手探り、手作り

樂しみ亦た其の中に在り

「シン・エヴァンゲリオン劇場版𝄇」

「シン・エヴァンゲリオン劇場版𝄇」2021 日本 原作・脚本・総監督:庵野秀明

こないだ新劇場版の「破」と「Q」を見直して、これをどうやって終らせるつもりだろう、大丈夫かいな、と心配してゐたのだけれど、どうしてどうして、堂々たる完結編だった。感激いたしました。いや~面白かった!

これを見てようやく「エヴァンゲリオン」がどういう物語なのか、全体がすっきり理解できたように思う。この脚本はそうとう凄いのでは!? 上映時間が2時間半あるとはいえ、こんがらがったこれまでの展開をきれいに集束させ、さまざまなキャラクターの活躍と成長を十全に描き、かつ面白い映画にしてしまうとは。ことにアニメシリーズのラストと連関させていくあたりの演出には「お~!!」ってなった。

びっくりするくらいわかりやすく作られてゐた。「エヴァ=戦闘シーンはカッコイイけれどよくわからん」だったのだけれど、本作はまあ丁寧に解説してくれること。どの勢力が何を目指してゐて、誰が何と戦い、どのような葛藤/弱さと向き合ってゐるのか、それが実によくわかる。いやあ、すっきりした。

まさかシンジ君があんなに大成長して全員まとめてカウンセリングしてしまうとは!

それぞれのキャラクターについて思い返すと、みな自分が戦うべきものと戦い、責任を果たし、落ち着くところへ落ち着いたという感じがする。「Q」の時点でのとっちらかった感じからこんな見事な大団円になるとは本当に驚きだ。

ラストの駅のシーン、マリとシンジの会話がめっちゃよかった😂

アニメシリーズから25年間ですか。これで完全に終りですね。直撃世代ではなく、熱心なファンともいえませんが、この完結編を見て、嗚呼、ついに本当に終ったのだ、という感慨に打たれました。

お疲れ様でした!!