「ニキータ」1990
雰囲気は傑作。けどよくみたらB級かも・・・楽しいからいいか。な映画。
ヤク中気味の不良少女ニキータは、警官を銃殺してしまい終身刑を言い渡される。しかし秘密警察(?)の目にとまったニキータは、表向きは死んだことになり、諜報員として国家のために働く人間に生まれかわるのだった。
雰囲気はやたら面白い。アンヌ・パリローは肉付きはまったくないけれど、野生的で不思議な色気があるし、緊迫した銃撃シーンとエリック・セラの音楽が素晴らしくてけっこうあがる。絵作りと音楽は傑作感がありまくりで、風邪をひいて仕事を休んでるぼくにはちょうどいい娯楽映画だった。
けれど、あれ、でもけっこう雑なんぢゃないの?と感じるところもあった。
まづ、ヤサグレ主人公ニキータが全然諜報員ぽくない。生まれ変わるために訓練を受ける一連の場面。「センスがよすぎて教官達を驚かす」みたいな模写はあるんだけど、最終的にあんまり諜報員ぽくなってないんだ。訓練の結果、とてもつもなく変わったという感じがしないのは残念だった。最後まであんまりプロっぽくない。
それに部屋を与えられた瞬間に男食って同棲を始めるって展開もどうなのよ。早すぎないっすか?最初の任務もこなす前に誘惑してたよね。
ま、そういう雑なところが愛らしい映画なのだけど。
あと、掃除屋のジャン・レノが死体に塩酸をかけたら死体がビクビク動き出すシーンには大笑いした。
しかし三人の死体(一人増えて四人か?)を全部溶かすのにあれくらいの塩酸では足りないのではないか・・・知らんけど。