2020-09-01から1ヶ月間の記事一覧
「はじめてのインド哲学」立川武蔵 講談社現代新書 1992 入門書だけれどけっこう歯ごたえのある本だった。途中でわからなくなることが多々あり、何度も頁を戻りながら読み進めた。これからインド思想・哲学を読んでいくにあたってのいい準備運動あるいは…
「イスラーム文化 その根底にあるもの」 井筒俊彦 岩波文庫 1991(原著:1981) 名著すぎる。学問てほんとスゴイなと思う。 こういう本を読んでゐるときが一番幸せ。最高の時間だった。 「ひとつの文化構造体としてのイスラームの最も特徴的と考えら…
四連休に奈良に帰省。男達3人で上北山村へ小旅行。 上北山村には友人夫妻が住んでゐて、一緒に庭でバーベキューをした。アユ、アマゴ、鹿の肉など土地の名産品をおいしくいただいた。鹿の肉は初めて。少しの臭みもなく、厚みのあるタンのような味がしてけっ…
夏目漱石の「明暗」に続いて、水村美苗の「続 明暗」を読みなおしてみた。初見時には見事な文体の模写、伏線の回収、痛快に面白い展開といった数々の長所に感嘆とするばかりで「これは最高だ!」と思ったものだったけれど、再読してみると自分の中の評価が正…
寝違えか、ストレッチのしすぎか、ダンス練習でのムチウチ的なものか、よくわからない理由で首を痛めてゐた。もともとひどい頭痛持ちでしょっちゅう寝込んでしまう虚弱体質だから肩から頭にかけての筋肉が緊張してゐる状態には慣れてゐる。けれど今回のは程…
「インドの細密画を訪ねて 上下」浅原昌明 新風舎2006 すごい労作。著者の浅原昌明という方、略歴によれば会社員としてインドに赴任してゐたときに細密画に魅了され、働きながら研究を続けたとのこと。それがこの大著につながったのだからすごいですね。…
夏目漱石「明暗」の何度目かの通読を終えたので、いまの気持ちを書いておきたい。最高にいい気分だ。たぶん、四度目か五度目かになるのだけど、今回が一番よかったかもしれない。「自然/天」が「人間/私」を動かしていく、その様を堪能した。 ぼくはこの小…
寝転がって佐々木敦さんの「未知との遭遇 完全版」という本を読んでゐたら突然ひらめいたことがあったのでメモしておく。 「ひらめいたこと」というのは、カタックのヌリッタ(抽象舞踊)において、観客に先にボールを聞かせることの意味、というか効果につ…