稽古はじめ
1月3日、カタックダンスの稽古はじめだった。年末年始の WhatsApp グループに「Happy New Year」的なメッセージがけっこう投稿されてゐたのでひょっとしたら三が日は休みかと思ったが、誰も「今日はレッスンありますか?」ときかないので通常通り練習なのだろうと思ってぼくもきかずにすませた。
インドではやはりヒンドゥーの祝祭がメインで、新年は秋のディワリで祝ってゐるので、西暦の年替りはいちおう「Happy New Year」といっておくくらいの位置付けらしい。
2月の頭に試験があるので今月は週3回の稽古になるとのこと。ぼくはレッスンをまったく休まないので、いつのまにかそういう印象が定着したようで、教室の仲間から「昨日のレッスンの内容を教えて」「今日のレッスンは何時から?」などとメッセージがくるようになった。
去年の10月くらいだろうか、先生が生徒に対してもっと復習しないさい休まずレッスンに来なさいと叱ってゐる文脈で、「ほら、Hiroki はおぼえてゐるぢゃない(教わったことを)。わたしはこの3年間 Hiroki が休んでゐるところを見たことがない!」といった。
そのときぼくがオンラインレッスンに参加しだして1年と数カ月だったのだけれど、お叱りモードだったので黙ってゐた。
ぼくは英会話が苦手なのであまり話さない。だから「勤勉だけれど黙ってニコニコうなづいてばかりでなにを考えてゐるのかわからない」というステレオタイプ的日本人像をあたえてゐるかもしれない。無念だ。
ムンバイに先生を訪ねたのがそういえば3年前の2019年5月だった。長い時間が経った。コロナ禍がだいぶおさまってきたようなので、経済状況が許せば今年こそインドに行きたい。英会話をなんとかせねば。
今年も休まず地道にやっていきたい。
Saraswati Vandana
最近 Saraswati Vandana というのを習ってゐる。Saraswati はインド神話の神格のひとつ、仏教では弁天才としてしられてゐる。Vandana は捧げるとか称えるという意味。美しい音楽、美しい振付の、美しい踊りだ。
原詩はサンスクリットだが、古典語はふつうのインド人には理解できないらしく、ヒンディー語と英語による解説を読んで理解するらしい。
Saraswati(サラスヴァティ)を「南アジアを知る事典」で引いてみる。
古代インド神話の神格の一つ。かつてインダス川の東方を流れていたサラスヴァティ川(現在のものとは別と考えられる)が女神として神格化されたもので、インド最古の文献である《リグ・ヴェーダ》においてすでに、河川神の中で最も有力な地位を占めている。
《リグ・ヴェーダ》では、穢れをはらい、さまざまな富をもたらす神として崇拝されるが、これは大地に肥沃をもたらす河川の力と水の浄化能力とが重視されたものであろう。
のちにブラーフマナ神話にいたると、同じく重要な神格である言葉の女神ヴァーチュ Vac と同一視され、学問・芸術をつかさどる女神となった。仏教にも天部の一つとして取り入れられ、弁天才として崇拝されている。
ふむふむ。
ヴェーダ神話→ブラーフマナ神話→仏教といろいろわたり歩いて生き残ってこられたのですね。「穢れをはらい、さまざまな富をもたらす神」「学問・芸術をつかさどる女神」ですか。
まことに新年にふさわしいではありませんか。