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ー半島情勢を中心にー

トランプ乱心す。

 トランプ大統領はつひに乱心してしまったらしい。突如としてエルサレムイスラエルの首都に認定し、商都テルアビブにある在イスラエル米大使館を移転すると宣言したのだ。

エルサレムの帰属はイスラエルパレスチナの和平交渉で決める」としてきた歴代政権の方針を覆すものであり、アラブ諸国はもちろん世界中から反発・非難の声があがってゐる。

www.asahi.com

 米国のトランプ大統領が中東のエルサレムイスラエルの「首都」と宣言したことを受け、国連安全保障理事会は8日(日本時間9日未明)、緊急会合を開いた。普段は米国に歩調を合わせることの多い英仏など欧州の理事国も「一方的だ」などと批判に回り、米国の孤立ぶりが浮き彫りになった。

 英国のライクロフト国連大使は、エルサレムの帰属は「イスラエルパレスチナの交渉で決めるべきだ」とし、「最終合意の前にエルサレムイスラエルの首都と一方的に認める米国の決断に反対だ」と明言。これらの決定は中東和平の展望の「助けにならない」とも述べた。

 フランスのデラットル国連大使は、エルサレムの帰属は和平交渉で決定することが「全ての和平努力の土台だった」と指摘。今回の決断が、それらとどう整合性がとれるのか説明するのは「(米国の)責務だ」と述べた。

 ログイン前の続きスウェーデンのスコーグ国連大使も米国の決断に「明確に反対」と述べ、1980年の安保理決議エルサレムの帰属変更の試みは「無効」と宣言したことを指摘した。普段は北朝鮮など、他国の決議違反を痛烈に批判する米国を牽制(けんせい)した格好だ。常任理事国の中国とロシアも懸念を表明した。

  各国の非難も当然だ。現実的に、トランプの宣言によって人が死んでゐるのである。

www.afpbb.com

 イスラエル軍は8日夜、パレスチナ自治区ガザ地区Gaza Strip)から行われたロケット攻撃への報復として、同地区を実効支配するイスラム原理主義組織ハマスHamas)の軍事施設に対する空爆を行った。同軍が発表した。

 ガザ地区の保健当局によると、この空爆により14人が軽度から中程度のけがをした。イスラエル軍によれば、同日夜にはガザからもロケット攻撃があり、イスラエル南部の町スデロット(Sderot)に着弾。同軍は、このロケット弾による死傷者の有無についてはコメントを拒んだ。 

  まったく驚かないが、日本政府はトランプの宣言に対してはっきりとしたコメントを出してゐない。

https://mainichi.jp/articles/20171209/k00/00m/030/125000c

 トランプ氏は日本時間7日未明に、エルサレムイスラエルの首都と認定する方針を発表した。これに対し、英独仏の首脳は直ちに反対を表明。国連欧州連合(EU)も米国を批判している。

 一方、河野太郎外相は7日午後、外務省で記者団に感想を求められ、「トランプ氏の中東和平促進への努力を評価する」などとまず前置きし、その上で「情勢悪化を懸念している」と述べた。記者に「米国の発表に対する賛否を日本政府として示す考えはあるか」と重ねて問われ、外相は「日本は大使館を移動するつもりはない」と語った。問答はかみ合っていないが、賛否表明は避けつつ、米国と異なる日本の立場を言外ににじませた。

 これに先立ち、菅義偉官房長官も同日午前の記者会見で「米国が発表したばかりで予断を持って発言することは差し控えたい」と賛否を避け、米国などと緊密に意思疎通を図るとの考えを示した。8日には、自民党二階俊博幹事長が国会内で記者団に「日本は日米同盟を結んでいる」と語り、事態を慎重に見守る姿勢を強調した。

  二階幹事長の「日本は日米同盟を結んでいる」といふコメントが現政権の同盟認識をよく表してゐる。彼らにとって日米同盟とは「ついていきます、捨てないで」といふことなのだらう。だから馬鹿にされるんだよ。

 トランプ大統領の乱心ぶりを見れば、対北朝鮮政策に関しても、平和的解決を探るための忍耐力に期待することは難しいやうに思ふ。その米国と100%一致することが安倍のいふ「国民を守り抜く」ことなのだから哀しくって涙が出るぢゃないか。

japan.hani.co.kr

 ドナルド・トランプ米行政府の事情に精通した消息筋は3日(現地時間)、「米行政府の中でも『先制攻撃』が絶えず議論されるほど」だとして、内部の雰囲気が悪化したと伝えた。北朝鮮の長距離ミサイルが、理論的にはワシントンに到達しうるという評価が出てきて緊張が高まっているということだ。

 ホワイトハウスのハーバート・マクマスター国家安保補佐官も2日、カリフォルニアで開かれた「レーガン国防フォーラム」で「北朝鮮との戦争の可能性が日増しに高まっている」として緊張水準を引き上げた。彼は「武力衝突によらずにこの問題を解決できる方法はあるが、あまり時間が残っていない」と付け加えた。ただし彼は、具体的な軍事オプションと関連してソウルを狙った北朝鮮の在来式ロケット砲やロケットを考慮すれば「リスクのない軍事行動の方法はない」と認めた。

 マクマスター補佐官は4日、フォックスニュースの「サンデー」プログラムに出演し、北朝鮮核問題は「(中国とロシアに対して)直接的な脅威であるだけでなく、日本や韓国、および他の国家が自主的に核武装する可能性という脅威をも提起する」と述べた。北朝鮮核問題を放置すれば、中国が最も敏感に考える韓国、日本、台湾の自主核武装を容認することになりかねないというメッセージを投げて、中国に対北朝鮮原油製品供給の縮小と海上遮断への参加を引き出す圧迫と見られる。

  トランプの乱心及び安倍の愚鈍と対照的なのが韓国・文在寅大統領の踏ん張りだ。彼は立派だ。パク・クネ後の最悪の政治状況で就任し、よくこれだけ建て直したものだ。

www.jiji.com

 韓国の文在寅大統領は6日、「北朝鮮の核問題は必ず解決しなければならず、圧力もかけなければならない」と述べる一方、「軍事的先制攻撃で戦争が起きることは断じて容認できない」と強調した。また、「『われわれの同意なくして朝鮮半島での軍事行動はあり得ない』と米国にはっきりと伝えている」と語り、平和的な解決策を模索する考えを改めて示した。
 大統領府が宗教界代表者との懇談での発言を公表した。文大統領は「今は緊張が高まっているが、この状態が続くことはあり得ない」と楽観。「結局、(対話は)時期の問題だとみられる。その過程に平昌冬季五輪がある」と述べ、五輪をきっかけとした対話局面への転換に期待感を表明した。 

  国連最高位の要人が訪朝したといふ。けっこうなことだが、ちょっと遅くないかい?

japan.hani.co.kr

 国連の最高位級要人の1人であるジェフリー・フェルトマン政務担当事務次長が4日間の日程で5日に北朝鮮を訪問した。フェルトマン事務次長の訪朝は6年ぶりの国連最高位級訪問で、先月29日の北朝鮮大陸間弾道ミサイル(ICBM)「火星-15」型発射以後に再燃した朝鮮半島「強対強構造」の緩和に大きく寄与するものと予想される。
(中略)
 国連の高位級要人の訪朝は、2010年2月の当時リーン・パスコ政務担当事務次長と、2011年10月の人道主義業務調整局(OHCA)バレリー・ エイモス局長の訪朝以後、6年ぶりだ。それだけに異例であり、金正恩(キム・ジョンウン)北朝鮮労働党委員長が政権を継承した後、国連高位級の初の訪朝だ。長官級要人である政務担当事務次長は、紛争地域の軋轢解決という国連本来の任務を総括するという点で、多くの事務次長の中でも核心要人だ。
 特に彼の訪朝は、北朝鮮との「公式議論」の性格を帯びているという点で重量感がある。ステファン・ドゥジャリク国連報道官は定例ブリーフィングで「フェルトマン事務次長がリ・ヨンホ北朝鮮外相とパク・ミョングク外務省副相などに会う予定」と明らかにした。米国の民間専門家と北朝鮮当局者が非公式に会う「半民半官対話」(1.5トラック)より公式性や格式の面ではるかに水準が高いと言える。
 フェルトマン事務次長の訪朝は、北朝鮮招請で始まったという点で、北朝鮮が探索的対話を模索し始めたのではないかという見方が出ている。ドゥジャリク報道官は、北朝鮮が9月の国連総会期間にフェルトマン事務次長を招請し、先月30日に訪朝が最終確定したと説明した。
 訪朝が最終確定した時点を見れば、北朝鮮が29日未明にICBMを発射し、正午に「政府声明」を通じて「国家核武力が完成された」と主張した時点に近接している。北朝鮮金正恩労働党委員長のいわゆる「核・経済並進路線」が完成されたとし、交渉局面への転換を試みているという分析の根拠だ。韓国政府当局者もこの日、北朝鮮の意図と関連して「初歩的な水準ではあるが、対外的にドアを開け始めている」と説明した。

 トランプの乱心が恐ろしい。痴呆の初期症状だとか、精神が崩壊し始めてゐるといった危なっかしい話も出てきてゐる。そしてティラーソンは辞めるのか?

 危機の2017年、混乱極まる師走、ぼくは来週、ダンスイベント出場のため台湾に行く。