手探り、手作り

樂しみ亦た其の中に在り

2023-06-01から1ヶ月間の記事一覧

「フランス革命 歴史における劇薬」遅塚忠躬

「フランス革命 歴史における劇薬」遅塚忠躬 岩波ジュニア新書 1997 聞きしにまさる名著だった。感動した。こんなふうに深く分かりやすく面白く書かれた本はそうないと思う。しっかりとノートをまとめたいところだが、時間がない。ああ、時間がないとか…

「ムガル美術の旅」山田篤美

「ムガル美術の旅」山田篤美 朝日新聞社 1997 アマゾンで調べてみると、山田篤美さんは本書でデビューしたあとは「黄金郷(エルドラド)伝説 スペインとイギリスの探険帝国主義」「真珠の世界史 富と野望の五千年」といった本を書いてゐる。非常に長い時…

「決算書はここだけ読め!」前川修満

「決算書はここだけ読め!」前川修満 講談社現代新書 2010 去年、職業訓練学校に通って簿記2級をとった。いま経理の実務経験を積んでゐる。そういう自分にはちょうどいい復習になる本だった。内容的には簿記3級くらい。そのなかで、まさに「ここだけ読…

「鹿鳴館」三島由紀夫

「鹿鳴館」三島由紀夫 新潮文庫 1984 鹿鳴館 面白い。各登場人物の性格と欲望、また人間関係が分かりやすく描かれてゐる。誤読の余地のないような書き方がされてゐると感じた。すごい親切設計だ。展開が大きく且つ速い。劇場で見たらさぞ楽しい芝居だろ…

気管支炎

5月31日(水)から咳が出始めた。土日休めば治るだろうと思ってゐた。私は虚弱体質で体調が悪いのはいつものこと、風邪もしょっちゅうだ。でも医者にかかるほどになるのは稀で、しっかり寝ればたいてい治るから。 しかし今回はちがった。日曜の夜、咳が止…

「サド侯爵夫人・わが友ヒットラー」三島由紀夫

「サド侯爵夫人・わが友ヒットラー」三島由紀夫 新潮文庫 2020 「サド侯爵夫人」「わが友ヒットラー」二篇の戯曲を収める。後者のほうが面白かった。三島は自作解題で次のように書く。 この三幕の戯曲で私が書きたかったのは、一九三四年のレーム事件で…

「共産党宣言」マルクス エンゲルス

「共産党宣言」マルクス エンゲルス 岩波文庫 1951 プロレタリアは、革命においてくさりのほか失うべきものをもたない。かれらが獲得するものは世界である。万国のプロレタリア団結せよ! カッコイイ。150年前に書かれた檄文だから内容的には古びたと…

「伊藤真の法学入門 講義再現版」伊藤真

「伊藤真の法学入門 講義再現版」伊藤真 日本評論社 2010 読んでよかった。勉強になった。憲法学者が学校で法学教育をやったほうがいいと言うのをときどき聞くけど、まったくその通りだ。ここに書いてあるような内容を高校で教えるべきだ。政治と社会が…

love me, I love you のドラム

咳が出てつらいと友人にラインしたら、「無菌状態に慣れすぎ、みんなあちこち弱ってるからな」と返ってきた。なるほどそうかもしれない。「B’zの蒼い弾丸の引用ですが、すでに90年代から予見されてたんやね」と続いた。 「さまよえる蒼い弾丸」はサビの「…