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ー半島情勢を中心にー

トランプ大統領のアジア歴訪

 不愉快なニュースが続いた一週間だった。 

 トランプ大統領は5日、アジア歴訪の最初の訪問先として日本にやってきた。降り立ったのは日本の主権が及ばない横田米軍基地だった。彼は軍服を来て在日米軍に訓話を行った。

 その前日である4日、トランプ大統領はハワイ真珠湾を訪れ「リメンバー・パールハーバー」とツイートしてゐる。

Thank you to our GREAT Military/Veterans and @PacificCommand.

Remember #PearlHarbor. Remember the @USSArizona!

A day I’ll never forget. pic.twitter.com/CMkB0kTkSc

— Donald J. Trump (@realDonaldTrump) 2017年11月4日

 トランプ滞在中の6日、沖縄辺野古の新基地建設に向けた新護岸工事が始まった。

ryukyushimpo.jp

 11月に入って新たな造成工事に着手したことは、トランプ大統領の来日と無関係ではなかろう。
 日米首脳会談の日に造成工事に着手することで、新基地建設が着々と進んでいることを、トランプ氏にアピールする狙いがあるはずだ。
 トランプ氏から褒めてもらいたいといった安倍晋三首相の卑屈な考えが、はっきり見える。安倍首相が優先すべきはトランプ氏ではない。過重な基地の負担を強いられている県民でなければならない。
 安倍首相はこの間、「政府として基地負担軽減のため、一つ一つ確実に結果を出していく決意だ」などと述べてきた。沖縄の米軍基地負担軽減に取り組む姿勢を強調するが、やっていることは逆である。安倍首相の言葉を信用する県民はいまい。
 そもそも、民意を踏みにじっての負担軽減などあり得ない。何が沖縄にとって負担軽減になるのかは、県民自身が決めるものである。そのことを安倍首相は全く分かっていない。 

 安倍首相はゴルフ接待の末に武器購入を約束、それに対してトランプは「日本の首相、安倍との友好関係は偉大な我が国に大きな利益をもたらすだろう。つまり、莫大な軍事・エネルギー契約さ!!」とツイートした。

My visit to Japan and friendship with PM Abe will yield many benefits, for our great Country. Massive military & energy orders happening+++!

— Donald J. Trump (@realDonaldTrump) 2017年11月6日

  翌日の安倍のツイートは以下のとほりである。

トランプ大統領による、初の、歴史的な日本訪問は、間違いなく、日米同盟の揺るぎない絆を世界に示すことができました。

本当にありがとう、ドナルド。そして、アジア歴訪の大成功をお祈りしています。@realDonaldTrump pic.twitter.com/8m3MFbAkNK

安倍晋三 (@AbeShinzo) 2017年11月7日

  米国にコケにされ、貢物を送り、それをメディアは「親密さアピール」と大騒ぎし、沖縄で基地建設を進める。日本の属国性と欺瞞と狂気を満天下にさらした一週間だった。我慢ならない。

 以下、気になった記事を備忘のために抄録する。

japan.hani.co.kr

 安倍政府は昨年11月トランプ大統領当選後から緻密にトランプとの関係構築を進めてきた。トランプ大統領当選後、世界指導者の中で最も早く彼が住んでいるニューヨークのトランプタワーを訪れ、54万円のゴルフクラブをプレゼントした。安倍首相はこの日もトランプ大統領と共に、東京五輪の際にゴルフの試合が開かれる予定の埼玉県のゴルフ場で、共にゴルフを楽しんだ。今年2月、フロリダのマララーゴ・リゾートに続き、2度目のゴルフ外交だ。

 トランプ大統領に対する世界の世論が冷ややかな時、安倍首相が力を入れたことが、その後の電話会談まで合わせて20回の首脳会談(直接会談4回・電話会談16回)を行うほどの蜜月関係を構築できる契機になったと日本では評価されている。欧州やカナダなどではトランプ大統領の人種主義的態度を批判する人が多いが、日本国内の世論はこのような問題について比較的無関心である点も、安倍首相とトランプ大統領の密着を可能にする背景となった。過去にも「ロン・ヤス関係」(中曽根康弘首相とレーガン大統領が互いに名前を呼ぶほど親密という意味から出た言葉)のように、両国首脳の親密な関係が浮き彫りになったことはあるが、安倍首相とトランプ大統領ほどの蜜月関係ではなかった。

 安倍首相がこのように、日米を結び付けようとするのは「米中ビッグディール」による外交的孤立の可能性を低くするためだが、尖閣諸島の領有権争いで凍り付いた日中関係を改善するための交渉カードとしての性格も同時に帯びている。「インド太平洋」戦略も長期的には中国を牽制するための安全装置作りだが、短期的には交渉に備えた“勢力拡大”の側面もある。

japan.hani.co.kr

日本を訪問したドナルド・トランプ米大統領が6日、日本の安倍晋三首相と首脳会談を終えた後に行った共同記者会見で、北朝鮮の核・北朝鮮問題と関連し、当初の予想に反して原則的な従来の立場を再確認する様子を見せた。強硬な対北朝鮮発言の基調は主に安倍首相の“口”から出た。「蜜月」関係を誇示してきた米日首脳は、この日北朝鮮の解決策をめぐる“温度差”を覗わせた。

japan.hani.co.kr

共同通信は、トランプ大統領が8~10月に東南アジア国家の首脳らと会った時や電話会談をした時にこういう発言をしたと匿名の複数の外交消息筋を引用して報道した。トランプ大統領は「自国の上空をミサイルが通過するのに(日本は)なぜ撃ち落とさなかったのか」 「(日本は)サムライの国なのに理解し難い」として不満を表したという。 

mainichi.jp

 トランプ氏は6日の記者会見で「日本が大量の防衛装備を買うことが好ましい。そうすべきだ」と訴えた。7日には「訪日と安倍(晋三)首相との友情が、我々の偉大な国に多くの利益をもたらす。軍事とエネルギーで莫大(ばくだい)な発注があるだろう」とツイッターにつぶやいた。

 近年、米国からの装備品購入は大幅に増加している。ほとんどは米政府が提示する条件を受け入れなければならない政府間取引の有償軍事援助(FMS)だ。FMSによる購入額は、2008~12年度の5年間で計約3647億円だったが、安倍政権が予算編成した13~17年度は、計約1兆6244億円と約4.5倍にはね上がった。ステルス戦闘機F35、垂直離着陸輸送機オスプレイ弾道ミサイル防衛対応のイージスシステム(イージス艦搭載)など高額装備品の導入が増えたためだ。トランプ氏が「世界最高の戦闘機」と言及したF35は計42機の購入が決まっており、陸上配備型の新型ミサイル迎撃システム「イージス・アショア」の導入も決定済みだ。

 来年末には次期中期防(19~23年度)を策定する。政府内にはその際に「トランプ氏の機嫌を損ねない程度に対応する必要はある」(外務省幹部)として、米国からの購入を一定程度増やすべきだとの声が出ている。将来的に導入することを想定している装備品について、購入時期を早めることも含めて検討する見通しだ。

↓は今年9月の記事。

www.jiji.com

北朝鮮は昨年12月、外務省傘下の日本研究所を設立。「将来の日朝交渉が念頭にある」(北朝鮮関係筋)とみられているが、宋日昊・日朝国交正常化交渉担当大使は今年4月、拉致問題には「誰も関心がない」と冷淡な姿勢を示した。その上で残留日本人問題には「取り組む用意がある」と表明。在日本朝鮮人総連合会朝鮮総連)機関紙・朝鮮新報も6月、生存する残留日本人が1人になったと伝え「日本が責任を負うべき戦後処理事案である残留日本人問題は人道的立場から解決が急がれる」と訴えた。

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 ノートランプ共同行動は、集会で「米国の覇権政策を撤回させることが朝鮮半島の緊張を緩和する道なのに、THAAD配備地域の住民の声に国会と政府は耳を傾けようとしなかった」として「トランプは平和を破壊し、人種差別的で戦争狂であるため国会で演説する資格がない。トランプの国会演説に断固として反対する」と主張した。

 集会参加者は両手に「トランプ国会演説とは何事か」、「トランプ、我々はお前を歓迎しない」などと書かれたプラカードを持ち、「戦争煽るトランプに反対」、「武器押し売りトランプを追い出そう」、「韓米FTA通商圧力トランプに反対」などのスローガンを叫んだ。

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 ドナルド・トランプ米大統領は8日午前に行った国会演説で、朝鮮半島の南と北をそれぞれ善と悪と規定し、激しい表現で北朝鮮を非難した。また、「力による平和」を強調し、北朝鮮体制を徹底的に孤立させることで北朝鮮がこれ以上耐え切れず非核化を選択せざるを得ないように圧迫する意志も示した。息子のブッシュ政権時代の「ネオコン」の認識とあまり変わらないものと見られる。

 同日の演説で、トランプ大統領は「休戦ライン」の象徴性を特に強調した。彼は、休戦ラインが「今日の自由な者たちと弾圧を受ける者を分ける線」だと規定したうえで、「繁栄はそこで終わり、北朝鮮という監獄国家が始まる」と述べた。また、「平和と戦争、品位と悪行、法と暴政、希望と絶望の間にひかれた線」とも語った。休戦ラインの南と北をそれぞれ「自由と正義、文明と成功」の世界と「圧制とファシズム、弾圧と邪悪さ」の世界に分ける宗教的二元論だ。ブッシュ政権北朝鮮を「悪の枢軸」であり「暴政の前哨基地」と非難したことと軌を一にしている。この場合、政策の焦点は“北朝鮮の核問題”ではなく、“北朝鮮”自体に当てられことになる。

 「最大の圧迫と関与」を対北朝鮮政策基調として提示したトランプ大統領が、同日の演説でもっぱら「圧迫」だけに集中したのも、このような脈絡と言える。彼は「責任ある国家が力を合わせ、北朝鮮の残酷な体制を孤立させなければならない。いかなる形であれ、北朝鮮を支援したり、受け入れてはならない」とし、「中国とロシアを含めたすべての国家に、北朝鮮との外交関係を格下げし、すべての貿易と技術関係を断絶することを求める」と述べた。

 北朝鮮が最も敏感に反応する「最高尊厳」も直接非難した。彼は北朝鮮金正恩(キム・ジョンウン)労働党委員長を「北朝鮮の独裁体制指導者」としたうえで、「あなたが獲得している兵器はあなたを安全にするのではなく、体制を深刻な危険に陥らせるだろう」と警告した。また、「北朝鮮はあなたの祖父が描いた楽園ではない。誰も行ってはいけない地獄」だと話した。トランプ大統領は「残酷な独裁者や暴政、軍事的カルト集団、監獄国家、地獄」など激しい表現を数多く動員したが、「炎と怒り」や「北朝鮮の完全破壊」など軍事的行動を暗示する言及は避けた。

 前日、文在寅(ムン・ジェイン)大統領と行った共同記者会見で、「米朝直接対話」の可能性について「ある種の動きがある」と言及したトランプ大統領は、同日もごく僅かな対話の可能性に触れた。ただし、それには条件が付いている。彼は、金委員長に対し「あなたが犯した犯罪にもかかわらず、我々はより良い未来のための道を提供する準備ができている」とし、「我々は光と繁栄と平和の未来を望んでいる。核の悪夢が過ぎ去り、美しい平和の約束が来る日を夢見ている」と述べた。ただし、「その出発点は攻撃を中止し、弾道ミサイル開発をやめ、完全かつ検証可能な総体的非核化」だと強調した。北朝鮮が先に非核化することが対話の前提条件ということだ。

 仁済大学のキム・ヨンチョル教授は「演説を通じて確認できるのは、トランプ大統領が『北朝鮮崩壊論』に基づいた対北朝鮮認識を持っており、対北朝鮮政策も『最大の圧迫→北朝鮮が屈服→関与(対話)』につながる点」だとし、「すでに失敗した政策の組み合わせで(トランプの対北朝鮮政策が)構成されている点で、米朝間の関係について楽観的見通しを示すのは難ししそうだ」と話した。

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 文大統領は同日の首脳会談の後に行われた共同記者会見で、「トランプ大統領が厳重な防衛公約を再確認し、トランプ大統領と私は堅固な合同防衛態勢をより強化していくことにした」として、このように述べた。ユン・ヨンチャン大統領府国民疎通秘書官は記者会見で、「両首脳は先端偵察資産を含めた大韓民国の最先端の軍事資産の獲得・開発と関連した協議を直ちに開始することを担当官吏に指示した」と発表した。ユン首席はまた、「11月7日付けで、大韓民国のミサイルの弾頭重量制限を完全に解除する2017年改正ミサイル指針を採択した」と付け加えた。

 これにトランプ大統領は「韓国側が数十億ドルに達する装備を注文すると言った」としたうえで、「韓国にも十分そうすべき理由があり、米国でも多くの雇用を創出できる部分だと思う」と述べた。文大統領が軍事力増強の協議内容を尋ねる記者の質問に「米国が保有している軍事的戦略資産の獲得に関する韓米間の協議を開始することにした」と答えたことに対し、トランプ大統領は「米国は全世界的に最も強力な軍事資産を持っている。戦闘機であれミサイルであれ、世界最高のものだ」として、このように述べた。今回の首脳会談を通じて韓国に対する莫大な米国産兵器の販売を成功させたことを誇示したのだ。

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 今回の会談では、両首脳が最近、韓国と米国で論議になった「韓米日3カ国安全保障協力」または「3角同盟化」に対し、どのような立場を示すかも主な関心事だった。文在寅(ムン・ジェイン)政権がトランプ大統領のアジア歴訪の直前、米国が敏感に受け止めかねない、いわゆる「3NO」(3カ国軍事同盟、THAAD追加配備、米国のミサイル防衛システムの編入に否定的)立場を再確認したことに対し、ホワイトハウスのハーバート・マクマスター国家安保補佐官などの否定的な反応が相次いだからだ。

 しかし、両首脳は共同記者会見で「韓米日3カ国協力」については言及しなかった。ただし、首脳会談では「北朝鮮の核・ミサイルの脅威に対する抑止力を増進し、実効的に対応するため、韓米日3カ国間の安保協力を持続していくことにした」と、ユン・ヨンチャン大統領府国民疎通秘書官が伝えた。

 また、保守陣営で「米国と中国を天秤にかけている」と非難された文大統領の「バランス外交」発言と「中国の役割」に対する質問に対し、トランプ大統領は「習近平主席も(北朝鮮核問題の解決に)多くの努力を傾けている」と言及し、注目を集めた。文大統領は「バランス外交は米国と中国の間でバランス外交を行うようなものではない」と釈明した。大統領府関係者は「トランプ大統領が『韓国と中国の関係改善が北朝鮮核問題を解決するのに役立つ』とし、韓国が多様な関係増進を進めることについては同意するという立場を示した」と伝えた。文在寅政権が最近、中国との関係改善に向けて「3NO」などメッセージを送ったことと関連し、トランプ大統領が“異論”を唱えなかったものと見られる。

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就任後初めて中国を訪問したドナルド・トランプ米大統領のために、習近平中国国家主席が準備したのは“皇帝儀式”だった。明国の永楽帝が1403年に首都を定めた後、一部の時期を除いて“中国”という天下の中心だった北京で、帝国の皇宮だった紫禁城をまるごと空けてトランプ大統領を迎えた。

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 9日、米中首脳会談の白眉は会談後に続いた各種貿易協約の締結だった。全体規模は2500億ドルを超える。

 ドナルド・トランプ米大統領習近平中国国家主席は、二者首脳会談および拡大首脳会談の後に企業らの協約締結行事に参加した。二人は壇上に座り、両国の企業家がそれぞれ5人ずつ3回に分かれて出てきて契約書に署名した。中国の鍾山商務部長はこの日の企業家対話に参加して、トランプ大統領訪中期間に両国の経済協力規模が2535億ドルに達するとして、両国経済協力の新記録であり史上類例のないことだと話した。

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 米紙ワシントン・ポスト(電子版)は9日、ユン北朝鮮担当特別代表が先月30日、オフレコの会合で、北朝鮮が核・ミサイル実験を60日間停止すれば、米国は直接対話に向けたシグナルと見なす考えを示したと報じた。発言が事実なら、トランプ政権が北朝鮮核問題の外交解決に向けた対話再開の条件を提示した形だ。

 国務省のナウアート報道官は9日の会見で、報道内容の確認を避けた上で、「今は交渉の時ではない。北朝鮮は(非核化に取り組む)真剣な兆候をまだ示していない」と述べるにとどめた。
 北朝鮮は9月15日以降、核・ミサイル実験を行っていないが、ポスト紙によると、米政府筋は、60日の停止期間を数える前に北朝鮮が停止の開始を米側に通告する必要があると指摘。まだ停止期間は始まっていないとの認識を示した。

[コラム]ゴルフ、武器商人、そして皇帝 : 社説・コラム : ハンギョレ

 日本と韓国を経て、中国を訪問中のドナルド・トランプ米大統領のアジア歴訪「三国志」の輪郭が明らかになりつつある。

 日本では手厚いおもてなしを用意した安倍晋三首相との蜜月ゴルフと“友情”が話題になったが、トランプ大統領が去ってから残ったのは冷静な評価と期待に及ばなかった貸借対照表だ。ワシントンポスト紙は、安倍首相が「トランプの忠実な助手」であり、「同盟関係に対するトランプの支持を得るために、戦略的奴隷状態に甘んじている」として、安倍首相が誇ってきた「ドナルド・晋三の蜜月関係」の実体に冷ややかな評価を下した。

 安倍首相は自分のロールモデルであり英雄である母方の祖父、岸信介元首相が1957年に米国を訪れた際、アイゼンハワー大統領とゴルフをしながら友情を深め、結局、日米安保条約改正を成し遂げた思い出を誇らしげに語ってきた。それをモデルにして、トランプが大統領に当選した直後、ニューヨークのトランプタワーに飛んで行き、540万ウォン(当時の為替レート約50万円)のゴルフクラブをプレゼントすると共に、米国と日本で相次いで一緒にゴルフを行っただけではなく、数十回の電話通話をする間柄だということを自慢してきた。韓国の保守勢力は、(十分に親米的ではない)文在寅(ムン・ジェイン)大統領が安倍首相に先を越されて「コリア・パッシング」(韓国排除)を受けていると声を高めた。

 しかし、トランプ大統領は決定的瞬間には結局カネの論理で動いた。「米国はかなり長い間、日本による巨大な貿易赤字に苦しんでいる」としたうえで、「米国の先端兵器をさらに購入すれば、北朝鮮ミサイルを迎撃できる」としながら、請求書を突き付けた。

 韓国でもトランプ大統領は指導者というよりも事業家または武器商人の姿だった。首脳会談後の主なメッセージも「韓国が数十億ドルの軍事装備を注文すると約束した」、「韓国側が米国の多くの兵器を購入したことについて感謝する」だった。

 メッセージは明らかだ。トランプの米国やアジア諸国の関係は、同盟ではなく取引関係に変わっている。安倍首相は「助手」、「奴隷」と呼ばれる恥辱を甘受してまで、日米同盟を中心に韓国やインド、オーストラリアなどを引き入れ、中国を牽制しようとする戦略を練って緻密な外交を展開してきたが、トランプの関心が戦略よりは“商売と取引”にあるという根本的な限界は超えられなかった。トランプの12日間にわたるアジア歴訪が終われば、アジアで米国のソフトパワーと信頼は薄れ、各国政府は“米国以降”のアジアについて考えざるを得ないだろう。  

[社説]李明博元大統領、もう“真実の法廷”に立たなければならない時 : 社説・コラム : ハンギョレ

 李明博(イ・ミョンバク)元大統領が、自身に対する検察捜査と関連して最近側近に「国が過去に足をとられた」と話したという。李明博政府時代に軍サイバー司令部のオンライン世論操作活動を指示した疑いを受けているキム・グァンジン元国防長官に対する検察調査で、李元大統領が一部報告を受け指示した情況が明らかになり捜査網が狭まっており、これに強く反発したと解釈できる。しかし「真実の広場」に立たなければならない当事者がこうした反応を示すことは、国民から見れば到底許されない。

 今回のサイバー司令部捜査では、かなり具体的に李元大統領の関与があらわれた。キム・グァンジン元長官は検察の調査で「李元大統領にサイバー司令部の活動内容と人材増員について報告した」と述べたという。また「徹底的に私たちの側の人物を選ばなければならないという趣旨の『VIP(大統領)強調事項』が記録された文書も発見された。サイバー司令部コメント工作の上層部ラインが李元大統領だという端緒が確保されたわけだ。こうした情況であれば、ウォン・セフン元院長の国家情報院コメント事件にも李元大統領が関与した可能性がある。検察の捜査が李元大統領の喉元まで上がってきたということだ。

 李元大統領のダース実所有主疑惑も再び捜査対象に上がった。李元大統領の長兄イ・サンウン氏が代表を務めている自動車部品会社ダースに対しては、検察が先の捜査で李元大統領との関連性を確認していながら覆い隠したという疑惑が絶えず提起されてきた。検察はまた、国家情報院が大企業を圧迫し、保守団体を支援させた事件に対しても、李元大統領の介入有無を調べているという。

 このように多くの疑惑がますます具体化する状況では、もはや真実を避けることはできない。もう李元大統領をめぐる核心懸案に対して、白日の下に真実を解明するほかはない。そのようにして正義が生きていることを見せるのは当然のことだ。

 元大統領に対する検察の捜査が繰り返されるのは、国家としては不幸なことだ。また、現在の捜査が李元大統領にまで及ぶかは、現時点では速断し難い。ただ証拠と実定法の規定により進行されるのみだ。重要なことは、元大統領の刑事処罰の有無ではなく、過去10年間にわたり権力によって強行されてきた反憲法・反民主的行為の真相を逐一明らかにして国民の前に示すことだ。