手探り、手作り

樂しみ亦た其の中に在り🌴

2019-04-01から1ヶ月間の記事一覧

「天皇のお言葉」辻田真佐憲

「天皇のお言葉」2019 辻田真佐憲 幻冬舎新書 明治・大正・昭和・平成、四人の天皇のお言葉をその背景とともに紹介していく。 なんて親切で、なんてこころざしの高い書物だろう。こういう本、ありそうでなかった。あるべきなのに、なかった、と思う。こ…

「国家神道と日本人」島薗進

「国家神道と日本人」2010 島薗進 岩波新書 むづかしい本だから読むのがなかなか骨だったが、それだけに学ぶところ多い書物だった。 著者によれば「国家神道」とは「天皇と国家を尊び国民として結束することと、日本の神々の崇敬が結びついて信仰生活の…

「近代天皇論ー神聖か、象徴かー」

「近代天皇論ー神聖か、象徴かー」集英社新書 2017 片山杜秀 島薗進 「民主主義や近代が根こそぎされるほどの事態が生じているとすると、そこまでのことがそう短期日だけで起きるはずもない。土台がもっときちんとしていれば、そう簡単に起きないはずの…

「街場の平成論」内田樹 編

「街場の平成論」2019 晶文社 「頭の丈夫な人(まえがきによる)」たち9人の平成論を収める。 内田先生は「戦後史五段階区分説」を説く。 ウチダ本の読者にとってはある程度「いつもの話」だけれど、それが読みたく買ってゐるのである。大事な話だから…

「保守と大東亜戦争」中島岳志

「保守と大東亜戦争」2018 中島岳志 集英社新書 これは良書だ。読んでよかった。こういう本が読みたかった。 「大東亜戦争を全肯定する歴史修正主義者」が近年増えてゐる印象があるが、どうしてこんなことになってしまったのか。そういう人は決まって「…

「ブラックブック」

「ブラックブック」2006 監督:ポール・バーホーベン 出演:カリス・ファン・ハウテン、セバスチャン・コッホ アマゾンプライムで鑑賞。 二度目だけど「こんなに面白い映画があんのか!」と初見時と同じように感激した。 人間の愚かさ、弱さ、下劣さを容…

「日本がアメリカを赦す日」岸田秀

「日本がアメリカを赦す日」2004 岸田秀 文春文庫(単行本は2001年刊) これは大ヒットだった。 猛烈におもしろくて刺激的だから、集中して一気に読んだ。 ほとんど全ページに線を引いた。 日米関係の異常性について考えるための、最良の一冊だと思…