先週につづいて宮爆鶏丁をつくった。前回は日本人が紹介するレシピを参考にしたために麻(マー)と辣(ラー)が足りずいくぶん頼りない宮爆鶏丁になってしまった。その反省を活かし、今回は中国人が中国人向けに紹介してゐるレシピを参考にした。
ある動画で「花椒油はこの種の料理の魂です」と言いながら仕上げに花椒油を注いでゐるのを見た。その瞬間、わたくし、いわゆるひとつの垂涎というやつ、ごくり、喉が動いた。花椒油を手に入れズンバ ♪ アラズ。
小岩にはたくさんの中国人、朝鮮人、タイ人、インド人が住んでゐる。駅周辺には彼らが営む料理屋がたくさんあり、また現地直輸入の食材屋もちらほら。少し歩くとすぐに中華系の食材と調味料を揃えた店を発見した。入った。花椒油を見つけた。買った。
ああ、このウキウキする気持ち。今夜、四川料理の魂である花椒油をつかって宮爆鶏丁をつくる喜びに、わたしは震えた。鶏肉に下味をつける段階で花椒粉をはらり。これがヒリヒリ痺れる麻(マー)を生むのだ。
油を控えようなどと考えてはいけない。大量の油に唐辛子、花椒粒、ニンニク、ショウガをどかん(爆)、麻と辣を油に移すのよ。そこへ鶏肉どーん、ニンジンどーん、ネギ、タマネギ、ピーマンどーんよ。火が通ったら合わせ調味料を入れて、仕上げに花椒油で風味つけをば。食べる前から美味しいでしかし。
結果、前回とまるで違う、数段うえの宮爆鶏丁が完成した。感動した。やはり、粒・粉・油という花椒の三段構成がガツンと効いてゐる。これだ。そして具材についてはニンジンがいい。ニンジンの歯ごたえが実にいい。
前回と同様に安いからという理由でタマネギをつかったが、やはりタマネギは甘すぎる。中国のレシピを見ると、ニンジン、ネギ、ピーナッツという組み合わせが王道、というかいちばん多いような気がする。
同じ大きさに切れるのがポイントなのだろう。ピーマンは切った時にぺったりして体積が消えてしまう。次回は、まだカシューナッツが少し残ってゐるので、ニンジン、ネギ、カシューナッツでいこう。合わせ調味料も別のものを試したい。
ありがとう、宮爆鶏丁!!