手探り、手作り

樂しみ亦た其の中に在り

2019-06-01から1ヶ月間の記事一覧

「一神教と戦争」橋爪大三郎 中田考

「一神教と戦争」2018 集英社新書 橋爪 世界を見渡してみると、核保有国の大半は一神教の国です。そうでない国はインドと中国だけです。世界がどうすれば破滅しないで済むか。「最後の審判」の日を迎えないで済むか。そのカギは、核、戦争、一神教、これ…

「イスラームとの講和」内藤正典 中田考

「イスラームとの講和 文明の共存をめざして」2016 集英社新書 西欧とイスラームとの関係について、私は、もはや両者の関係は「水と油」で、どこまでいっても交わることのないものであるという現実を一度、直視したうえでないと衝突を抑止できない考えて…

「イスラーム 生と死と聖戦」中田考

「イスラーム 生と死と聖戦」2015 集英社新書 従うことがイスラームですが、何に従っているのかというと、現代社会では、いまの人間はイスラーム国の国民であろうがあるまいが、すべて国家に従っている。戦争にしろ、刑罰にしろ、直接的に物理的な力を最…

「世界はこのままイスラーム化するのか」島田裕巳 中田考

「世界はこのままイスラーム化するのか」2015 幻冬舎新書 無限の絶対者と対峙したときに有限なる自己が無にすぎないことを知り、同時のその自己の無性こそが無限の超越者への通路であることを悟ること、イスラームを学ぶことの本当に意味はそのことにの…

「イスラーム入門」中田考

「イスラーム入門ー文明の共存を考えるための99の扉ー」2017 集英社新書 「入門」とあるけれど、イスラームに関心のない人、これまで一冊もイスラーム関係の本を読んだことがない人からしたら、かなり詳細で、場合によっては読み通せないかもしれない…

「となりのイスラム」内藤正典

「となりのイスラム」2016 ミシマ社 すごくよい本。 イスラームって何?どんなの?内戦とかテロとか多すぎぢゃない?と思ったら、まづこれを、とすすめたい。 読みやすくて、先生が体験したトルコやシリアでのエピソードは愉快で、また奥深いものばかり…

「来るべき民主主義」國分功一郎

「来るべき民主主義」2013 幻冬舎新書 著者は「議会制民主主義には単純な欠陥がある」という。 それは現代の民主主義において主権者である国民は、選挙を通じて議会に代議士を送り込むことを通じて、部分的に、立法権に関わることができるだけであり、統…

「一神教と国家」内田樹 中田考

「一神教と国家」2014 集英社新書 面白い。 メモ。 中田 はい。たとえば、有名な「目には目を、歯には歯を」という言葉がありますね。あれ、単純な復讐法だと思っている人が多いのですが、厳密にはそうではなくて、イスラームの場合はあくまでも許すのが…

「みんなちがって、みんなダメ」中田考

「みんなちがって、みんなダメ」2018 KKベストセラーズ 口述筆記だから軽く読める。 軽く読めて、中田考先生の驚くべき学識、イスラーム的な世界の見方・生き方に触れることができる。しかし、この本の読みどころは、あらゆる権威をけちょんけちょんに…

「イスラム 癒しの知恵」内藤正典

「イスラム 癒しの知恵」集英社新書 2011 イスラームの勉強を始めて一か月。その程度だから、その程度しか知らないのだが、その程度なりのことが分かりはじめてゐる。 日本で生まれ育ち、葬式仏教と初詣神道しか知らない、じっしつ「無宗教」で生きて来…

「からだに貞く」「おもさに貞く」野口三千三

「からだに貞く」1977 「おもさに貞く」1978 春秋社 野口三千三の「原初生命体としての人間」(1972年刊行)を数年前に読んで衝撃を受けた。 再読しようかなあと思ってゐて、その前に他の本も読んでみようと「からだに貞く」および「おもさに貞…

「私はなぜイスラーム教徒になったのか」中田考

「私はなぜイスラーム教徒になったのか」2015 太田出版 私としても、現世的には「なってよかった」ことは何もありません。あったとすれば、なにもいいことがなくても平気になったということくらいでしょうか。ですから、ぜひムスリムになりましょう。す…