手探り、手作り

樂しみ亦た其の中に在り

2023-07-01から1ヶ月間の記事一覧

中毒性

再生回数を稼いだり、沼らせたり、推し活動へ誘ったりするために、コンテンツ制作者は消費者を中毒にさせるべく様々な工夫を凝らしてゐる。受け取るほうも「すごい中毒性だ~」とこれを誉め言葉として使ってゐる。 私も優れたコンテンツに触れてしばしば中毒…

「深遠なる「幾何学」の世界」マイク・ゴールドスミス

「深遠なる「幾何学」の世界」マイク・ゴールドスミス 銀河、カタツムリの殻、雄ヒツジの角、象の牙、ヒマワリの種の並び方など、自然界にはらせん構造が多く見られる。曲線の間隔が絶え間なく広がっていく。このらせんを対数らせんという。間隔がずっと変わ…

トゥムリ(Thumri)ノート

ここふたつきほどトゥムリ(Thumri)を習ってゐる。ビンダディン・マハラジ(Bindadin Maharaj 1980-1918)がつくったトゥムリらしい。ビンダディン・マハラジはいちばん有名なビルジュ・マハラジ(1938-2022)の祖父の兄。祖父の兄を指す呼称はなんというの…

「ドーキンス博士が教える「世界の秘密」」リチャード・ドーキンス

「ドーキンス博士が教える「世界の秘密」」リチャード・ドーキンス 早川書房 2012 物質を極限まで細かく小さくしていくと、ほとんど「空白」になってしまい、その水準では「個体」とか「形」という概念が意味をもたなくなる。この説明は別の本でも読んだ記憶…

祭り~🎵 祭り~🎵

三連休。東北は大雨で災害、九州から関東は災害級(って何なん)の猛暑。梅雨は明けたんですかね。なんか雨の降り方も夏の暑さも子供のころとまるでちがってしまった。雨季って感じ。春夏秋冬のうち夏がどんどん巨大化して、春が呑まれてしまったみたい。秋…

「新釈雨月物語」石川淳

「新釈雨月物語」石川淳 角川文庫 1994 上田秋成「雨月物語」の石川淳による現代語訳、ではなくて新釈、というのは、解説によれば、原文がほとんどそのまま残ってゐる部分があったり、あるいは削ったり、逆に足したりということを自在におこなって出来上…

「すぐわかる イスラームの美術」桝屋友子

「すぐわかる イスラームの美術」桝屋友子 東京美術 2009 11頁 ☝の年表はありがたい。いつごろどこにどんな王朝が栄えたかが一目でわかる。こういうおおまかな発展の歴史、影響関係をすっかり頭に入れてしまいたいのだが、なかなかね。 アッバース朝は七…

安倍元首相暗殺から一年

安倍元首相の暗殺から一年が経った。銃撃現場である奈良市の西大寺駅前は私の地元と言っていい場所である。また山上徹也被告が卒業したとされるK高校は私の母校でもある。年齢は6歳離れてゐるから校内で会った可能性はないが、生活の動線はかなり近かった…

「リヴァイアサン 近代国家の思想と歴史」長尾龍一

「リヴァイアサン 近代国家の思想と歴史」長尾龍一 講談社学術文庫 1994 私はホッブズ、ケルゼン、シュミットという三人の思想家の国家論を基軸として、国家史を再構築するという試みを、すでに三十年以上に亘って続けてきた。その間私を導いてきた基本…

「幾何学の不思議」「美しい曲線の幾何学模様」

「幾何学の不思議」ミランダ・ランディ アルケミスト双書 2011 「美しい曲線の幾何学模様」リサ・デロング アルケミスト双書 2014 なんという本だったか覚えてゐない、だいぶん昔に読んだ本だ。たぶん多田富雄と河合隼雄の対談だったと思う、そこで…