手探り、手作り

樂しみ亦た其の中に在り

別の「ウィズコロナ」があり得たのではないか。

先ほど年表を更新した。

7月3日~ 令和2年7月豪雨。梅雨前線が長期にわたって停滞し九州地方を中心に記録的な大雨が続いた。7日には福岡や長崎など5県で計約136万人に避難指示が出され、深刻な被害をもたらした。
7月6日 東京都知事選、現職の小池百合子が歴代2位の366万票余りを獲得して再選。投票率は55.00%。
7月16日 東京都、新型コロナウイルス感染状況に関し、4段階ある警戒のレベルのうち最も深刻な「感染が拡大していると思われる」に引き上げ。緊急事態宣言が解除されたのは5月25日、都道府県をまたぐ移動の自粛要請が全面解除されたのが6月19日である。なお、前日の会見で菅官房長官は「市中感染が大幅に広がっている状況にはない」と述べている。
7月22日

新型コロナウイルス収束後の反転攻勢に向けた需要喚起策の目玉である「Go Toトラベルキャンペーン」がスタート(予算規模:約1兆3500億円)。政府は当初、全国一律での実施を予定していたが、東京都で感染者が増加していることを受け、16日、都内への旅行や都民は対象外とすることとした。キャンセル料は政府が補償する。

なお、東京のみならず全国的な感染拡大傾向にあり、22日の感染確認数は747名で過去最高を更新、日本医師会の会長は23日からの4連休を「我慢の4連休」と位置づけ、不要不急の外出や県境を越える移動を避けるよう呼びかけた。

また、「週刊文春」21日配信記事によれば、キャンペーン受託団体から自民党の二階幹事長ら議員37名に対し、少なくとも約4200万円の献金が行われているとのこと。

たいへんな混乱だ。

(首相は国会が閉会した6月18日を最後に会見を開かず存在感を消してゐる😱)

今後どうなるかわからないけれど、どうも感染は拡大傾向にあり、医療体制も逼迫しつつあるようだ。感染者を受け入れた病院が赤字になり経営危機であるとか、離職希望の医療従事者が多くゐるといった報道も目に付く。

その中で、予算規模が約1兆3500億円の「Go Toトラベルキャンペーン」がスタートした。

年表には未記載であるが、16日には麻生副首相が政治資金パーティー(出席者1000人超)を開催し、憲法に「緊急事態条項」を盛り込むべきとの考えを示し、安倍首相はビデオメッセージをよせ「自民党総裁として、任期中に憲法改正を成し遂げていきたい」と述べた。

また17日、五輪組織委員会は来年の夏に今年と同じ日程で五輪を行うと発表した。

これらの事象を統合的に理解しようとするとふつうは混乱する。整合性のあるビジョンがおよそ見えてこないからだ。しかし「場当たり的対応、無責任体制、保身、利権」という姿勢では一貫してゐるとも言える。

国民はふりまわされ、よくわからないので不安になる。統一的なビジョンが提示されないために、現状認識のレベルにおいてさまざまな分断が生じてゐる。専門家、医者、知識人がみな違うことを言い、民衆はめいめいの予断と偏見に基づいて情報を探しだし、信じたいものを信じる。

10段階で3くらいの危機意識の人と8くらいの危機意識の人がゐるとして、ともに自分が賢く正しいと思ってゐる場合には仲良くするのがむづかしいかもしれない。

認知の分化のために起こる人間関係のストレスが増大してゐる。相手がコロナ禍についてどう認識してゐるか、さぐりを入れ、調整する、その手間がなかなかにヘビーだ。ネット上では各所でつぶしあいが起こってゐる。

そうして疲弊と虚無とが広がってゐる。いやな感じだ。

こんな「ウィズコロナ」は嫌だよ。

感染者を見つけ出すための検査体制と、彼らを隔離および治療するための医療体制の拡充に集中的に資源を投入できてゐれば、こんな「ウィズコロナ」とは違う、別の「ウィズコロナ」があり得たのではないだろうか。

別の「ウィズコロナ」をつくりだすためには、政権交代が必要と思う。安倍政権には無理だ。優秀な専門家がゐても、聡明な知識人がゐても、腐敗した政府には彼らの知見を効果的に政策に活かす能力がない。

もはや安倍政権の支持率が回復することはないのではないか(希望的観測)。だから極端なはなし、もう政府批判は必要ないとさへ思う。批判しても虚しいだけだ。野党が強くなれば、政権交代ができるんだ。

立憲民主党と国民民主党の合流がすすんでゐる。早急に名前を決めて(ぼくは”立憲民主党”でよいと思う)、党勢拡大に力を注いでほしい。次の選挙で政権をとるつもりで、野党共闘で公約を練り、シャドウキャビネットをつくって国民に示すべきだ。

いろいろ因縁があって気に入らない相手もゐるのかもしれないけれど、そうしたゴタゴタは全て権力をとってからにしてもらいたいと思う。公明党を見てゐると、権力というのはよほどおいしいものらしい。権力をにぎれば、ちょっとした違いなんかどうでもよくなるのではないか。

このままでは本当にまづいと思う。だから新党を応援したい。いろいろ問題が起こっても、あいつはダメだとか、もう野党にはうんざりだとか言わない。

だって、政権交代が必要なんだから。