「弁護人」2013 韓国
監督:ヤン・ウソク 出演:ソン・ガンホ、イム・シワン、キム・ヨンエ、オ・ダルス
感動しました。こういう「民主化もの」とも呼ぶべき映画が近年多いですね。たくさんチェックできてゐるわけではないけれど、見た限りでは、どれも面白い。80年代の民主化闘争が国民の物語として血肉化されてゐる最中ということでしょうか。あるいは一段落ついた感じでしょうか。
ソン・ガンホさんは、「タクシー運転手」でも、そこらへんの気のいいおっちゃんが理不尽な状況に怒り覚醒して英雄となる、という役だった。「パラサイト」では英雄ではなく生に執着するモンスターになってゐたっけ。
いづれも「普通」と「怪物」を自在に行き来する、物凄い説得力、最高の俳優だと思う。この人を見るだけで、ああ、いいもの見た、という気持ちになる。
韓国映画の傑作とかBTSのパフォーマンスを見たりすると、これはすごいなと圧倒される。他方で、「ヘル朝鮮」などという言葉があるように、韓国社会の生きづらさは深刻なようだ。先日のニュースで、韓国の去年の出生率が過去最低を更新して0.81だと伝えてゐた。すごい数字だ。
いったいどういう状況なんだろうか。