期症状だとか、精神が崩壊し始めてゐるといった危なっかしい話も出てきてゐる。そしてティラーソンは辞めるのか?

 危機の2017年、混乱極まる師走、ぼくは来週、ダンスイベント出場のため台湾に行く。

金正恩委員長は、新型の大陸間弾道ロケット「火星15」型の成功裏の発射を見守りながら、今日ついに国家核戦力完成の歴史的大業、ロケット強国偉業が実現されたと誇り高く宣布した。

今週の気になるニュース。

 まづ原発関連ニュース。ここではほとんど半島関連の報道を追ってきたが、これは大きなニュースだと思ったから例外的に載せておく。廃炉が決まってゐる高速増殖炉もんじゅ」だが、なんと「放射能を帯びたナトリウムの抜き取りができない設計」になってゐるといふのである。つまり「廃炉の仕方」がわからないらしいのだ。

https://mainichi.jp/articles/20171129/ddm/001/040/162000c

毎日新聞の記事を抄録する。

 廃炉が決まっている高速増殖原型炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)について、原子炉容器内を満たしている液体ナトリウムの抜き取りを想定していない設計になっていると、日本原子力研究開発機構が明らかにした。放射能を帯びたナトリウムの抜き取りは廃炉初期段階の重要課題だが、同機構が近く原子力規制委員会に申請する廃炉計画には具体的な抜き取り方法を記載できない見通しだ。

 通常の原発は核燃料の冷却に水を使うが、もんじゅは核燃料中のプルトニウムを増殖させるため液体ナトリウムで冷やす。ナトリウムは空気に触れれば発火し、水に触れると爆発的に化学反応を起こす。もんじゅでは1995年にナトリウムが漏れる事故が起き、長期停止の一因になった。

(中略)

 原子力機構幹部は取材に対し「設計当時は完成を急ぐのが最優先で、廃炉のことは念頭になかった」と、原子炉容器内の液体ナトリウム抜き取りを想定していないことを認めた。炉内のナトリウムは放射能を帯びているため、人が近づいて作業をすることは難しい。

 原子力機構は来年度にも設置する廃炉専門の部署で抜き取り方法を検討するとしているが、規制委側は「原子炉からナトリウムを抜き取る穴がなく、安全に抜き取る技術も確立していない」と懸念する。

 もんじゅに詳しい小林圭二・元京都大原子炉実験所講師は「設計レベルで欠陥があると言わざるを得ない。炉の構造を理解している職員も少なくなっていると思われ、取り扱いの難しいナトリウムの抜き取りでミスがあれば大事故に直結しかねない」と指摘する。【鈴木理之】

 「都合の悪いことは起こらない」ことにしてあらゆる問題を「先送り」にする、といふ原則が日本中枢を毒してゐる。最も愚鈍で倫理の欠如した人たちが、この国を動かしてゐる。ただ、辛い。

 続いて半島ニュース。

 北朝鮮は11月29日、大陸間弾道ミサイル「火星15号」を発射した。ミサイルは青森県西250キロの日本海上に落下した。北朝鮮の発表は以下のとほり。

Naenara-朝鮮民主主義人民共和国

朝鮮政府が新型の大陸間弾道ロケット試射の成功に関連する声明を発表

朝鮮民主主義人民共和国政府が新型の大陸間弾道ロケット試射の成功に関連して29日、次のような声明を発表した。

朝鮮労働党の政治的決断と戦略的決心に従って、新しく開発した大陸間弾道ロケット「ファソン15」型の試射が成功裏に行われた。

大陸間弾道ロケット「火星15」型の武器システムは、米本土全域を打撃できる超大型重量級核弾頭の装着が可能な大陸間弾道ロケットとして、去る7月に試射した「火星14」型より戦術的・技術的諸元と技術的特性がはるかに優れた武器システムであり、われわれが目標としたロケット武器システム開発の完結段階に到達した最も威力ある大陸間弾道ロケットである。

朝鮮労働党と共和国政府の委任に従ってキムジョンウン委員長が指導する中、大陸間弾道ロケット「火星15」型はチュチェ106(2017)年11月29日2時48分、首都ピョンヤンの郊外で発射された。

ロケットは予定された飛行軌道に沿って53分間飛行し、朝鮮東海の公海上の設定された目標水域に正確に着弾した。

試射は、最大高角発射システムで行われ、周辺国家の安全にいかなる否定的影響も与えなかった。

大陸間弾道ロケットは、頂点高度4475キロメートルまで上昇して950キロメートルの距離を飛行した。

金正恩委員長は、新型の大陸間弾道ロケット「火星15」型の成功裏の発射を見守りながら、今日ついに国家核戦力完成の歴史的大業、ロケット強国偉業が実現されたと誇り高く宣布した。

大陸間弾道ロケット「火星15」型試射の大成功は、米帝とその追随勢力の悪らつな挑戦と折り重なる試練の中でもいささかの動揺もなく朝鮮労働党の並進路線を忠実に支えてきた偉大で英雄的な朝鮮人民が獲得した高価な勝利である。

朝鮮民主主義人民共和国の戦略武器の開発と発展は全的に、米帝の核恐喝政策と核威嚇から国の主権と領土保全を守り、人民の平和な生活を防衛するためのものとして、わが国家の利益を侵害しない限り、いかなる国や地域にも脅威にならないということを改めて厳かに声明する。

朝鮮民主主義人民共和国は責任ある核強国であり、平和愛好国家として、世界の平和と安定を守るための崇高な目的の実現のために自分の努力の限りを尽くすであろう。

「われわれが目標としたロケット武器システム開発の完結段階に到達した最も威力ある大陸間弾道ロケット」「今日ついに国家核戦力完成の歴史的大業、ロケット強国偉業が実現されたと誇り高く宣布した。」と言ってゐる。

 ぼくはこれを読んで「ああ、完成したのか。ならもうミサイル発射実験はないのだな」と思った。が、よく読むと核弾頭の再突入技術に関しては言及されてゐない。だからまだ実験はするのかもしれない。

 北のミサイル発射を受けて米国が「さらなる制裁」を叫び、中露が「制裁ではどうにもならぬ」と自制を促すといふいつも通りの展開となってゐる。

www.afpbb.com

ロシアのセルゲイ・ラブロフSergei Lavrov)外相は24日、北朝鮮による大陸間弾道ミサイルICBM)発射を受けて同国との関係を断ち切るよう米国が求めたことについて、これを拒否する意向を表明した。

 複数のロシアメディアによると、ラブロフ氏はベラルーシの首都ミンスクで記者会見に臨み、「われわれはこれを否定的に見ている。繰り返し述べているが、制裁による圧力は使い果たされている」と述べた。

 ラブロフ氏はまた、米国が金正恩キム・ジョンウンKim Jong-Un)政権を刺激しようとしていると非難。「米国の最近の行動は意識的に北朝鮮政府を別の過激な行動へと仕向けているかのようだ」と述べ、「米国人は自分たちの狙いが何か説明する必要がある。もし北朝鮮を滅ぼす理由を探しているのであれば率直にそう言うべきであり、米国の指導者もそれを認めるべきだ」と語ったという。(c)AFP

japanese.joins.com

 中国官営環球時報はこの日、北朝鮮の核・ミサイル問題で中国はやるだけのことはやったから、これ以上(米国と国際社会が)中国に強要することをやめてほしいと促した。共産党機関紙人民日報の姉妹紙である環球時報のこのような論調は先月末、北朝鮮の「火星15」大陸間弾道ミサイルICBM)の発射にともなう米国の追加対北朝鮮制裁の動きに対する中国政府の拒否感を示したと分析できる。 

  環球時報はこの日の社評で「中国は北朝鮮に友好的な政策を展開してきた少ない国家の一つだが、国連安全保障理事会の対北朝鮮制裁に参加した」とし「中国は依然として北朝鮮の最大の貿易相手国であり、数回にわたって安保理から北朝鮮の立場を弁護し、対北朝鮮制裁が北朝鮮人民を狙ってはならないという点を指摘した」と明らかにした。また「米国に対しても中国はやるだけのことはやった」とし「中国は安保理決議の履行過程で中朝関係を傷つけるなど、すでに代価を払っている」と主張した。この新聞は、特に「北朝鮮が一層発展されたICBMを発射したとすれば、これに対する制裁を甘受するのは当然だ」としつつも北朝鮮がいかなる間違いをしようが、全面的な貿易運送禁止など北朝鮮を孤立させる行為も間違っており、中国は米国のこのような非現実的な構想に協力する義務がなく、米国が中国と安保理を統制する指揮権を持っているとも言えない」と批判した。 

 ハンギョレ社説の説くとほり、韓米は対北朝鮮政策の全面的見直しを行ふべきだと思ふ。日本もさうだが安倍政権に願ふことはただ退陣のみである。

[社説]北朝鮮「核武力完成」、韓米は対北朝鮮政策の全面再検討をすべき : 社説・コラム : ハンギョレ

冷静に見るならば、今回の発射を全く予想できなかったわけではない。ドナルド・トランプ米大統領のアジア歴訪と、習近平・中国国家主席の特使である宋濤・中国共産党対外連絡部長の訪北でも明確な突破口を用意できなかったうえに、トランプ米行政府は9年ぶりに北朝鮮をテロ支援国に再指定した。北朝鮮の今回のミサイル発射は、「核武力完成」に向けた自国の時刻表に従ったものと見られるが、「テロ支援国再指定」が北朝鮮に一定の名分を提供した側面もあるだろう。

 今後当分は、北朝鮮と米国は競走する汽車のように激しい“強対強”対決の様相を見せることが明らかだ。トランプ大統領はこの日、「制裁と圧迫」という米国の対北朝鮮アプローチ方式を変える意思はないと明らかにした。29日(現地時間)に緊急招集される国連安全保障理事会は、制裁の強度を一層高める方案を議論する予定だという。問題は、制裁水準をどのように高めるのか、また、制裁水準が高まれば北朝鮮がこれに屈服して対話に出てくるのかがきわめて不透明だという事実だ。トランプ行政府は、中国に向かって原油供給中断または大幅縮小を強く要求すると見られるが、中国がどこまで呼応するかは未知数だ。米国の武力示威回数が増え、その強度も高まると予想される。北朝鮮に対する強力な警告が目的だが、その過程で韓国が甘受しなければならない経済的・軍事的負担は侮れないだろう。

 米国は北朝鮮に対して、バラク・オバマ行政府では「戦略的忍耐」という名前で、トランプ行政府では「強力な制裁」で一貫してきた。北朝鮮がミサイル試験をするたびに強力な糾弾と制裁宣言が「機械的慣性」のように続いてきた。しかし、制裁局面でも北朝鮮は一貫して核・ミサイルを開発してきたし、今は「核武力完成」を主張するに至った。少なくとも現在のところ、「最大の関与」が抜け落ちた制裁一辺倒の対北朝鮮圧迫政策は事実上失敗したと言える。

 韓国の文在寅大統領は「火星15号は完成してゐない」との立場を明らかにした。

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 文在寅(ムン・ジェイン)大統領が先月30日、ドナルド・トランプ米大統領との電話で北朝鮮の「火星-15」型ミサイルについて、「開発の完成段階ではない」という趣旨で説明した背景に注目が集まっている。基本的には大陸間弾道ミサイル(ICBM)の技術的完成度に疑問を示したものだが、米国と北朝鮮に状況判断を誤って極端な衝突に突き進んではならないというメッセージが含まれているものと見られる。

 文大統領は同日の電話会談で、火星-15型について「これまでのミサイルの中で最も進んだものであることは確かだが、再突入と終末段階の誘導分野の技術はまだ立証されておらず、核弾頭の小型化技術を確保したかどうかも定かではない」と述べた。文大統領は「北朝鮮のミサイルをどのように見ているか」というトランプ大統領の質問に答える過程で、このように説明した。「大陸間弾道ミサイル開発が完結の段階に到達し、核兵力の完成を実現した」という北朝鮮政府の声明を認めない立場を示したのだ。 

  北の立場は一貫してゐる。「核保有国として認めて欲しい。そこから交渉しませう」といふものである。

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 北朝鮮が、核保有国としての地位が認められれば米国と交渉する用意があるという立場を明らかにしたと、訪朝したロシア下院議員が伝えた。核保有国地位の認定は北朝鮮の一貫した立場だが、先月29日の「火星-15型」ミサイル発射を「核武力の完成」と宣言した状態で、対話の意思を伝えたものと見られる。

 同僚議員らと一緒に訪朝したビタリ・パシン議員は「キム・ヨンナム最高人民会議常任委員長(国会議長に当たる)が、北朝鮮は交渉テーブルにつく用意ができていると明らかにした」と伝えたと、「インタファクス通信」が1日付で報じた。パシン議員は、北朝鮮が今回の発射で目標を達成して米国と交渉する準備ができたとしたうえで、交渉に出る条件として核保有国としての認定を掲げたと話した。彼は、北朝鮮が今回のミサイル発射を米国に交渉しようというシグナルを送ったものとみなしていると付け加えた。ロシアの議員たちは発射翌日の30日、キム・ヨンナム常任委員長と面会した。

 12月4日、韓米軍事演習始まった。

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訓練には、韓国軍航空機約80機と米軍航空機約150機など合わせて230台機が参加する。米軍側から「ステルス機F-22」6機や「F-35A」6機、「F-35B」12機、電子戦機「EA-18Gグラウラー」6機、戦闘機「F-15C」約10機、「F-16」約10機、長距離爆撃機B-1B、早期警報機E-3などが参加し、韓国側側は戦闘機F-15KとKF-16、F-5、韓国製軽攻撃機FA-50、国産戦術統制機KA-1、空中管制機E 737などが参加する。


 北朝鮮は、前日の外務省報道官の声明に続き、「労働新聞」を通じて訓練を強く非難した。労働新聞は3日付で、「ただでさえ緊張した朝鮮半島情勢を、核戦争勃発の局面へとさらに深く追い込む危険な挑発妄動」とし、「合同空中訓練は我々に対する公然の全面挑戦であり、あっという間に核戦争の火種を爆発させる引き金となりかねない」と主張した。 

 米国には「在韓米軍家族の退避」を訴へる議員が出てきてゐる。

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共和党のグラム上院議員は3日、CBSテレビのインタビューで、北朝鮮との軍事衝突が近づいているとの認識を示し、「在韓米軍の家族を韓国国外に退避させるべき時が来た」と訴えた。グラム氏は「北朝鮮が米本土に届く大陸間弾道ミサイルICBM)の技術と核兵器の融合を進める中、われわれは軍事衝突に近づいている」と発言。

「時間はあまり残されていない」と繰り返し、北朝鮮と戦争になれば大きな被害を受けるとされる韓国から米軍兵士の妻や子供を退避させるべきだと訴えた。韓国には米兵約2万8500人が駐留している。

 本当に戦争が始まるのだらうか。朝鮮半島で。あってはならないことだ。中露が提言してゐる「双中断」すなはち北も米韓も同時に挑発をやめて対話を始める。それでいきませうよ。

習近平の特使、金正恩に会へず

今週の気になるニュース。

 例によって朝鮮中央通信から。安倍政権が北朝鮮の核・ミサイル開発を利用して国の形を変へようとしてゐることを軍国主義の復活として批判・威嚇してゐる。「お前が言ふなよ」といふ話ではあるが、書いてあることはけっこうその通りでもあるので「的確な評言」だなあといつも関心してしまふ。11月21日の記事である。

http://www.naenara.com.kp/ja/news/?0+100480

わが共和国に対する日本反動層の軍事的挑発妄動が、日増しに甚だしくなっている。

11月11、12の両日、日本の海上自衛隊」が米空母打撃団と共にわれわれを狙った大規模な合同軍事演習を強行した。

米原子力空母のロナルド・レーガンセオドア・ルーズベルトニミッツ海上自衛隊護衛艦のいせ、まきなみ、いなずまなどの参加の下に行われた合同軍事演習について日本防衛相の小野寺は、日本と米国の決意をより確固と示したきわめて効果的な訓練だったと強弁を張った。

一方、日本はわれわれの弾道ミサイルに対処するという美名の下、新型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」の秋田、山口の両県への配備を急いでいる。

先日、トランプと安倍の共同記者会見で日本が米国からSM3とF35A追撃機、イージス戦闘システムを装備した軍艦を購入することにしたと発表された事実も黙過することができない。

諸般の事実は、海外侵略野望の実現に狂った日本反動層の危険な軍事的妄動が度を超えているということを如実に示している。

われわれの「脅威」を口実にして朝鮮半島に日本の「自衛隊」武力を主動的に投入するための名分を立て、ひいてはアジア太平洋地域に対する再侵略を正当化して「大東亜共栄圏」の昔の夢をなんとしても実現してみようとするのは、日本反動層の変わらぬ野望である。

敗北後70余年の歳月が流れたが、日本の軍国主義野望は決して変わっておらず、その後えいによって甚だしく復活している。

現日本支配層は、2016年3月、「安全保障関連法」を発効させて「自衛隊」に「集団的自衛権」行使を付与し、「自衛隊」の海外活動範囲を大幅に拡大した。

特定機密保護法、組織犯罪処罰法をはじめとする悪法を次々とつくり上げて、国内のファッショ化を急速に進め、最近は海外侵略野望実現の最終の段階と言える現行憲法の改悪にヒステリックに執着している。

今、日本がわれわれの自衛的正当防衛措置にいわゆる「脅威」と言い掛かりをつけて有事の際、朝鮮戦争に投入される米帝侵略軍の基本武力を駐屯させて合同軍事演習に熱を上げているのは、米国と共に新たな朝鮮戦争を起こそうとする戦争狂気である。

しかし、誇大妄想症に浮ついた日本は無分別にのさばらない方がよかろう。

いったん、朝鮮半島で戦争が起これば日本も絶対に無事ではない。

日本にある米国の侵略基地と共に戦争に動員される日本の全てのものがこっぱみじんになりかねない。

日本が軍国主義の馬車に乗って暴走するほど、自滅のどん底にいっそう深く陥る結果しか得られない。

 関心してしまふ、などと書くと「お前は北朝鮮を擁護するのか」と言はれさうだが、決してさうではない。ただぼくは上の文章を読んで「巧いなあ」と感じる。そのレトリックに知性を感じるのだ。たいへん激しい威嚇の言葉が並んでゐるが、本気で書いてゐるやうには思へない。純粋に技術的に書いてゐるやうに思ふ。この文章の作者は醒めてゐる。この「醒めてゐる」といふ感じは安倍政権及びその支持者からは全く感じられないものである。

 安倍政権の求心力は「反(嫌)中国・朝鮮」である。彼らは口では「日本の伝統」とか「国柄」とか言ってゐるが、中身は何にもない。文化・教養でつながることのできない彼らは「あいつら嫌い」で浅ましい一体感を得て、その一体感に脆い自我を丸投げするのだ。「あいつら」とは彼らの一体感を損なふもの全てである(彼らはそれを「反日」といふ)。即ち「あいつら」とは多様性のことである。

 まったく狂気の沙汰ではないか。ホントに気がめいるよなあ。

 安倍政権は「日本版トマホーク・ミサイル」の開発を計画してゐるといふ。専守防衛はどこへ行ったのか。要するに憲法9条を破棄して「戦争できる国」になりたいといふことなんだらう。けれど安倍の方向性が結局自己欺瞞でしかないのは、その「戦争できる国」といふのが「アメリカの属国として」といふ条件付のものであることを彼は直視しないからだ。その抑圧された憤怒は国内の弱者に向かふ。気がめいるぢゃないか。

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 読売新聞は20日、防衛省が2018年から開発する予定の対潜水艦巡航ミサイルに地上の目標物に対する打撃機能を追加する計画だと報道した。巡航ミサイルは飛行機のように翼とジェットエンジンを使い、水平飛行をするミサイルだ。米軍のトマホーク・ミサイルのように、レーダー探知を回避して精密誘導機能を備える予定だ。射程距離は300キロメートル以上で、車両、護衛艦、哨戒機からも発射できるようにする予定だ。

 日本版トマホーク・ミサイル開発の主目的は、中国を念頭に置いた離島防御にあるとされる。日本が領有権を主張する島に、中国の軍艦や潜水艦の接近を阻止するために開発するということだ。防衛省は来年度予算案に「島嶼防衛用新対潜水艦誘導弾」研究費という項目で77億円を計上すると発表し、2022年までに試作品を完成する目標だ。

 だが、これに地上目標物の攻撃機能が追加されれば、この機能を活用して北朝鮮のミサイル基地を直接攻撃することができる。防御用武器ではなく、攻撃用武器として使えるという話だ。日本が以前まで保有していたミサイルは、ほとんどが対潜水艦、または対艦ミサイルであり、日本版トマホーク・ミサイルの開発が確定すれば、日本が本格的に開発する最初の対地巡航ミサイルになると同新聞は伝えた。

 日本政府は、専守防衛原則のために敵基地攻撃能力の保有についてはまだ公式に検討していないとの立場だ。だが、最近与党の自民党を中心に、北朝鮮脅威論を名分に攻撃用武器を導入しなければならないという意見が噴出している。安倍晋三首相の側近である河井克行自民党総裁外交特別補佐官は9月、インドのニューデリーで行った講演で「個人的には自衛隊が中距離弾道ミサイル(IRBM)や巡航ミサイルを持つ可能性を真剣に検討しなければならない時期だと考える」と話した。

 20日、習近平・中国国家主席の特使として北朝鮮を訪問してゐた中国共産党の宋濤・中央対外連絡部長が帰国した。金正恩には会へなかったらしい。

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 専門家らは、すでに朝中関係が史上最悪だという診断を下してきた。北朝鮮の核・ミサイル実験によって、国連安全保障理事会(安保理)の対北朝鮮制裁決議が相次いで採択されるたことをめぐり、北朝鮮は拒否権を持った中国が決議に参加したことに対する不満を滲ませてきた。何よりも核兵器を放棄しないという考えを強調してきた北朝鮮と、対話を通じた非核化を強調する中国の隔たりがあまりにも大きい状況だ。新華社通信が20日付で、宋部長と北朝鮮の指導者たちが「両党・両国関係、朝鮮半島問題など共同関心の問題について意見を交換した」と言及しただけで、「北朝鮮の核または朝鮮半島の核問題」という用語を使用しなかったことも目を引く。

 北韓大学院大学のヤン・ムジン教授は「北朝鮮の核問題をめぐる朝中の立場の違いが大きいため、会ってもあまり役に立たない。不快な思いをするだけという判断の下、会わなかった可能性もある」と話した。ヤン教授は、金委員長との面会が実現しなかったのが事実なら、最近の中国の対北朝鮮圧迫・制裁に対し、北朝鮮が遠回しに不平不満を示したものかもしれないと分析した。

 国立外交院のキム・ハングォン教授は、後に面会の事実を確認する発表が出る可能性が残っていると指摘した。しかし、「対北朝鮮制裁局面でも一定レベルの戦略的連携を維持することが朝中双方に有利な状況だが、特使としてきた宋部長が金委員長に会うのが難しい状況まで行ったのは、核心メッセージである北朝鮮の核問題とそれによる朝中関係において双方の利害関係の違いが大きいためと見られる」と話した。

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中国共産党習近平(シーチンピン)総書記(国家主席)の特使として北朝鮮を訪れた宋濤・党対外連絡部長は金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長と面会できなかったと、中国政府が関係国に説明した。中韓関係筋が25日、明らかにした。中朝両政府は宋氏が正恩氏に面会したかを明確にしていなかった。

 宋氏は17~20日の日程で北朝鮮を訪れた。同筋によれば、北朝鮮は当初から正恩氏との面会を確約していなかったが、最終的に面会を認めなかった。宋氏は17日に崔竜海(チェリョンヘ)党副委員長と会談した際、正恩氏への贈り物を託しており、この席で面会を断られた可能性が高いという。

 米中両首脳は11月、朝鮮半島の非核化を改めて確認。中国はそれに先立ち、国連安全保障理事会の制裁決議に従う形で、北朝鮮への石油精製品の輸出制限や繊維製品の禁輸、北朝鮮が中国で設立した合弁企業などの閉鎖にも踏み切っていた。北朝鮮は核開発の継続を主張しており、双方の主張の隔たりが大きいことから、正恩氏と宋氏との面会を見送ったとみられる。

 一方、北朝鮮労働新聞(電子版)は25日付で米国によるテロ支援国家再指定を批判。「正義の核の宝剣を更に強く握りしめなければならない」と訴えた。(ソウル=牧野愛博)

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中国では北朝鮮核問題における自国の役割は制限的という主張が立証されたという声も上がっている。カーネギー清華研究所の趙通研究員は「面会が実現していないなら、北朝鮮が中国の圧迫をこれ以上望んでいないという意味であり、これで北朝鮮に対する中国の直接的影響が限られていることが分かる」と話した。中国のある研究者は「北朝鮮が中国ではなく、米国と対話するという意志を明確に示したもの」だと評価した。

 ただし、チェ・リョンへ政治局常務委員とリ・スヨン副委員長に会って党大会の結果を通知したことで、特使の当初の訪問目的は達成されており、これで長い期間中断された北朝鮮と中国の高官級交流が再開したのは成果と評価すべきという見解もある。成均中国研究所のヤン・ガビョン教授は「公式的に中朝交流を始めたという点が重要だ」とし、「断絶された交流が再び再開され、今後、交流がさらに多くなるものと見られる」と分析した。

 冷却期に留まっている朝中関係が、北朝鮮の核問題の解決には負担になりかねないという見方もある。キム・フンギュ所長は「米国は引き続き圧迫を加えており、中国も現在としては圧迫のほか方法がない。韓国が独自で対北朝鮮接触をすることも難しい」とし、「強対強の局面で私たちにできることは、北朝鮮が核・ミサイルを完成させた場合どうするかに関する『プランB』を準備することだ」と話した。

 21日米国政府は9年ぶりに北朝鮮を「テロ支援国家」に指定した。

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米国が21日、北朝鮮テロ支援国家に再指定したことに対し、韓国と日本は異なる反応を示した。 

  韓国外交部はこの日、「今回の米国の措置は強力な制裁と圧迫を通じて北朝鮮を非核化の道に引き出すという国際社会の共同努力の一環とみており、北朝鮮核問題の平和的な解決に寄与するものと期待する」と明らかにした。 

  反面、日本は積極的な歓迎の意を明らかにした。日本メディアによると、安倍晋三首相は21日午前、都内の首相官邸で記者団と会い、今回の北朝鮮テロ支援国家再指定について「圧力を強化するものとして歓迎し、支持する」と述べた。 

  米国政府は2008年、北朝鮮と核開発計画の検証方法に合意してテロ支援国家から北朝鮮を外したが、当時、日本は強く反発していた。したがって今回のテロ支援国家再指定に対し、日本の歓迎は予想されたことだったが、韓国が「期待」にとどまったことは北朝鮮への国際的な圧迫共助に影響が生じるのではないかとの指摘が出ている。  

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トランプ行政府の北朝鮮テロ支援国再指定は、「北朝鮮には対話の意思がない」という米国側の情勢判断に従ったものと見られる。米中両国は9日の首脳会談を通じて、宋濤特使を通じた北朝鮮の交渉意思の打診に合意したことが分かった。トランプ行政府が北朝鮮のテロ支援国再指定を事実上決めた状態で、発表時期を一時先送りしていたのも、宋濤特使の訪北を通じて北朝鮮の“最終意志”を確認するための手続きだったとみられる。

(中略)

米国の北朝鮮テロ支援国再指定は、北朝鮮を交渉のテーブルに復帰させるテコの役割をするよりは、北朝鮮の強い反発を呼び情勢を悪化させる可能性が高い。北朝鮮は2008年のテロ支援国指定が解除される前にも“テロ帽子”をかぶって交渉の場に出て行くことはできないという論理を展開した。ワシントンカトリック大学政治学科のアンドリュー・ヨ教授も、ウォール・ストリート・ジャーナルに「米国との関係復元に追加の障害物を設け、外交的介入の門を閉ざした格好」と批判した。

(中略)

トランプ行政府の対北朝鮮政策の主導権も、テロ支援国再指定を契機に強硬ムードのホワイトハウスに完全に移った。交渉派のレックス・ティラーソン国務長官の立場が狭まり、彼の去就も一層不透明になった。ティラーソン長官はこの日午後、ホワイトハウスのブリーフィングで「依然として(対北朝鮮)外交に対する希望はある」と明らかにしたが、国務部が独自の力で契機を用意することは当分容易でなく見える。平昌(ピョンチャン)冬季オリンピックを目前に控えた韓国政府の立場としては、情勢管理の負担が一層大きくなったと見られる。 

 中国の対北朝鮮経済制裁の効果が出てゐる。

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北朝鮮の長距離弾道ミサイルICBM)級「火星14」ミサイル発射と6回目の核実験の後、中国が対北朝鮮制裁に積極的に参加し、北朝鮮の対中国輸出が急減したことが分かった。 

  中国の海関(税関)が23日に発表した国別貿易統計によると、10月の北朝鮮の対中国輸出額は9000万ドル(約98億円)と、前年同月比で62%減少したと、ボイス・オブ・アメリカが24日伝えた。前月(1億4580万ドル)比でも38%減となった。  

 北朝鮮の立場は変はってゐない。「米国の敵視政策・核による威嚇がやまない限り、核・ミサイル開発を続ける」といふのがそれだ。

 米国は譲歩する気がないやうだ。

 中国の特使も会ってもらへない。

 安倍は危機を政権安定と憲法破壊に利用する。

 韓国は米国に同調する一方、戦争が起これば最大の被害を蒙るために平和的解決を訴へてゐる。

 北朝鮮は米国しか相手にしないと言ってゐる。頑なだ。そのわがままは非難されて当然だが、非難してゐるだけでは物事は解決しない。

 北朝鮮が核・ミサイル開発を始め、今のやうな頑なな態度になったのには歴史的な背景がある。開発をストップしていた時期だってある。彼らの側だけがいつも合意を反故にしてきた、といふわけではない。

 彼らを一方的な悪者・悪役として扱ふ態度からはいかなる平和的構想も出てこないだらう。

 きつい状況が続く。年内に弾道ミサイルを発射する可能性があるといふ。注視。

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韓国の情報機関・国家情報院(国情院)が北朝鮮のミサイル研究施設内の活発な動きを捉え、年内に弾道ミサイルを発射する可能性を念頭に動向を注視していることが20日、分かった。国会情報委員会の委員長と与野党の幹事への報告で明らかにした。

 

中国、北朝鮮に特使を派遣。

 今週の気になるニュース。

 11月15日、朝鮮中央通信は「軽々しい追従行為の結末は悲劇だけだ」と題する論評を発表し、トランプに媚び諂ふ安倍外交に対して激烈な痛罵の言葉を浴びせた。

Naenara-朝鮮民主主義人民共和国

トランプの日本訪問期間、日本首相の安倍が演じた醜態が世人の非難を受けている。

安倍はトランプとの会談後に行った記者会見で、朝鮮に対する全ての選択案がテーブルの上にあるというトランプの立場を一貫して支持すると言いふらしながら、朝鮮問題において日本と米国の立場が100%一致するということを再度強く確認するという繰り言まで言った。

上司の対朝鮮敵視政策実現の先頭に立って軽々しく振る舞っている忠犬のずる賢い行動は実におぞましさをかき立てる。

米国であるなら、しゃにむに追従して神頼みにする政治いびつである日本特有の体質はほかにはなりえない模様である。

安倍が面映ゆいほどに上司をおだてながら北侵核戦争熱を積極的に鼓吹したことには自分なりの下心がある。

それは、もうろくした老いぼれトランプの虚勢をあおり立てて情勢を引き続き激化させ、その中で漁夫の利を得ようとすることである。

事実上、日本は朝鮮半島の情勢緊張を誰よりも切実に願っている。

朝鮮半島の緊張激化を憲法改正と軍事大国化実現のよい口実と見なしている安倍一味は、核戦争の危機を高調させているトランプの「狂人戦略」をもろてを挙げて支持している。

誰それによる「安保脅威」カードを掲げて執権の危機を免れることで面白みを覚えた安倍は意気軒昂として、上司の核戦争騒動を露骨にあおり立てている。

トランプの訪問を契機に、「国際社会全体に対する重大な威嚇」と「最大の圧迫」を大げさにけん伝しながら奔走したのも、このような腹黒い下心の発露だと言うべきであろう。

米国を後ろ盾にして大陸侵略の道にまたもや踏み出そうとするのは、島国一族が変わることなく追求してきた野望である。

前日本外交官が「現世界の各国指導者を見ると、国連総会で武力の威嚇をうんぬんするのはトランプだけ、各国指導者の中で追従するのは安倍だけ、この二人の会談が国際的にどんなに醜悪であるのか」と言ったことを注目する必要がある。

6日、米紙「ワシントン・ポスト」はトランプと安倍が朝鮮に対する共通の敵対感によって同じ方向に立ったが、彼らの関係は戦略的奴隷関係であり、トランプが安倍を包容する方式はまるで助手に対する態度だと評した。

結局、安倍が唱える「毅然として強力な外交」なるものは米国に追従する屈従外交にすぎない。

このような外交によっては「日本国民の生命と平和な生活を守る」どころか、むしろ禍根になるだろう。

日本は、張子の虎にすぎない米国にへつらって軽々しくのさばっていては悲惨な終えんを迎えることになるということを銘記すべきである。 

 まったく酷い言ひ様だが、その安倍理解には同意せざるを得ない。トランプ大統領は自らに進んで隷属する安倍首相を真に馬鹿にしてゐる。驚いたのは訪日時のゴルフの際、安倍がバンカーで転んで後ろに一回転してしまったことに対するトランプのコメントだ。以下の記事によればトランプは「私は見ていないが、ヘリコプターが上空から(転ぶところを)撮っていた。私は感動した。今まで見てきたどの体操選手よりも素晴らしかった」と述べたさうだ。

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 安倍の追従ぶりも酷いが、トランプのコメントもまた頗る非礼だ。

 北朝鮮のミサイル迎撃のために導入される「イージス・アショア」の配備候補地が決まったさうだ。

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 政府は北朝鮮の相次ぐ弾道ミサイル発射に対抗するため、新たに東西日本に1基ずつ配備する迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」の候補地を秋田市山口県萩市の2カ所に絞り込み、地元と調整に入った。2023年度に運用を始める方針。

 政府関係者によると、政府は新型迎撃ミサイル「SM3ブロック2A」搭載のイージス・アショアを2基配備すれば、日本列島全体をカバーできると想定している。政府は運用主体となる陸上自衛隊の既存施設の中から、新屋(あらや)演習場(秋田市)、むつみ演習場(山口県萩市)の2カ所を有力候補地として選び、関係する地元国会議員に今月上旬、設置の意向を伝え、協力を要請した。政府関係者によると、陸自が警備しやすい利点があるという。

 政府は当初、地元の電波障害などの懸念を軽減するため、既存の航空自衛隊のレーダーサイト基地である加茂分屯基地秋田県男鹿市)や佐渡分屯基地新潟県佐渡市)などを配備場所とする可能性を探ったが、「十分な敷地面積を確保する必要がある」(政府関係者)との判断から見送った。

 イージス・アショアの導入の閣議決定は来月で、米ロッキード・マーチン社製のイージス・アショアの本体費用は1基あたり800億円、計1600億円が見込まれる。政府は来年度当初予算には調査費を計上し、地質や電波障害の有無などを調べるほか、米国から専門家を招いて導入に向けた検討を進める方針だ。

 イージス・アショアの運用に必要な要員数について防衛省は当初、1基あたり100~200人、2基で計200~400人を見込んでいた。ところが複数の防衛省関係者によると、陸自は「施設の警備なども含めて1基あたり600人、2基で計1200人が必要」と要求しているという。装備計画などをつくる内部部局が「人員の純増は厳しい」と陸自の要求に難色を示しているものの、本体の取得費や維持費に加え、人件費についても巨額のコストが膨らむ可能性が出てきている。

  2基で1800億円とはとんでもない買物をしたものだ。これが使用される日が来ないことを祈るが、それにしても今年運用を決定して運用開始が2023年度といふことにぼくは驚く。そんなに先になるのか。

 日本を射程に入れるミサイルを北朝鮮は既に開発済みであったが、今年に入って北朝鮮ICBM(アメリカ本土が射程に入る)の開発成功が近いといふことになってアメリカが騒ぎ出し、それに合はせて日本も騒ぎ始めた。それで安倍は「国難」だと喧伝し、ミサイル防衛システムの導入を決定しその運用開始が6年後だといふ。

 何だかなあといふ感じである。

 国際社会の中で安倍だけが「対話・交渉」の訴へを行ってゐない。その言葉に強い抵抗でもあるやうな印象を受ける。最初は「対話のための対話では意味がない」「今は対話ではなく圧力だ」だったのが選挙の頃から「政策を変へさせるために、圧力を更に強化する」になった。が、「対話・交渉」といふ言葉は安倍の口から一度も出てきてゐない。少なくともぼくが報道を追ってゐる限りではさうである。対話を始めなければ当然拉致問題も解決しない。

 以下の記事に米国の軍事専門家の発言が載ってゐる。そもそも「ミサイル防衛は不可能」ださうだ。

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  9日、外国特派員協会で、宇宙関連事業のコンサルティング会社社長のランス・ガトリング氏が「北朝鮮のミサイルと核」をテーマに講演した。ガトリング氏は、米陸軍で北東アジア地域の軍事問題について米国と日本の連絡担当を務めた軍事専門家でもある。
 トランプ米大統領は、6日の日米首脳共同記者会見で「(米国からの)軍事兵器購入が完了すれば、安倍首相は北朝鮮のミサイルを撃ち落とせる」と胸を張っていたが、ガトリング氏は講演でこう語った。
北朝鮮大陸間弾道ミサイルを日本は迎撃できるのかと問われたら、答えは“ノー”です。(迎撃するには)どこからどこへ発射されるのか『正確』に捕捉しなければなりませんからね。加えて、北朝鮮が日本の上空に向けてミサイルを飛ばすときは、ほぼ真上に発射するロフテッド軌道になります。高高度を飛翔し落下スピードが速いため、通常軌道よりも迎撃が難しい。迎撃にセカンドチャンスはありません。当然ながら、推測ではどうにもできないのです」

  韓国も中国も米国も「対話のための圧力」「平和的解決」を繰返し訴へてゐる。

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 レックス・ティラーソン米国務長官も10日、中国の北京からベトナムのダナンに向かう飛行機の中で、記者団に「結局、互い(米朝)が『良い』と言う日が来るだろう。その時が初めて『非公式の対話』(conversation)を行うのに良い時期」だと述べたと、「ブルームバーグ通信」が報じた。

 ティラーソン長官は「これは、交渉(negotiations)を始めるのではなく、非公式の対話を持つということ」だと強調した。しかし、「探索的対話」や「非公式の対話」は交渉の結果による政治的負担が大きい場合、公式交渉に先立って行われる手続きで、事実上の交渉の開始と見ることができる。

 ただし、彼は朝米間の「非公式の対話」のためには「北朝鮮が(米国)と話し合いたいという意思表示を、金正恩(キム・ジョンウン)自らがしなければならない」とし、北朝鮮最高位層のシグナルを待っていることを示唆した。これと関連し、匿名を求めたある消息筋は「北朝鮮は『非公式の対話』で制裁の解除問題などを議論すべきという立場を米国政府に要求していると聞いた」として、まだ水面下で神経戦が繰り広げられていることをほのめかした。

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 北朝鮮の核問題を巡る6カ国協議の韓国首席代表を務める李度勲(イ・ドフン)外交部朝鮮半島平和交渉本部長と米国首席代表のジョセフ・ユン国務省北朝鮮担当特別代表は17日、韓国南部の済州島で1時間余り会談した。双方は、北朝鮮はここ2カ月余り核実験やミサイル発射を控えているものの挑発を中断する意思を明確に示していないとして、当面は北朝鮮を非核化交渉に導くための圧力に重点を置くことで一致した。

 李氏は会談後に記者団に対し「韓米首脳は(7日の会談で)北の核問題の外交的・平和的な解決に合意した」とし、会談ではこの原則にのっとったアプローチ方法を重点的に話し合ったと伝えた。

 北朝鮮は9月15日に日本上空を越える中距離弾道ミサイル「火星12」を発射して以降、軍事的挑発をしていないが、李氏は「北はまだ(挑発を中断するという)意思を表明しておらず、(米国は挑発を中断した日と)カウントしていないと聞いた」と述べた。北朝鮮が「対話のために挑発をしない」ということを表明すべきだと米国側は考えているとも伝えた。挑発を控えている理由については「分からない」とした。

 一方、現状での北朝鮮に対する韓米共同の対応については「対話の場に呼び出すための制裁と圧力を続ける」と説明。北朝鮮が非核化交渉に臨む姿勢がないため、今は制裁と圧力に重点を置くが、北朝鮮を対話の場に引き出すことが韓米の基本的な目標だとした。

 かうした状況の中で中国の習近平国家主席が自らの特使を北朝鮮に派遣した。これは重要な動きだ。記事によれば、特使は習近平の親書を金正恩に伝へるといふ。

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 宋部長は初日、北朝鮮権力序列2位のチェ・リョンヘ労働党中央委員会副委員長に会った。二人は同席者とともに会談したが、内容はすぐに伝わってきていない。空港ではリ・チャングン労働党国際部副部長が宋部長を出迎えた。

 宋部長は昨年5月、北朝鮮労働党第7回党大会後に特使として送ったリ・スヨン党中央委員会副委員長に会っている。しかし、彼が対北朝鮮経験が豊富ではなく、政治局員の身分で2012年に特使として派遣された李建国に比べ格が低い中央委員級であるという点は、両国間の絆が弱体化されたというシグナルとして受け止められる。

 とはいえ最近2年間にわたり中朝間の高官級交流が事実上中断された状態で訪問したため、その意味は決して軽くない。中国外交部はこの日、宋部長の訪朝について「主要目的は第19回中国共産党全国代表大会の結果を通知し、北朝鮮側と両党、両国の共同関心事について意見を交換すること」と話した。儀礼的訪問だけではないことを示唆したのだ。

 宋部長は金正恩(キム・ジョンウン)労働党総書記に習主席の親書を伝えるものとみられる。2007年の第17回党大会での劉雲山特使や、2012年の第18回党大会での李建国特使は、それぞれ金正日(キム・ジョンイル)総書記と金正恩委員長に会い、胡錦涛主席(当時)の口頭親書と習近平主席の親書を伝えた。今回は中国が党大会を経て新たに樹立した「新型国際関係」などの対外政策や、最近の米中首脳会談などを通じてまとめた北朝鮮核問題に対する立場が届けられるものとみられる。

 状況と時期のために中国でも期待をかける声がある。官営「チャイナ・デイリー」は社説で「宋部長の訪問は、北朝鮮核問題の解決策に対する関連国の見解の相違が接近する時期に行われた」と話した。同メディアは、首脳会談で文在寅(ムン・ジェイン)大統領と習主席が朝鮮半島の平和・安定に意見をそろえたことを想起させた。

 特に韓米、米中首脳会談まで開かれた直後であり、北朝鮮がこの日で63日間ミサイル発射など“挑発”をしていない状況なので、米朝の対話局面への転換に宋部長の訪朝が何らかのきっかけになるかが注目される。いつを起点にするかは不明だが、ジョセフ・ユン米国務省北朝鮮政策特別代表が「60日間の挑発の中断」を対話再開の信号にすることができると言ったことが伝わりもした。一方、宋部長の訪朝がたいした成果がなく終われば、緊張の持続や悪化につながる蓋然性も多分にある。

  その中、米国のマティス国防長官が「北朝鮮が兵器の試験を中断すると共に開発を止め、輸出もしなければ、会談の機会があるだろう」と述べた。

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 中国の宋濤共産党対外連絡部長が習近平国家主席の特使として、17日から北朝鮮を訪問している中、ジェームズ・マティス米国防長官が北朝鮮に会談開催に向けた三つの「前提条件」を提示した。

 マティス長官は16日(現地時間)、米コロラド州コロラドスプリングスに位置した北米航空宇宙司令部に向かう空軍機で記者団に、「北朝鮮が兵器の試験を中断すると共に開発を止め、輸出もしなければ、会談の機会があるだろう」と述べたと、ロイター通信が報じた。マティス長官が言及した兵器とは「核およびミサイルプログラム」を指すものと見られる。マティス長官の発言は、中朝間の協議を控えた状況で、米国の要求事項を中国と北朝鮮に公開的に伝えると共に、圧迫する性格を帯びている。

 マティス長官が提示した公式交渉の再開条件は、レックス・ティラーソン国務長官などが最近、「非公式対話」の前提条件として示唆したいわゆる「挑発の中止」に、凍結と不拡散を加えたものだ。特に、トランプ政権の高官が核・ミサイルプログラムの輸出を禁止するいわゆる「不拡散」条件を提示したのは、今回が事実上初めてだ。しかし、トランプ大統領は韓国国会での演説で「ミサイル開発中止と完全かつ検証可能な非核化」を対話再開の前提条件として掲げるなど、トランプ政権内部に精巧に調整された「非核化プロセス」がないと指摘する声も上がっている。

 一方、ランダル・シュライバー国防部アジア太平洋担当次官補指名者は同日、上院軍事委員会の承認聴聞会で、理論的には韓国と日本の同意がなくても北朝鮮と戦争を開始できるとしながらも、「韓日の支援がなければ、米国がこの地域の軍事基地を使用できないため、対北朝鮮軍事行動を続けるのは不可能だ」と述べた。米軍単独で対北朝鮮軍事行動を遂行するのが難しいという点を認めたものと言える。彼は韓米日3カ国間の軍事協力について、北朝鮮の脅威が韓国と日本が協力し合うようにしているとし、「任命が確定されれば、これに力を入れたい」と話した。

 11月17日、中国環境時報は社説で宋濤の北朝鮮訪問に過度の期待をかけすぎてはいけないと主張した。

社评:对宋涛访朝鲜外界不应抱过高期待_评论_环球网

 即ち:結局のところ重要なのは米国の態度である。北朝鮮の安全を保障することが核問題解決の前提となるだらう。それは歯磨き粉を押し出す如き小出しにするやうなかっこうではいけないのだ。宋濤は魔法使ひではない。宋濤が米朝間の扉を開く手助けをできたとしても、双方それぞれが自らのロジックに固執してゐるならば、その扉はまた閉ざされてしまふだらう。ってなことが書かれてゐる。

 特使と北朝鮮との接触がどのやうなものになったのか。来週には何か報道が出るかも知れない。注視する。

 以下、核・ミサイル問題から話がずれるが気になったので備忘のために抄録しておく。

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 韓国の産業通商資源部と関税庁は17日、1月からの輸出額の累計(暫定)が5012億ドル(約56兆4000億円)を記録したと伝えた。1956年に貿易統計を開始して以来、最短期間での5000億ドル突破となった。

 輸入額は4166億ドルで、産業通商資源部は今年の貿易額が1兆ドルを達成する可能性が高くなったと見通した。

 同部は最短期間での5000億ドル突破の理由として、輸出品目と地域が多角化し、品目別と地域別にバランスの取れた成長を見せたと分析した。

 主力品目のうち半導体石油化学、鉄鋼の輸出が大きく伸び、ほとんどの品目で輸出が善戦した。

 中国、東南アジア諸国連合ASEAN)、インドなど大部分の地域で輸出が増加し、特にASEANベトナム、インドなど新興市場への輸出の活性化により米国、中国などに対する依存度が低下した。

 産業通商資源部は、韓国が自由貿易協定(FTA)を締結した主要国への輸出品目が多角化し、これらの国の輸入市場で韓国のシェアが上昇傾向にあると説明した。

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 韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は13日、フィリピンのマニラで開かれた東南アジア諸国連合ASEAN)ビジネス投資サミット(ABIS)で演説し、「(韓国とASEANの関係を)共存共栄する共同体を超え、危機時に力になる『平和のための共同体』に発展させていくことを提案する」と述べ、韓国政府のASEANとの協力ビジョン「未来共同体構想」を発表した。 

 最後は毎日新聞の記事「野党の質問時間削減 大政翼賛会への道、歩むのか」

https://mainichi.jp/articles/20171116/dde/012/010/004000c

 もしかしたら日本の運命を大きく変えることになるかもしれない。開会中の特別国会で、与党・自民党が、野党が国政をただす場である委員会審議の質問時間を削ってしまったのだ。「与党議員の質問機会が少ないから」が理由らしいが、それは事実か。大政翼賛会へと歩んだ戦前の国会でも、同じ動きがあったのだが……。【吉井理記】

 「国会が自ら、国会の権能を低下させる愚挙です。日本を破滅させた戦争の時代にも、国会の力を封じる動きがありました」と怒りが収まらないのは、「国会質問制度の研究」などの著書がある千葉商科大の田中信一郎特別客員准教授だ。

 歴史を振り返る前に、おさらいしておこう。問題になっているのは、衆議院の委員会審議などで、与野党の質問(正確には質疑。決められたテーマに限り問いただすこと)時間をどう割り振るか、ということだ。

 国会法や衆院規則、実務手引きである「先例集」にも明示がないが、野党の時間を多くするのが長年の慣例で、この特別国会まで「野党8、与党2」の割合だった。ところが自民党衆院選での大勝を背景に野党の反対を数で押し切り、まず15日の文部科学委員会で「野党2、与党1」とした上で、国会審議の中心となる予算委などでも配分を見直す方針なのだ。

 「2対1」なら一見野党が多そうだが、「それは錯覚です」と田中さん。

 「注意すべきは、この時間は質問だけでなく、首相や閣僚ら政府答弁の時間も入っている点です。与党から政府閣僚が選ばれるのですから、事実上は政府=与党です。するとどうなるでしょうか」

 例えば、野党の持ち時間を4時間として、質問2時間に対し、政府が答弁を2時間したとしよう。「2対1」だから、与党の持ち時間が2時間で、質問1時間、政府答弁も1時間とする。発言時間を単純計算すれば、野党の2時間に対し、与党+政府の発言は4時間、つまり「2対4」と逆転する。

 政治学が専門の明治大教授、西川伸一さんも嘆息する。「そもそも、国会は野党のためにあるといっても過言ではありません。なぜなら国会で議論される予算案や内閣提出法案は、全て与党が事前承認したものしか提出されないからです。だからこそ国会質疑を通じた野党のチェックが重要なのですが、その野党の質問封じは、国会の否定です。少数意見を聞かず、多数決ですべてを決めれば、国会の意味がなくなりますから。議論が政府協賛の与党色に染められ、『大政翼賛会』『戦前回帰』という指摘も、あながち絵空事とも言えなくなってきます」

 帝国議会ではゼロの時も

 では、その戦前の国会である帝国議会で、何があったのか? 田中さんが解説する。

 「帝国議会では最初、議員が政府に国政全般をただす『質問』は制限されていました。それでも田中正造自由民権運動を率いた先人の努力が、政府をただす機会を広げていったのです。しかし軍国主義が高まる時期から、議員が政府に質問する場が再び制限され、国会の力が失われていきました」

 当時は書面質問が原則だったが、議員は内容や理由を議場で演説することが慣例になっていった。田中正造はこうした質問を通じて足尾鉱毒事件を社会に問うことができた。

 慣例は「先例集」にまとめられ、国会運営のマニュアルとなっていたが、1935年前後に慣例が改められ、議員の演説時間や、政府答弁に対する再質問を制限する改定がなされた、という。残された「先例集」からは、改定を誰が言い出したかわからないが、議会多数派(当時は立憲政友会)の可能性が高い、という。

 「この時期は、満州事変(31年)で国際的孤立が深まり、天皇機関説事件(35年)など、思想弾圧が激しさを増す時代です。そんな風潮を反映し、国会で議論することに疑いを持ったり、政府批判は許せないと考えたりする議員が増えたための改定でしょう。つまり国会自ら、国会の力を弱めたのです」

 この結果、政府への質問そのものが国会から消えていく。田中さんによると、大正デモクラシー期の第31回帝国議会(13~14年)では衆院で計100件の質問があったが、各政党が大政翼賛会に合流した後の第76回帝国議会(40~41年)では18件。日米開戦後は質問ゼロという国会もあり、43年6月~44年9月の4回の国会は、1件の質問もなかった。国会が、政府の追認機関に堕した結果である。

 「国会の監視機能が働いていれば、無謀な戦争をしたり、続けたりすることはなかったかもしれない。でも結局、国会が機能しないがために、国を滅ぼす政策を止められませんでした」

 そもそも今回の問題は、自民党の若手議員が「自分たちの質問する機会が少ない」と訴えたことが発端とされるが、この理由には裏付けが乏しい。

 なぜなら、本当に政府をただしたいなら、時間もテーマも制限されない書面質問(質問主意書)が可能だからだ。例えば、「森友・加計(かけ)学園問題」で揺れた今年の通常国会では、衆院で438件の質問主意書が出されている。さて、与党分はどれだけか?

 「ゼロ」である。政府をただすのは与野党を問わず、国会議員の責務だ。質問主意書が出されれば、答弁書を作る各省庁の職員の負担は増えるから、主意書の乱発は論外だが、本来なら与党議員も出すべきものだ。実際、旧民主党政権時代は民主党議員も出していた。

 立憲民主党川内博史衆院議員もその一人だ。旧民主党議員時代の2010年、鳩山由紀夫政権に官僚の天下り規制のあり方を問う主意書を出した。

 「規制のあり方が甘いと感じ、政府をただしました。政府をチェックし、政策を良いものにするために、必要と思えば出すべきです。自民党の若手議員の活躍の場がないというなら、もっと政府内に若手を登用すればいい。そもそも与党は、自分たちが国会に提出する法案を自分たちで承認しておいて、国会で何を問うつもりか。『安倍1強』と呼ばれる状況で、政府のチェックがきちんとできるのか」

 その自民党のベテラン議員によれば、かつては与党議員の依頼で、各省庁が質問を作り、答弁も書く「自問自答」が横行していたらしい。さすがに最近は少ないようだが、この議員は「今でも『貴重な質問の機会を頂いて』とか言いながら、『○○大臣のご決意をお聞かせください』『××に行かれたご感想は』なんて、恥ずかしい質問をする若手がいる。時間をくれと言う前に、質問力を磨くべきだ」と首を横に振るのだ。

 では、野党の質問時間を削ることは何を意味するのか? 田中さんがまとめた。

 「今のまま質問時間を減らせば、国権の最高機関として政府をチェックする機能は確実に低下する。これは間違いない。厳しい監視にさらされてこそ、健全な政権や政治が実現するんです。国会が機能しないことが、この国に何をもたらすか、72年前に私たちは経験済みです。与野党の政争とか、そんな小さな話ではないんです」

 自民党の選挙スローガンは「この国を、守り抜く。」であった。今からでも遅くはない。この国を守るためにこそ、野党の声に耳を傾けるべきだろう。

トランプ大統領のアジア歴訪

 不愉快なニュースが続いた一週間だった。 

 トランプ大統領は5日、アジア歴訪の最初の訪問先として日本にやってきた。降り立ったのは日本の主権が及ばない横田米軍基地だった。彼は軍服を来て在日米軍に訓話を行った。

 その前日である4日、トランプ大統領はハワイ真珠湾を訪れ「リメンバー・パールハーバー」とツイートしてゐる。

Thank you to our GREAT Military/Veterans and @PacificCommand.

Remember #PearlHarbor. Remember the @USSArizona!

A day I’ll never forget. pic.twitter.com/CMkB0kTkSc

— Donald J. Trump (@realDonaldTrump) 2017年11月4日

 トランプ滞在中の6日、沖縄辺野古の新基地建設に向けた新護岸工事が始まった。

ryukyushimpo.jp

 11月に入って新たな造成工事に着手したことは、トランプ大統領の来日と無関係ではなかろう。
 日米首脳会談の日に造成工事に着手することで、新基地建設が着々と進んでいることを、トランプ氏にアピールする狙いがあるはずだ。
 トランプ氏から褒めてもらいたいといった安倍晋三首相の卑屈な考えが、はっきり見える。安倍首相が優先すべきはトランプ氏ではない。過重な基地の負担を強いられている県民でなければならない。
 安倍首相はこの間、「政府として基地負担軽減のため、一つ一つ確実に結果を出していく決意だ」などと述べてきた。沖縄の米軍基地負担軽減に取り組む姿勢を強調するが、やっていることは逆である。安倍首相の言葉を信用する県民はいまい。
 そもそも、民意を踏みにじっての負担軽減などあり得ない。何が沖縄にとって負担軽減になるのかは、県民自身が決めるものである。そのことを安倍首相は全く分かっていない。 

 安倍首相はゴルフ接待の末に武器購入を約束、それに対してトランプは「日本の首相、安倍との友好関係は偉大な我が国に大きな利益をもたらすだろう。つまり、莫大な軍事・エネルギー契約さ!!」とツイートした。

My visit to Japan and friendship with PM Abe will yield many benefits, for our great Country. Massive military & energy orders happening+++!

— Donald J. Trump (@realDonaldTrump) 2017年11月6日

  翌日の安倍のツイートは以下のとほりである。

トランプ大統領による、初の、歴史的な日本訪問は、間違いなく、日米同盟の揺るぎない絆を世界に示すことができました。

本当にありがとう、ドナルド。そして、アジア歴訪の大成功をお祈りしています。@realDonaldTrump pic.twitter.com/8m3MFbAkNK

安倍晋三 (@AbeShinzo) 2017年11月7日

  米国にコケにされ、貢物を送り、それをメディアは「親密さアピール」と大騒ぎし、沖縄で基地建設を進める。日本の属国性と欺瞞と狂気を満天下にさらした一週間だった。我慢ならない。

 以下、気になった記事を備忘のために抄録する。

japan.hani.co.kr

 安倍政府は昨年11月トランプ大統領当選後から緻密にトランプとの関係構築を進めてきた。トランプ大統領当選後、世界指導者の中で最も早く彼が住んでいるニューヨークのトランプタワーを訪れ、54万円のゴルフクラブをプレゼントした。安倍首相はこの日もトランプ大統領と共に、東京五輪の際にゴルフの試合が開かれる予定の埼玉県のゴルフ場で、共にゴルフを楽しんだ。今年2月、フロリダのマララーゴ・リゾートに続き、2度目のゴルフ外交だ。

 トランプ大統領に対する世界の世論が冷ややかな時、安倍首相が力を入れたことが、その後の電話会談まで合わせて20回の首脳会談(直接会談4回・電話会談16回)を行うほどの蜜月関係を構築できる契機になったと日本では評価されている。欧州やカナダなどではトランプ大統領の人種主義的態度を批判する人が多いが、日本国内の世論はこのような問題について比較的無関心である点も、安倍首相とトランプ大統領の密着を可能にする背景となった。過去にも「ロン・ヤス関係」(中曽根康弘首相とレーガン大統領が互いに名前を呼ぶほど親密という意味から出た言葉)のように、両国首脳の親密な関係が浮き彫りになったことはあるが、安倍首相とトランプ大統領ほどの蜜月関係ではなかった。

 安倍首相がこのように、日米を結び付けようとするのは「米中ビッグディール」による外交的孤立の可能性を低くするためだが、尖閣諸島の領有権争いで凍り付いた日中関係を改善するための交渉カードとしての性格も同時に帯びている。「インド太平洋」戦略も長期的には中国を牽制するための安全装置作りだが、短期的には交渉に備えた“勢力拡大”の側面もある。

japan.hani.co.kr

日本を訪問したドナルド・トランプ米大統領が6日、日本の安倍晋三首相と首脳会談を終えた後に行った共同記者会見で、北朝鮮の核・北朝鮮問題と関連し、当初の予想に反して原則的な従来の立場を再確認する様子を見せた。強硬な対北朝鮮発言の基調は主に安倍首相の“口”から出た。「蜜月」関係を誇示してきた米日首脳は、この日北朝鮮の解決策をめぐる“温度差”を覗わせた。

japan.hani.co.kr

共同通信は、トランプ大統領が8~10月に東南アジア国家の首脳らと会った時や電話会談をした時にこういう発言をしたと匿名の複数の外交消息筋を引用して報道した。トランプ大統領は「自国の上空をミサイルが通過するのに(日本は)なぜ撃ち落とさなかったのか」 「(日本は)サムライの国なのに理解し難い」として不満を表したという。 

mainichi.jp

 トランプ氏は6日の記者会見で「日本が大量の防衛装備を買うことが好ましい。そうすべきだ」と訴えた。7日には「訪日と安倍(晋三)首相との友情が、我々の偉大な国に多くの利益をもたらす。軍事とエネルギーで莫大(ばくだい)な発注があるだろう」とツイッターにつぶやいた。

 近年、米国からの装備品購入は大幅に増加している。ほとんどは米政府が提示する条件を受け入れなければならない政府間取引の有償軍事援助(FMS)だ。FMSによる購入額は、2008~12年度の5年間で計約3647億円だったが、安倍政権が予算編成した13~17年度は、計約1兆6244億円と約4.5倍にはね上がった。ステルス戦闘機F35、垂直離着陸輸送機オスプレイ弾道ミサイル防衛対応のイージスシステム(イージス艦搭載)など高額装備品の導入が増えたためだ。トランプ氏が「世界最高の戦闘機」と言及したF35は計42機の購入が決まっており、陸上配備型の新型ミサイル迎撃システム「イージス・アショア」の導入も決定済みだ。

 来年末には次期中期防(19~23年度)を策定する。政府内にはその際に「トランプ氏の機嫌を損ねない程度に対応する必要はある」(外務省幹部)として、米国からの購入を一定程度増やすべきだとの声が出ている。将来的に導入することを想定している装備品について、購入時期を早めることも含めて検討する見通しだ。

↓は今年9月の記事。

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北朝鮮は昨年12月、外務省傘下の日本研究所を設立。「将来の日朝交渉が念頭にある」(北朝鮮関係筋)とみられているが、宋日昊・日朝国交正常化交渉担当大使は今年4月、拉致問題には「誰も関心がない」と冷淡な姿勢を示した。その上で残留日本人問題には「取り組む用意がある」と表明。在日本朝鮮人総連合会朝鮮総連)機関紙・朝鮮新報も6月、生存する残留日本人が1人になったと伝え「日本が責任を負うべき戦後処理事案である残留日本人問題は人道的立場から解決が急がれる」と訴えた。

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 ノートランプ共同行動は、集会で「米国の覇権政策を撤回させることが朝鮮半島の緊張を緩和する道なのに、THAAD配備地域の住民の声に国会と政府は耳を傾けようとしなかった」として「トランプは平和を破壊し、人種差別的で戦争狂であるため国会で演説する資格がない。トランプの国会演説に断固として反対する」と主張した。

 集会参加者は両手に「トランプ国会演説とは何事か」、「トランプ、我々はお前を歓迎しない」などと書かれたプラカードを持ち、「戦争煽るトランプに反対」、「武器押し売りトランプを追い出そう」、「韓米FTA通商圧力トランプに反対」などのスローガンを叫んだ。

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 ドナルド・トランプ米大統領は8日午前に行った国会演説で、朝鮮半島の南と北をそれぞれ善と悪と規定し、激しい表現で北朝鮮を非難した。また、「力による平和」を強調し、北朝鮮体制を徹底的に孤立させることで北朝鮮がこれ以上耐え切れず非核化を選択せざるを得ないように圧迫する意志も示した。息子のブッシュ政権時代の「ネオコン」の認識とあまり変わらないものと見られる。

 同日の演説で、トランプ大統領は「休戦ライン」の象徴性を特に強調した。彼は、休戦ラインが「今日の自由な者たちと弾圧を受ける者を分ける線」だと規定したうえで、「繁栄はそこで終わり、北朝鮮という監獄国家が始まる」と述べた。また、「平和と戦争、品位と悪行、法と暴政、希望と絶望の間にひかれた線」とも語った。休戦ラインの南と北をそれぞれ「自由と正義、文明と成功」の世界と「圧制とファシズム、弾圧と邪悪さ」の世界に分ける宗教的二元論だ。ブッシュ政権北朝鮮を「悪の枢軸」であり「暴政の前哨基地」と非難したことと軌を一にしている。この場合、政策の焦点は“北朝鮮の核問題”ではなく、“北朝鮮”自体に当てられことになる。

 「最大の圧迫と関与」を対北朝鮮政策基調として提示したトランプ大統領が、同日の演説でもっぱら「圧迫」だけに集中したのも、このような脈絡と言える。彼は「責任ある国家が力を合わせ、北朝鮮の残酷な体制を孤立させなければならない。いかなる形であれ、北朝鮮を支援したり、受け入れてはならない」とし、「中国とロシアを含めたすべての国家に、北朝鮮との外交関係を格下げし、すべての貿易と技術関係を断絶することを求める」と述べた。

 北朝鮮が最も敏感に反応する「最高尊厳」も直接非難した。彼は北朝鮮金正恩(キム・ジョンウン)労働党委員長を「北朝鮮の独裁体制指導者」としたうえで、「あなたが獲得している兵器はあなたを安全にするのではなく、体制を深刻な危険に陥らせるだろう」と警告した。また、「北朝鮮はあなたの祖父が描いた楽園ではない。誰も行ってはいけない地獄」だと話した。トランプ大統領は「残酷な独裁者や暴政、軍事的カルト集団、監獄国家、地獄」など激しい表現を数多く動員したが、「炎と怒り」や「北朝鮮の完全破壊」など軍事的行動を暗示する言及は避けた。

 前日、文在寅(ムン・ジェイン)大統領と行った共同記者会見で、「米朝直接対話」の可能性について「ある種の動きがある」と言及したトランプ大統領は、同日もごく僅かな対話の可能性に触れた。ただし、それには条件が付いている。彼は、金委員長に対し「あなたが犯した犯罪にもかかわらず、我々はより良い未来のための道を提供する準備ができている」とし、「我々は光と繁栄と平和の未来を望んでいる。核の悪夢が過ぎ去り、美しい平和の約束が来る日を夢見ている」と述べた。ただし、「その出発点は攻撃を中止し、弾道ミサイル開発をやめ、完全かつ検証可能な総体的非核化」だと強調した。北朝鮮が先に非核化することが対話の前提条件ということだ。

 仁済大学のキム・ヨンチョル教授は「演説を通じて確認できるのは、トランプ大統領が『北朝鮮崩壊論』に基づいた対北朝鮮認識を持っており、対北朝鮮政策も『最大の圧迫→北朝鮮が屈服→関与(対話)』につながる点」だとし、「すでに失敗した政策の組み合わせで(トランプの対北朝鮮政策が)構成されている点で、米朝間の関係について楽観的見通しを示すのは難ししそうだ」と話した。

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 文大統領は同日の首脳会談の後に行われた共同記者会見で、「トランプ大統領が厳重な防衛公約を再確認し、トランプ大統領と私は堅固な合同防衛態勢をより強化していくことにした」として、このように述べた。ユン・ヨンチャン大統領府国民疎通秘書官は記者会見で、「両首脳は先端偵察資産を含めた大韓民国の最先端の軍事資産の獲得・開発と関連した協議を直ちに開始することを担当官吏に指示した」と発表した。ユン首席はまた、「11月7日付けで、大韓民国のミサイルの弾頭重量制限を完全に解除する2017年改正ミサイル指針を採択した」と付け加えた。

 これにトランプ大統領は「韓国側が数十億ドルに達する装備を注文すると言った」としたうえで、「韓国にも十分そうすべき理由があり、米国でも多くの雇用を創出できる部分だと思う」と述べた。文大統領が軍事力増強の協議内容を尋ねる記者の質問に「米国が保有している軍事的戦略資産の獲得に関する韓米間の協議を開始することにした」と答えたことに対し、トランプ大統領は「米国は全世界的に最も強力な軍事資産を持っている。戦闘機であれミサイルであれ、世界最高のものだ」として、このように述べた。今回の首脳会談を通じて韓国に対する莫大な米国産兵器の販売を成功させたことを誇示したのだ。

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 今回の会談では、両首脳が最近、韓国と米国で論議になった「韓米日3カ国安全保障協力」または「3角同盟化」に対し、どのような立場を示すかも主な関心事だった。文在寅(ムン・ジェイン)政権がトランプ大統領のアジア歴訪の直前、米国が敏感に受け止めかねない、いわゆる「3NO」(3カ国軍事同盟、THAAD追加配備、米国のミサイル防衛システムの編入に否定的)立場を再確認したことに対し、ホワイトハウスのハーバート・マクマスター国家安保補佐官などの否定的な反応が相次いだからだ。

 しかし、両首脳は共同記者会見で「韓米日3カ国協力」については言及しなかった。ただし、首脳会談では「北朝鮮の核・ミサイルの脅威に対する抑止力を増進し、実効的に対応するため、韓米日3カ国間の安保協力を持続していくことにした」と、ユン・ヨンチャン大統領府国民疎通秘書官が伝えた。

 また、保守陣営で「米国と中国を天秤にかけている」と非難された文大統領の「バランス外交」発言と「中国の役割」に対する質問に対し、トランプ大統領は「習近平主席も(北朝鮮核問題の解決に)多くの努力を傾けている」と言及し、注目を集めた。文大統領は「バランス外交は米国と中国の間でバランス外交を行うようなものではない」と釈明した。大統領府関係者は「トランプ大統領が『韓国と中国の関係改善が北朝鮮核問題を解決するのに役立つ』とし、韓国が多様な関係増進を進めることについては同意するという立場を示した」と伝えた。文在寅政権が最近、中国との関係改善に向けて「3NO」などメッセージを送ったことと関連し、トランプ大統領が“異論”を唱えなかったものと見られる。

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就任後初めて中国を訪問したドナルド・トランプ米大統領のために、習近平中国国家主席が準備したのは“皇帝儀式”だった。明国の永楽帝が1403年に首都を定めた後、一部の時期を除いて“中国”という天下の中心だった北京で、帝国の皇宮だった紫禁城をまるごと空けてトランプ大統領を迎えた。

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 9日、米中首脳会談の白眉は会談後に続いた各種貿易協約の締結だった。全体規模は2500億ドルを超える。

 ドナルド・トランプ米大統領習近平中国国家主席は、二者首脳会談および拡大首脳会談の後に企業らの協約締結行事に参加した。二人は壇上に座り、両国の企業家がそれぞれ5人ずつ3回に分かれて出てきて契約書に署名した。中国の鍾山商務部長はこの日の企業家対話に参加して、トランプ大統領訪中期間に両国の経済協力規模が2535億ドルに達するとして、両国経済協力の新記録であり史上類例のないことだと話した。

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 米紙ワシントン・ポスト(電子版)は9日、ユン北朝鮮担当特別代表が先月30日、オフレコの会合で、北朝鮮が核・ミサイル実験を60日間停止すれば、米国は直接対話に向けたシグナルと見なす考えを示したと報じた。発言が事実なら、トランプ政権が北朝鮮核問題の外交解決に向けた対話再開の条件を提示した形だ。

 国務省のナウアート報道官は9日の会見で、報道内容の確認を避けた上で、「今は交渉の時ではない。北朝鮮は(非核化に取り組む)真剣な兆候をまだ示していない」と述べるにとどめた。
 北朝鮮は9月15日以降、核・ミサイル実験を行っていないが、ポスト紙によると、米政府筋は、60日の停止期間を数える前に北朝鮮が停止の開始を米側に通告する必要があると指摘。まだ停止期間は始まっていないとの認識を示した。

[コラム]ゴルフ、武器商人、そして皇帝 : 社説・コラム : ハンギョレ

 日本と韓国を経て、中国を訪問中のドナルド・トランプ米大統領のアジア歴訪「三国志」の輪郭が明らかになりつつある。

 日本では手厚いおもてなしを用意した安倍晋三首相との蜜月ゴルフと“友情”が話題になったが、トランプ大統領が去ってから残ったのは冷静な評価と期待に及ばなかった貸借対照表だ。ワシントンポスト紙は、安倍首相が「トランプの忠実な助手」であり、「同盟関係に対するトランプの支持を得るために、戦略的奴隷状態に甘んじている」として、安倍首相が誇ってきた「ドナルド・晋三の蜜月関係」の実体に冷ややかな評価を下した。

 安倍首相は自分のロールモデルであり英雄である母方の祖父、岸信介元首相が1957年に米国を訪れた際、アイゼンハワー大統領とゴルフをしながら友情を深め、結局、日米安保条約改正を成し遂げた思い出を誇らしげに語ってきた。それをモデルにして、トランプが大統領に当選した直後、ニューヨークのトランプタワーに飛んで行き、540万ウォン(当時の為替レート約50万円)のゴルフクラブをプレゼントすると共に、米国と日本で相次いで一緒にゴルフを行っただけではなく、数十回の電話通話をする間柄だということを自慢してきた。韓国の保守勢力は、(十分に親米的ではない)文在寅(ムン・ジェイン)大統領が安倍首相に先を越されて「コリア・パッシング」(韓国排除)を受けていると声を高めた。

 しかし、トランプ大統領は決定的瞬間には結局カネの論理で動いた。「米国はかなり長い間、日本による巨大な貿易赤字に苦しんでいる」としたうえで、「米国の先端兵器をさらに購入すれば、北朝鮮ミサイルを迎撃できる」としながら、請求書を突き付けた。

 韓国でもトランプ大統領は指導者というよりも事業家または武器商人の姿だった。首脳会談後の主なメッセージも「韓国が数十億ドルの軍事装備を注文すると約束した」、「韓国側が米国の多くの兵器を購入したことについて感謝する」だった。

 メッセージは明らかだ。トランプの米国やアジア諸国の関係は、同盟ではなく取引関係に変わっている。安倍首相は「助手」、「奴隷」と呼ばれる恥辱を甘受してまで、日米同盟を中心に韓国やインド、オーストラリアなどを引き入れ、中国を牽制しようとする戦略を練って緻密な外交を展開してきたが、トランプの関心が戦略よりは“商売と取引”にあるという根本的な限界は超えられなかった。トランプの12日間にわたるアジア歴訪が終われば、アジアで米国のソフトパワーと信頼は薄れ、各国政府は“米国以降”のアジアについて考えざるを得ないだろう。  

[社説]李明博元大統領、もう“真実の法廷”に立たなければならない時 : 社説・コラム : ハンギョレ

 李明博(イ・ミョンバク)元大統領が、自身に対する検察捜査と関連して最近側近に「国が過去に足をとられた」と話したという。李明博政府時代に軍サイバー司令部のオンライン世論操作活動を指示した疑いを受けているキム・グァンジン元国防長官に対する検察調査で、李元大統領が一部報告を受け指示した情況が明らかになり捜査網が狭まっており、これに強く反発したと解釈できる。しかし「真実の広場」に立たなければならない当事者がこうした反応を示すことは、国民から見れば到底許されない。

 今回のサイバー司令部捜査では、かなり具体的に李元大統領の関与があらわれた。キム・グァンジン元長官は検察の調査で「李元大統領にサイバー司令部の活動内容と人材増員について報告した」と述べたという。また「徹底的に私たちの側の人物を選ばなければならないという趣旨の『VIP(大統領)強調事項』が記録された文書も発見された。サイバー司令部コメント工作の上層部ラインが李元大統領だという端緒が確保されたわけだ。こうした情況であれば、ウォン・セフン元院長の国家情報院コメント事件にも李元大統領が関与した可能性がある。検察の捜査が李元大統領の喉元まで上がってきたということだ。

 李元大統領のダース実所有主疑惑も再び捜査対象に上がった。李元大統領の長兄イ・サンウン氏が代表を務めている自動車部品会社ダースに対しては、検察が先の捜査で李元大統領との関連性を確認していながら覆い隠したという疑惑が絶えず提起されてきた。検察はまた、国家情報院が大企業を圧迫し、保守団体を支援させた事件に対しても、李元大統領の介入有無を調べているという。

 このように多くの疑惑がますます具体化する状況では、もはや真実を避けることはできない。もう李元大統領をめぐる核心懸案に対して、白日の下に真実を解明するほかはない。そのようにして正義が生きていることを見せるのは当然のことだ。

 元大統領に対する検察の捜査が繰り返されるのは、国家としては不幸なことだ。また、現在の捜査が李元大統領にまで及ぶかは、現時点では速断し難い。ただ証拠と実定法の規定により進行されるのみだ。重要なことは、元大統領の刑事処罰の有無ではなく、過去10年間にわたり権力によって強行されてきた反憲法・反民主的行為の真相を逐一明らかにして国民の前に示すことだ。

 

 

治癒不能の精神病者

 今週の半島関連ニュース。

 まづは朝鮮中央通信が11月1日は発表した論評「言葉で虚勢を張る時ではない」から。

Naenara-朝鮮民主主義人民共和国 

 好戦的で責任を負えない下品な言葉をむやみに吐くことで有名になったトランプの口がまた何かしでかした。

 数日前、フォックス・ニュースとのインタビューで、トランプは米国が「北の挑発」に対して信じられないほど完全に準備されているとし、どれほどよく準備されているのかを知るようになれば「大きな衝撃」を受けるだろうと大口をたたいた。

 平和を論じる国連舞台でまで主権国家に対する「完全破壊」という妄言を並べ立てて全世界の驚愕をそそったのを考えると、別に驚くべきことでもない。

 しかし、アジア訪問を控えてまたもやこのような忌まわしい言葉を吐いたことについて評せざるを得ない。

 おそらく、トランプとしては朝鮮を大きく脅かし、日本や南朝鮮のような手先らの士気をもり立てて「威勢」を張ろうとしているようだ。

 しかし、それはトランプが朝鮮のためにとても悩んでおり、窮地に追い込まれているということを実証するだけである。

 今、トランプは「暴風前の静寂」「ただ一つの効果的方案」などの朦朧(もうろう)とするほらを吹き、朝鮮半島水域に原子力空母打撃団をはじめとする膨大な戦略装備を投入する一方、対朝鮮制裁・圧迫へと全世界をせき立ててあらゆるあがきをしているが、何の効果も見られずにいる。

 むしろ、世界の面前で核戦争狂信者の正体だけをあらわにして「治癒不能の精神病者」という診断だけを受けた。

 先日、米CNN放送が関係機関に依頼して施行した世論調査によると、応答者の63%がトランプの対朝鮮政策が「緊張を高調させる慎重でないもの」と非難した。

 米政界でトランプが朝鮮問題から手を引かなければならないという主張が強く出て、対朝鮮専門家らは数十年間にわたって解決できなかった「北の核問題」をトランプが即興的な幾つかの単語で解決しようとしているとし、朝鮮との対決は能力と判断力を備えた大統領にも非常に難しい挑戦となるが、トランプがその役を演じるにはあまりにも無能であると評している。

 このような分際で、「完全準備」「大きな衝撃」などと言って大きな事でもなすかのように振る舞うのを見れば、確かにトランプには精神医学上の助けが絶対的に必要であるようだ。 

  北朝鮮にはなかなか優秀な作家がついてゐるやうだ。これだけ悪口を言ひ続けるといふのもなかなか凄いことである。

 「治癒不能の精神病者」と北朝鮮に言はれてしまったトランプ大統領だが、米国内においても「こいつにまかせておいたらヤバイかも」といふ声が高まってきてゐる。

北朝鮮先制攻撃禁止を=法案を提出-米民主党:時事ドットコム

 米民主党上院議員ら8人は31日、米国に対する差し迫った脅威がない状況で大統領が議会承認なしに北朝鮮への先制攻撃を決定することを禁止する法案を議会に提出した。ただ、議会で多数を占める共和党議員の賛成を得て採決できるかは不透明だ。
 法案は、トランプ大統領の北朝鮮に対する強硬的な発言を念頭に「好戦的な言動によって、(米朝)双方が計算違いを犯す危険性を高めている」と指摘している。

  採決できるかは不透明とのことだが、もしこれが可決されれば大変意義深いことだ。北朝鮮も、少なくとも上記のやうな激烈なコメントは出せないし、関係改善が進むことは間違ひないだらう。

 そのトランプの支持率は過去最低を更新したらしい。

トランプ氏支持率が最低更新=北朝鮮政策に不安も-米世論調査:時事ドットコム

 米紙ウォール・ストリート・ジャーナルとNBCニュース(ともに電子版)は29日、トランプ大統領の支持率が38%と前月比で5ポイント低下し、就任後最低に落ち込んだとする世論調査結果を伝えた。不支持率は58%。支持率は就任間もない2月の調査で44%と最高を記録した後、おおむね4割前後で推移している。

 政策分野別に見ると、来月5日からの訪日で中心議題になるとみられる北朝鮮情勢への対応は、支持34%で不支持51%。不支持が半数を超えた背景として同紙は、トランプ氏が「北朝鮮との交渉模索を『時間の無駄』と断じるなど、強硬姿勢を示している」ことを挙げ、そうした態度に米国民が不安を覚えている可能性を示唆した。

 北の狙いについて韓国に亡命した元駐英大使が語ってゐる。

北朝鮮、在韓米軍撤収要求も=亡命公使が米議会証言:時事ドットコム

 北朝鮮の元駐英公使で昨夏に韓国に亡命した太永浩氏は1日、米下院外交委員会の公聴会で証言し、金正恩朝鮮労働党委員長は核兵器を搭載した大陸間弾道ミサイルICBM)が完成すれば、米韓合同軍事演習の規模縮小を求める交渉を始め、「最終的には米軍の朝鮮半島からの撤収を要求するつもりだ」と指摘した。

 太氏は、米国が要求に応じなければ、金委員長は核戦争の脅威をあおり、米軍撤収を受け入れさせようとするだろうと強調。さらに、米軍が撤収すれば韓国から外国の投資が引き揚げられ、韓国の体制に打撃を与えられると金委員長は信じていると述べた。

 米議会調査局の報告書によると、取り得る朝鮮戦略の一つにその在韓米軍撤退も入ってゐる。

対北朝鮮で七つの選択肢=抑止力強化や限定空爆-米議会調査局:時事ドットコム

 米議会調査局は1日までに、核・ミサイル開発を続ける北朝鮮への米国が取り得る対処方針として、弾道ミサイルの迎撃や核施設への軍事攻撃を含む七つの選択肢を提示した報告書をまとめた。公開情報を基に議員のための参考資料として作成したもので、政権が検討している選択肢と同一ではないと断っている。

 報告書では、経済制裁や外交圧力で北朝鮮に核放棄を迫る「現状維持」、日韓両国への部隊増派などを通じた「抑止力強化」、北朝鮮が発射した弾道ミサイルを撃ち落とし、実験データを得られなくすることで技術向上を妨げる「能力獲得阻止」を選択肢として挙げた。
 北朝鮮本土への直接的な軍事行動としては、大陸間弾道ミサイルICBM)関連施設のみを空爆やミサイルで破壊する「限定的攻撃」に加え、核関連施設も対象にした「大規模攻撃」があると指摘。一方、金正恩朝鮮労働党委員長の殺害を含む体制転覆や、北朝鮮が核開発を放棄する見返りに、在韓米軍が撤退する選択肢も示した。

 北に対する制裁が着実に効いてゐるとの報道があった。

北朝鮮経済 制裁で90年代の食糧難より悪化も=韓国統一相

韓国統一部の趙明均(チョ・ミョンギュン)長官は30日、国際社会による対北朝鮮制裁が強化されていることに関して、北朝鮮の経済事情は1990年代に食糧難と経済難で数百万人ともいわれる餓死者が発生した「苦難の行軍」当時よりも悪化する可能性があると述べた。

趙長官はこの日ソウル市内で行った講演で「北が1990年代半ば、金日成(キム・イルソン)主席が死亡してから食糧難で非常に苦労したが、場合によってはその時より経済事情が悪化するかもしれないとみている」と述べた。

 THAAD問題で冷え切ってゐた中韓関係が改善の兆しを見せてゐる。

韓中、APECでの首脳会談の開催に合意…「シャトル外交」始動 : 政治 : ハンギョレ

文在寅(ムン・ジェイン)大統領と中国の習近平国家主席が今月10~11日、ベトナムのダナンで開かれるアジア太平洋経済協力(APEC)首脳会議をきっかけに、韓中首脳会談を開くことにした。昨年2月、朴槿恵(パク・クネ)政権が在韓米軍への高高度防衛ミサイル(THAAD)配備をめぐる韓米間の協議事実を発表して以来、急速に冷え込んだ両国関係が1年8カ月ぶりに回復段階に入った。韓中がTHAADをめぐる軋轢を収拾し、関係を正常化していくことで合意したことによる初の処置が、今後両首脳が両国を行き来しながら首脳外交を展開していく完全な関係復元につながるかに注目が集まっている。

(中略)

両国の足を引っ張ってきたTHAAD問題と関連しては、中国の憂慮と韓国の立場を認識し、今後は軍事当局間チャンネルを通じて中国側が懸念する問題について話し合っていくことにした。大統領府関係者は記者団に「THAADに関しては、両国がそれぞれの立場を表明し、そのまま封印したと言える」と説明した。

発表文で韓国政府は「韓国に配置されたTHAADはその本来の配備目的から第3国を狙ったものではなく、中国の戦略的安保利益を害しない」点を明確にした。中国政府は「韓国に配備されたTHAADに反対する」と明らかにしたうえで、「韓国側が関連問題を適切に処理すること」を求めた。両国ともTHAAD配備が事実上完了した現状況に基づき、両国の立場の相違を再確認しながらも、関係改善に向けた名分を立てたのだ。

(中略)

両国は発表文で、朝鮮半島の非核化の実現や北朝鮮核問題の平和的解決原則を再確認し、あらゆる外交的手段を通じて北朝鮮核問題の解決を持続的に推進していくことにも合意した。また、これに向けた戦略的疎通と協力をさらに強化していくことにした。両国政府が、北朝鮮の核問題で協力を通じた共同行動の幅を広げる方針を示したものと言える。特に、これに先立ち、核の解決策として「双中断」(北朝鮮核・ミサイル活動-韓米合同演習の中断)と「双軌並行」(朝鮮半島の非核化-朝米平和体制の並行)を提示した中国が、THAADをめぐる軋轢を収拾したうえで、北朝鮮核問題と関連して韓国政府との協力強化を図るものと予想される。

 それに関連して韓国のカン・ギョンファ外交部長官はTHAADの配備が韓米日三国同盟に発展しないことを名言した。

韓国政府、中国に「米国の前哨基地にはならない」約束 : 政治 : ハンギョレ

 カン・ギョンファ外交部長官は30日、THAAD(高高度防衛ミサイル)の追加配備と米国のミサイル防御(MD)に参加しないと明らかにした。また、韓米日3国の安保協力が、軍事同盟に発展しないという点も明確にした。これまで中国がTHAAD配備は韓米日軍事同盟を通した中国包囲戦略実現のための布石ではないかという憂慮を提起してきたことに対して、韓国政府が立場を明らかにする形で局面を切り替えようとしている。中国政府も待っていたように「歓迎」の立場を明らかにした。

(中略)

 カン長官は「韓米日3国安保協力は、北朝鮮の核・ミサイル脅威に対する抑止力を増進し、実効的に対応するためのもの」とし「こうした協力が3国間の軍事同盟に発展しないことを明確に申し上げる」と答えた。

(中略)

 同じ脈絡で中国は、韓国のTHAAD配備をめぐり米国のミサイル防御(MD)体系に編入されるのではないかという憂慮を提起してきた。カン長官はこれに関連しても「韓国政府は米国のMD体系に参加しないという既存の立場に変わりはない」と再確認した。さらに「韓国政府はTHAAD追加配備を検討していない。明確に申し上げる」とも強調した。カン長官の発言は「THAAD配備と韓米日3角同盟で韓国が米国の対中国前哨基地になるのではないか」という中国の憂慮に対して、文在寅政府が公開的に線を引いて一種の約束をしたわけだ。

 11月1日、文在寅大統領は施政方針演説で朝鮮半島平和の五原則を発表した。

文大統領「いかなる場合も武力衝突は許されない」…朝鮮半島平和“5大原則”明らかに : 政治 : ハンギョレ

 その最初が「朝鮮半島の平和定着」だ。文大統領は「私たちが達成しようとするのは朝鮮半島の平和」だとし、「いかなる場合でも朝鮮半島武力衝突を起こしてはならない」と話した。さらに、「朝鮮半島大韓民国の事前同意のない軍事的行動はありえない」とくぎを刺した。依然として北朝鮮への「軍事的オプション」カードをもてあそぶ米国に向けたメッセージだ。ちょうど一週間後の8日にドナルド・トランプ米大統領が演説する予定の国会演壇でこのメッセージを掲げたため目を引く。米朝間の軍事的衝突の懸念が消えない現実を反映したことに加え、5つの原則のうちこれを一番最初に置くことで、文在寅政府が朝鮮半島政策の大前提を提示したものと解釈される。

 文大統領はさらに、「朝鮮半島非核化」原則を再確認した。彼は「南北が共同宣言した朝鮮半島非核化宣言に従い、北朝鮮の核保有国の地位は容認も認定もできない」とし、「私たちも核を開発したり、保有することはしない」と付け加えた。北朝鮮の6回目の核実験後、保守陣営が提起する戦術核再配備や独自核武装の主張に断固として線を引いたということだ。

 三つめの原則として、文大統領は「南北問題の主導的解決」を挙げた。大統領選候補時代から文大統領が強調してきた立場だ。文大統領は「わが民族の運命は自ら決定しなければならない」とし、「植民地や分断のように私たちの意思と関係なく私たちの運命が決定された不幸な歴史を繰り返さない」と力強く語った。続けて文大統領は「北朝鮮核問題の平和的解決」原則を提示した。米国が主導している国連安全保障理事会をはじめ、国際社会の対北朝鮮制裁と圧迫が「(北朝鮮を)対話の場に導くための手段」ということを再確認した。

 文大統領が明らかにした五つめの原則は「北朝鮮の挑発に対しては断固として対応する」ということだ。文大統領はこれに向けて「圧倒的な力の優位確保」と「堅固な韓米同盟」、「国際社会の協力」を約束した。これは、国防予算増額の方針につながった。文大統領は「強い軍隊を作るために(国防予算を)2009年以降最高水準である6.9%増額して、防衛力改善予算案を10.5%大幅に拡大した」と明らかにした。また、「北朝鮮の脅威から国民を保護するため、韓国型3軸システム(キルチェーン、韓国型ミサイル防衛システム、大量応懲報復)を早期に構築する」と強調した。「力に基づく平和」を強調してきた文大統領の立場を反映したものであり、「南北関係改善を通じた平和」を追求した民主党陣営の従来のアプローチとは距離がある。

「いかなる場合でも朝鮮半島武力衝突を起こしてはならない」いふ言葉が安倍晋三の口から出る日は来るのだらうか。こないだらう。彼は危機が高まって権力が安定し憲法9条を改正しやすい雰囲気になることを望んでゐる。

 世論調査では「圧力重視」より「対話重視」が多くの支持を集めてゐるが、安倍首相は民意をくみとる人間ではない。

対北「対話重視」48%、「圧力重視」41% : 世論調査 : 読売詳報_緊急特集グループ : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)

 読売新聞社は第4次安倍内閣の発足を受け、1日夕から2日にかけて緊急全国世論調査を実施した。

 安倍首相が重視する北朝鮮問題に関連し、国際社会が北朝鮮との対話と圧力のどちらを重視すべきかと聞くと、「対話重視」48%が「圧力重視」41%を上回った。同様の質問をした今年2、7、9月の各調査では「圧力」が多かったが、逆転した。

 今回調査では、男性で「圧力」50%が「対話」42%を上回ったが、女性は「対話」53%、「圧力」33%となった。内閣支持層では「圧力」、不支持層では「対話」が多数派だった。北朝鮮情勢が緊迫の度合いを増していることなどが影響した可能性がある。

 日本の「北朝鮮利用」対して文大統領は警戒感を示してゐる。

文大統領「韓米日軍事同盟への発展は望ましくない」 : 政治 : ハンギョレ

文在寅(ムン・ジェイン)大統領が3日「北朝鮮の核とミサイル挑発に対応するための韓米日3カ国協力が、軍事同盟レベルに発展することは望ましくない」と話した。さらに、「韓米同盟が何よりも重要だ」と述べながらも「中国との関係を確固たるものにするバランス外交をするつもりだ」とし、中国に積極的な関係改善のシグナルを送った。

 文大統領はこの日、大統領府の常春斎でシンガポールのニュース専門英語放送「チャンネルニュースアジア」(CNA)とのインタビューで「今、北朝鮮の核とミサイル挑発に対応して韓国と米国だけでなく、日本との協力も大変重要になった」とし、「しかし、それが3国の軍事同盟レベルに発展することは望ましくない」と述べた。そして「日本が北朝鮮の核を理由に軍事大国化の道を歩んでいくなら、それもアセアン諸国との関係では望ましいことではないと考える」と付け加えた。

 以上のやうな文政権の戦略に関しては、11月2日のハンギョレの社説がよくまとまってゐる。

文在寅政権、中国に約束した「3NO」守れるだろうか : 政治 : ハンギョレ

 最近の韓中関係復元の合意は、韓国がTHAAD(高高度防衛ミサイル)の追加配備を行わず▽米国のミサイル防衛(MD)に参加せず▽韓日米3カ国の軍事同盟にさせないという、いわゆる「3NO」を表明し、中国の安保憂慮を払拭させる形で行われた。しかし、朝鮮半島周辺の環境や各局の利害関係によって状況が変化する可能性もあり、政府の「3NO」の約束がどこに向かっていくかを速断するのは難しい。

 THAADの追加配備の場合、文在寅(ムン・ジェイン)政権で進められる可能性は高くない。文在寅政権の主要支持層でもTHAAD配備への反対意見が優勢だ。THAADはまた、40~150キロメートルの高い高度で敵のミサイルを迎撃するシステムであるため、休戦ラインと近い首都圏を防御できず、配備地域が朝鮮半島の南部地域に限定される。南部地域にはすでにTHAAD1個砲台が配備されており、追加配備を急ぐ理由はほとんどない。しかし、今後北朝鮮の核・ミサイルの脅威がさらに強まれば、様々な方法で追加配備への圧力が高まる可能性も排除できない。

 米国のミサイル防衛(MD)に参加しないという立場は、金大中(キム・デジュン)政権時代から堅持してきた政府の基本立場だ。米国が北東アジア地域にミサイル防衛を構築し、自国のミサイルの無力化を狙っていると疑っている中国に対する配慮からだ。その代わり政府は、M-SAM(中距離地対空ミサイル)とL-SAM(長距離地対空ミサイル)を国内開発し、独自の韓国型ミサイル防衛(KAMD)を構築するという立場を明らかにしてきた。しかし韓米は北朝鮮のミサイルが発射された場合に備え、ミサイルの探知・追跡情報などをリアルタイムで共有して効率的に迎撃するシステムの構築を急いでいる。韓日間のミサイル防御が情報交換を媒介に連動されるということだ。こうなれば、自然に韓国が米国のミサイル防衛に参加する手順を踏むことになるという指摘もある。

 韓米日3カ国の軍事同盟は実現の可能性がほとんどない。国民感情からして、日本と軍事同盟を結ぶことは想像できないからだ。しかし、韓米日3カ国の間の軍事協力は徐々に拡大・強化されている。韓米日3角軍事協力強化の流れは、2012年8月に李明博(イ・ミョンバク)大統領が独島を訪問したのに続き、2013年春に朴槿恵(パク・クネ)政権が対日強硬外交路線を採択したことで一時停滞していたが、2015年12月の韓日慰安婦の合意以降、韓日両国間の軍事外交が再開され、再び急ピッチで進められている。 

 韓米日3カ国海軍の連合、ミサイル警報訓練が昨年6月に初めて行われて以来、これまで5回に渡り開かれ、韓米日3カ国による合同海上救助演習(SAREX)も毎年実施されている。韓米日3カ国の合同参謀議長会議も2014年7月以降5回も開かれた。名分はいずれも北朝鮮の挑発だ。しかし、この流れの背景には、韓国を巻き込んだ韓米日3カ国協力体制で、中国の軍事的浮上を牽制しようとする米国と日本の一致した利害関係がある。今後、中国の力がさらに大きくなるにつれ、これを牽制するため韓米日3角軍事協力をさらに強化しようとする日米の圧力も強まる見込みだ。韓国が3カ国軍事協力の強化に向けた米日の圧力と、これに反発する中国の板挟みになり、再び苦しい立場に追い込まれる可能性もある。

 続いて、日本の属国性を証しするニュース。10月11日、沖縄東村高江における米軍ヘリ墜落事故への対応についてだ。

<社説>ヘリ飛行再開追認 弱腰やめ米軍と交渉を - 琉球新報 - 沖縄の新聞、地域のニュース

 東村高江に米軍普天間飛行場所属の大型輸送ヘリコプターCH53Eが不時着し炎上した事故で、防衛省は米軍の同型機飛行再開の判断を追認した。
 当初は「事故原因と安全が確認されるまで運用停止が必要だ」と飛行再開に強く反対していたが、米軍の説明を受けあっさりと容認に転じた。
 米軍の説明はこうだ。不時着の原因となった火災発生の理由は不明のままだが、今回は「固有」の事故である。機体の構造上の不具合に起因する火災だと判断する材料は初期調査では見いだせなかった-との言い分だ。
 詳細な原因も突き止め切れていないのに、事故機固有の問題と決め付けるのは早計ではないか。
 日本政府も、飛行再開を急ぎたいがための米軍の釈明をうのみにしてはいないか。
 衆院選公示翌日の事故とあって、今回、政府は珍しく迅速に動いた。事故当日に防衛省と外務省が米当局に「強い申し入れ」をした。小野寺五典防衛相は在日米軍副司令官を呼び、原因究明までの同型機の運用停止を求めた。さらに、自衛隊の同型機のパイロットや整備員を現場に派遣し調査に当たらせた。
 従来より踏み込んだ対応に映るが、米軍への「圧力」にはならなかった。一国の大臣の要請にもかかわらず、米軍は無視し早々に「運用停止は96時間」と期限を切った。
 飛行再開に当たって、小野寺防衛相は「在沖海兵隊が一方的に発表したことは極めて遺憾だ」と異例の強い非難をした。だが、これも選挙向けだったのか、実際に直接抗議することはなかった。
 23日にはフィリピンでマティス米国防長官と会談したが、ここでも抗議せず、絶好の機会を自ら捨てた。米国にモノを言えない属国ぶりをうかがわせる場面だった。
 今回の追認でも、小野寺防衛相は「自衛隊の知見に照らし、米軍が合理的な措置を取ったと判断した」とお墨付きを与えた。
 日米地位協定の壁もあり、そもそも日本は事故機の捜査さえもできていない。派遣した自衛隊員も米軍が許す範囲での調査にとどまった。
 首相や閣僚が「県民に寄り添う」と繰り返す言葉とは裏腹に、政府の軸足は沖縄にはない。県民の生命と財産を守るために、怒りや恐怖、痛みを本気で共有しようとしていないことは明らかだ。
 米軍は昨年12月の名護市安部のオスプレイ墜落では6日後に、今年8月の豪州沖墜落では2日後に飛行を再開した。再発防止を求める政府の姿勢が見せかけだと見透かされているからだ。
 米軍のやりたい放題を止められない日本政府はもはや主権国家ではない。米国に唯々諾々と従うことはやめ、主体的に交渉すべきだ。

 続いて、防衛省が日本版海兵隊を米軍キャンプ・ハンセンに配備する方向で検討しているというニュース。

<社説>県内に日本版海兵隊 負担の固定化認めない - 琉球新報 - 沖縄の新聞、地域のニュース

 政府は、沖縄の基地負担軽減を真剣に目指してなどいない。そのことが改めて明らかになった。強く抗議する。

 防衛省自衛隊が来年3月に新設される陸上自衛隊の「水陸機動団」を、米軍キャンプ・ハンセンにも配備する方向で検討している。
 2020年代前半に在沖米海兵隊約8千人がグアムなど日本国外に移転する。移転後に、日本版海兵隊と称される水陸機動団が配備されれば、沖縄の負担軽減策の一つとされた海兵隊グアム移転の意味はなくなる。
 17年版防衛白書は「沖縄の負担軽減を目に見えるものとする」ために「沖縄に所在する兵力の削減とグアムへの移転」に取り組んでいると明記している。
 水陸機動団のハンセン配備は、目に見える負担軽減に明らかに逆行する。白書に従えば、海兵隊が移転した後、水陸機動団をハンセンに配備することはあり得ない。検討すること自体、許されない。
 水陸機動団は来年3月に約2100人で編成し、相浦駐屯地長崎県)に2個連隊が配備される。当初計画では約3千人、3個連隊を新設する予定で、残る1個連隊の配備先としてハンセンが検討されている。
 防衛省は現時点で、3個連隊目の新設を決定していない。新設しないことを早期に決めるか、沖縄には配備しないことを明言すべきだ。
 安倍晋三首相は今年6月の沖縄全戦没者追悼式で「政府として基地負担軽減のため、一つ一つ確実に結果を出していく決意だ」「これからも、できることは全て行う」と述べている。首相は自身の言葉に責任を持つべきだが、この間、その責任を放棄し続けている。
 米軍機の訓練を県外に移転しても、外来機が飛来して県内で訓練することが常態化している。その結果、爆音被害は一向に改善されていない。水陸機動団のハンセン配備は負担軽減どころか、基地負担の固定化につながる。
 米軍横田基地(東京都)に今後、配備される空軍仕様の垂直離着陸輸送機CV22オスプレイは沖縄で訓練する。日本政府は沖縄の反対を無視して、それを容認している。
 訓練の集中によって、沖縄の基地負担は確実に増している。水陸機動団の配備はそれに拍車を掛けることになる。容認できない。
 安倍政権は負担軽減に向けた取り組みをないがしろにし「負担加重」を「負担軽減」と言い換えている。県民が負担軽減を実感できるようにするのが政府の責務である。安倍政権はこれまでの姿勢を直ちに改めるべきだ。
 米軍基地が自衛隊基地に置き換わることは、沖縄の過重な基地負担が未来永劫(えいごう)続くことを意味する。水陸機動団のハンセン配備は、その第一歩になりかねない。沖縄はそのような状況を決して望まない。断じて拒否する。

  なんといふ卑劣な政権だ。沖縄に基地を押し付け、差別し、米軍の威を借って東アジアで偉そうにしてゐたいといふわけだ。それで国を守ると言ひ、日本の誇りを取り戻すと言ふ。狂ってゐる。

 安倍政権とその支持者達の自己欺瞞は日本をどんどん醜い国に変へてゆく。痛みは沖縄に押し付けられる。こんなことが許されていい道理はない。

 怒り続ける必要がある。

 

 

 

 

 

 

明らかに北朝鮮のおかげもありましょうし、いろいろな方々がいろんな意識をお持ちになられたんだと思って・・・

 今週は時間がないので、手短に、記憶にとどめておくべきニュースをまとめておく。

 まづ、10月22日行はれた第48回衆議院議員総選挙の結果について。

www.tokyo-np.co.jp

 獲得議席数は以下のとおり。()内は公示前との増減。 

自民民主党:281(-9)

立憲民主党:54(+38)

希望の党:50(-7)

公明党:29(-6)

共産党:12(-9)

日本維新の会:11(-3)

社民党:2(0)

無所属:26(-11)

合計:465 

 投票率は戦後二番目に低い53・68%。

 自民・公明の政権与党の議席数を足すと313議席憲法改正発議のための定足数310議席(全議席数の3分の2)を超えた。

小選挙区制の害悪くっきり/自民 47%の得票で74%の議席/絶対得票率 比例は17%

 ↑しんぶん赤旗の記事によれば、2位以下の投票が死票となる小選挙区において、自民党は約2650万票を獲得し、得票率は47.82%。全有権者の中で自民党に投票した率(絶対得票率)は24.98%だった。小選挙区289議席中215議席を獲得し議席占有率は74.39%に達する。

 即ち小選挙区においては24.98%の国民の支持を得た自民党が74.39%の議席を獲得したといふことだ。

 一方、比例代表における自民党の得票率は33.28%であり、絶対得票率は17.49%、議席占有率は37.5%だ。

 前回選挙に引き続き、投票率の低さと小選挙区制度が自民大勝を生み出した。

 以下、朝日新聞が23日と24日に行った世論調査から引用。

www.asahi.com

◆あなたは、安倍内閣を支持しますか。支持しませんか。

 支持する42(38)

 支持しない39(40)

 その他・答えない19(22)

 

◆今回の衆議院選挙で、与党の自民党公明党は定数の3分の2を超える議席を得ました。あなたは、与党の議席数はちょうどよいと思いますか。多すぎると思いますか。少なすぎると思いますか。

 ちょうどよい32

 多すぎる51

 少なすぎる3

 その他・答えない14

 

◆今回の衆議院選挙で、自民党過半数を大きく超える議席を得ました。あなたは、このことは、安倍首相の政策が評価されたからだと思いますか。そうは思いませんか。

 安倍首相の政策が評価されたから26

 そうは思わない65

 その他・答えない9

 

◆あなたは、安倍さんに今後も首相を続けてほしいと思いますか。そうは思いませんか。

 首相を続けてほしい37(34)

 そうは思わない47(51)

 その他・答えない16(15)

 

◆あなたは、今後、安倍首相が進める政策について、期待のほうが大きいですか。不安のほうが大きいですか。

 期待のほうが大きい29

 不安のほうが大きい54

 その他・答えない17

 

◆今回の衆議院選挙で、自民党憲法9条を改正し、自衛隊を明記することを公約に掲げました。あなたは、安倍政権のもとで、こうした憲法の改正をすることに、賛成ですか。反対ですか。

 賛成36

 反対45

 その他・答えない19

  選挙結果が「安倍晋三」への信任でないことは明らかだ。では、自民大勝の最大の要因は何だろうか。麻生太郎副総理兼財務相は10月26日、東京都内での自民党議員のパーティーにおいて、以下のやうに分析してゐる。

https://www.tbsradio.jp/195102 

 明らかに北朝鮮のおかげもありましょうし、いろいろな方々がいろんな意識をお持ちになられたんだと思って、特に日本海側の遊説をしていると、つくづくそう思って、声をかけられる話が、そういう声をかけられるのがすごい多かったのが、遊説をしていた私どもの正直な実感です。いずれにしても、大きく私どもの時代というものが、独立この方、かなりの時間が経ちますけども、最もなんとなく、前の安全保障の面でも極めて難しい状態になってきたという状況にあって、誰をリーダーにするかというのを有権者の方々で真剣に考えていただいた結果が、今日の結果を招いたと思っていますが、その負託に応えるためにも、私どもきっちり、その対応をやっていかねばならんと思っています。

 麻生の言ふとおり自民大勝は「明らかに北朝鮮のおかげもある」、といふかそれが一番大きい、とぼくは思ふ。

 安倍晋三は半島情勢の安定化と地域の平和のために指南力のあるいかなるメッセージもビジョンも出してゐない。中露は平和的解決を訴へ、米韓は圧力をかける一方で交渉再開への努力を続けてゐるといふ状況の中で、安倍首相は「対話は無に帰した、今は圧力だ」と危機を煽ることしかしてゐない。

 そうした安倍政権の姿勢を国民は必ずしも支持してゐない。が、米朝間の緊迫が現状収まる気配は見られない以上、政体の安定を望むのが民心といふもの。だから、安倍は75回選挙演説において森友・加計問題には一度も触れず北朝鮮危機を大きく取り上げ「この国を守る」と連呼したのだ。「この国を守る」のは当然だ。誰が反対できようか。

 投票日翌日、朝鮮中央通信は日本に向けて「日本当局は朝鮮民族の対日敵愾心をはっきり知って軽挙妄動してはならない」と題する声明を発表した。以下がその全文である。

Naenara-朝鮮民主主義人民共和国

 見ものは、日本当局が自分らの劣悪な政権運営能力によって招かれた国難があたかも「北の核脅威」から生じたかのように世論をまどわして「危機打開の求心点」は自分らしかないと無分別に振る舞っていることである。

 朝鮮アジア太平洋平和委員会(ア太委)のスポークスマンは22日に発表した談話で、自分らの国会解散措置を共和国と無理に結び付けている日本反動層の腹黒い下心は米国がもたらす核戦争火雲の煙幕の中で再執権の野望を満たし、ひいては朝鮮半島再侵略の布石を築いて「大東亜共栄圏」の昔の夢を実現しようとする日本式のずる賢さと狡猾さの集中的発露であると暴いた。

 また、日本がわが共和国に対する米国の軍事的攻撃うんぬんを大げさに宣伝して、朝鮮半島の有事の際、米軍に対する兵站支援と「自衛隊」を動員したいわゆる「武装難民」鎮圧計画なるものまで検討した事実がこれをはっきり立証していると暴き、次のように指摘した。

 日本は稚拙極まりない政治詐欺劇をもう一度演出することによって、敗北後の数十年間、世界を欺まん、愚弄しながら軍国化に拍車をかけてきた自分らの醜悪な本性と戦争国家としての暴悪なざまを赤裸々にさらけ出した。

 朝鮮人民に犯した希代の大罪を誠実に反省して賠償する代わりに、米国にこびへつらって軽々しく振る舞う日本反動層の行動は国家核戦力完成の終着点に至っているわが共和国の強大無比の威力に恐れおののいた者の断末魔のあがきにすぎない。

 日本当局が狂人帝国を救世主のように信じてまたもや黄金の夕立に当たろうとはかない夢を見るのは、水面に映った月をすくい上げようとするような荒唐無稽な妄想である。

 日本が米国を後ろ盾にして再侵略の準備に最後の拍車をかけているということが明白になった以上、われわれもやむを得ず、それ相応の強硬な自衛的措置を行使する権利がある。

 日本の反動層は、チュチェの核強国、世界的な強国に毅然と浮上したわが共和国の戦略的地位をはっきり知って軽挙妄動してはならない。

 彼らの声明を読むたびに、その悪口の洗練に対し妙に関心してしまふ。その修辞だけではない、中身もけっこう当たってゐるといふか、毎度痛いところをついてくるのである。「狂人帝国を救世主のように信じてまたもや黄金の夕立に当たろうとはかない夢を見るのは、水面に映った月をすくい上げようとするような荒唐無稽な妄想である。」などは安倍そのものではないか。

 気になるのは若年層の自民党支持率が高いことだ。

japan.hani.co.kr

 この現象についてはちょっと考へないといけない。これは宿題にする。

 

 以下、半島情勢に関する報道をまとめておく。

 ハンギョレによれば21日、北朝鮮外務省のチェ・ソニ北米局長がモスクワで「米国が敵視政策を放棄し、核保有国としての北朝鮮と共存する正しい選択をするなら、出口はあるだろう」と述べた。これまで通りの主張であるが、安倍晋三は「北朝鮮に対話の意志がないのは明らかだ」などと嘘を言ふから、何度でもこの事実は確認しておきたい。北朝鮮は対話を否定してゐない。

北朝鮮外務省北米局長「米国が敵対政策を放棄すれば出口はあるだろう」 : 政治 : ハンギョレ

 チェ局長は今月21日、ロシアのモスクワで開かれた「国際核不拡散会議」の「朝鮮半島の緊張緩和」をテーマにした非公開セッションでこのように述べたと外交部当局者が伝えた。「米国の敵視政策の放棄」の具体的意味を問う質問に対し、チェ局長は「外交的・平和的解決のためには適切な雰囲気(right atmosphere)が形成されるべきだが、毎日トランプ大統領による脅しのツイートが続く状況で、北朝鮮は交渉テーブルに座れない」と答えたという。さらに「米国の軍事・核の脅威と経済制裁を通じた圧殺政策が続けば、北朝鮮は一歩も動かないだろう」とし、「非核化が明示された9・19共同声明(2005年の6カ国協議共同声明)にとらわれず、6カ国(協議)体制に復帰しない」と説明したという。

 チェ局長のこのような発言は最近、北朝鮮が国際舞台で明らかにした原則的立場と大きく変わらない。しかし、同局長が用いた「出口」や「適切な雰囲気」など一部の表現は、北朝鮮が交渉に乗り出せるという“シグナル”を送ったと解釈できるものであり、注目される。

 北韓大学院大学のク・カブ教授は「(チェ局長の発言は)交渉を開始するシグナルと見ることができる」とし、「テーブルに置いた議題は過去とは異なるものにならざるを得ない」と分析した。北韓大学院大学のヤン・ムジン教授も「条件付きで対話の余地を残したが、非核化だけを議題にする会談には応じないということ」だと指摘した。専門家らは、北朝鮮の微細な“シグナル”に韓米がどのような反応を示すかがカギだとして、来年初めに開かれる平昌(ピョンチャン)冬季五輪を対話を開始するきっかけにすべきだと強調した。

 ニューズウィークは10月24日、米空軍が26年ぶりに、核爆弾を搭載したB-52戦略爆撃機を24時間の臨戦態勢に置く準備を進めていると報じた。

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<適切な行動がかつてなく重要な世界情勢に備えて万全の準備をすると、米空軍参謀総長は言った>

 ドナルド・トランプ大統領と北朝鮮金正恩党委員長との間の緊張が高まる中、米空軍は、核爆弾を搭載したB-52戦略爆撃機を24時間の臨戦態勢に置く準備を進めている。もしそうなれば26年ぶりのことだ。

 米空軍のデービッド・ゴールドファイン参謀総長は10月22日、防衛・外交専門サイト「ディフェンス・ワン」のインタビューに応え、「特定の事態に備えるというより、アメリカが置かれている世界情勢の現実と今後のために、万全の準備を整えることを考えている」と述べた。

 米戦略軍司令部や北方軍から臨戦態勢の命令が出たわけではない。しかし、米統合参謀本部のメンバーであるゴールドファインは、現在の政治情勢なら、臨戦態勢命令が下る可能性はあると述べた。「これは、われわれが準備万端であることを確実にするもう1つのステップだ」

 前回、B-52が24時間の臨戦態勢に置かれたのは冷戦時だ。世界11カ所に置かれていた米空軍の戦略航空軍団(当時)の基地で、核爆弾を搭載した約40機のB-52が常時、大統領から命令があれば即離陸できるよう待機していた。しかし、冷戦終了後の1991年、当時のジョージ・H・W・ブッシュ大統領が臨戦態勢を解いた。

 27日、米国ジェームズ・マティス国防長官は、韓米定例安保協議(SCM)に出席するため訪韓板門店の共同警備区域を訪問し「(レックス・)ティラーソン国務長官が明確に述べた通り、我々の目標は戦争ではない。我々は完全かつ検証可能で不可逆的な形で朝鮮半島の非核化を成し遂げることを目指している」「北朝鮮は無謀な挑発を中止し、平和に向けて南北対話に一日も早く乗り出すことを求める。韓米の国防長官は固い意志と強力な軍事力に基づき、この平和を守っていく」と述べた。

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 最後に、27日に行はれたハンギョレ主催の国際シンポジウム〈2017ハンギョレ-釜山国際シンポジウム「トランプ以降」」〉の紹介記事から気になる部分を引用しておく。

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 〈米中関係の変化に対する発題に出たジョン・ペッパー米国外交政策フォーカス所長は「トランプ行政府に入り、米国と中国の対外政策基調が入れ替わった形」と指摘した。多国間主義に基づいて全世界的レベルで「バランサー(均衡者)」の役割を果してきた米国は、トランプ行政府に入って自国の利益の極大化のために弱小国と“一対一”で対抗する両者主義に転じた。一方、膨大な外貨準備高で武装した中国は、国際舞台を中心に多国間主義を推進している。

 このような変化は、北東アジア政策面で際立っている。トランプ行政府は、北朝鮮核問題の解決策は中国に、中国封鎖は韓国と日本に“外注”している格好だ。しかし、現実的に明らかになった政策は、前政府とあまり違いがなさそうだ。これについてペッパー所長は「トランプ行政府の政策は、バラク・オバマ政府の政策に『侮辱』だけを追加した形」と話した。彼はさらに、「トランプ行政府は対外政策で『ウィン・ウィン』(みんなに利益)を語っているが、米中、米ロ、韓米、朝米関係を見ると、いずれも『ルース・ルーズ』(みんなに不利益)な状況」だとし、「トランプ行政府発足後、米中間の対立が続く中で、安保は米国、経済は中国に依存している韓国としては安保が経済を脅かす状況に追い込まれている」と指摘した。〉

 

 〈キム・ジュニョン韓東大学教授は「北朝鮮の核・ミサイル挑発で米国が必要な状況で、トランプ行政府は危機と脅威を助長し、韓国に最大限の譲歩を要求しており、韓米同盟の維持費用ばかりが膨らんでいる」と話した。彼は「韓国の戦略的利益面では米国との同盟が重要ではあるが、現在の朝鮮半島の状況では中国の双中断とロシアの対話論がさらに適している」とし、「結局『平和イニシアティブ』で米国を説得できるだけの(外交的な)大胆さがなければならない」と強調した。〉