手探り、手作り

樂しみ亦た其の中に在り

2022年のこと

年の瀬である。

2022年はひどい年だった。世界も日本も、今年はとてもひどい年だったと思う。具体的になにが起ったかを記憶にとどめておくために、自分なりに思うところを書いておこうと机に座った。でも無理だった。

数時間ねばっていろいろ書いた。けれども日本のことに筆が及ぶとどうにも気が滅入って嫌になってしまう。それで全部消してしまった。

岸田首相が今年後半に打ち出してきた防衛費(軍事費)増額、敵基地攻撃能力の保有はまことに不気味だ。

閣僚のひとりである高市早苗氏の「国葬反対のSNS発信の8割が隣の大陸からだった」という発言(本人は「大陸ということばは使わない」と否定)。

それから西村博之氏による沖縄辺野古新基地建設への抗議者に対する嘲笑「座り込み抗議が誰も居なかったので、0日にした方がよくない?」など、なんとも嫌な感じだ。

岸田首相には安倍元首相のような大日本帝国的価値を復活させたいというイデオロギーはないし、高市氏の発言はウケ狙いだし、西村氏は「論破」したいだけでしょう。

誰も本気ぢゃない。考えてゐない。そこが恐ろしい。ビジョンがなく、構造と空気に押し流されていってる感じだ。

今年の出生数は77万3千人で政府の想定より11年早いらしい。これから人口ピラミッドの逆三角がさらに不安定なものとなる。労働人口は減少し、社会保障費は増大する。こういう状況で外交を放棄して軍拡へ舵を切るという。

亡国まっしぐらだ。

嫌なことみんな忘れて清々しい気持ちで新年を迎えたいところだが、そのような民衆の健全な年の瀬気分に乗じて杉田水脈を更迭するあたりの卑怯さに我慢がならない。

だから激怒して今年を締めくくる。自民党政治を終らせるしかない。