するってぇとナニかい

ー半島情勢を中心にー

明らかに北朝鮮のおかげもありましょうし、いろいろな方々がいろんな意識をお持ちになられたんだと思って・・・

 今週は時間がないので、手短に、記憶にとどめておくべきニュースをまとめておく。

 まづ、10月22日行はれた第48回衆議院議員総選挙の結果について。

www.tokyo-np.co.jp

 獲得議席数は以下のとおり。()内は公示前との増減。 

自民民主党:281(-9)

立憲民主党:54(+38)

希望の党:50(-7)

公明党:29(-6)

共産党:12(-9)

日本維新の会:11(-3)

社民党:2(0)

無所属:26(-11)

合計:465 

 投票率は戦後二番目に低い53・68%。

 自民・公明の政権与党の議席数を足すと313議席憲法改正発議のための定足数310議席(全議席数の3分の2)を超えた。

小選挙区制の害悪くっきり/自民 47%の得票で74%の議席/絶対得票率 比例は17%

 ↑しんぶん赤旗の記事によれば、2位以下の投票が死票となる小選挙区において、自民党は約2650万票を獲得し、得票率は47.82%。全有権者の中で自民党に投票した率(絶対得票率)は24.98%だった。小選挙区289議席中215議席を獲得し議席占有率は74.39%に達する。

 即ち小選挙区においては24.98%の国民の支持を得た自民党が74.39%の議席を獲得したといふことだ。

 一方、比例代表における自民党の得票率は33.28%であり、絶対得票率は17.49%、議席占有率は37.5%だ。

 前回選挙に引き続き、投票率の低さと小選挙区制度が自民大勝を生み出した。

 以下、朝日新聞が23日と24日に行った世論調査から引用。

www.asahi.com

◆あなたは、安倍内閣を支持しますか。支持しませんか。

 支持する42(38)

 支持しない39(40)

 その他・答えない19(22)

 

◆今回の衆議院選挙で、与党の自民党公明党は定数の3分の2を超える議席を得ました。あなたは、与党の議席数はちょうどよいと思いますか。多すぎると思いますか。少なすぎると思いますか。

 ちょうどよい32

 多すぎる51

 少なすぎる3

 その他・答えない14

 

◆今回の衆議院選挙で、自民党過半数を大きく超える議席を得ました。あなたは、このことは、安倍首相の政策が評価されたからだと思いますか。そうは思いませんか。

 安倍首相の政策が評価されたから26

 そうは思わない65

 その他・答えない9

 

◆あなたは、安倍さんに今後も首相を続けてほしいと思いますか。そうは思いませんか。

 首相を続けてほしい37(34)

 そうは思わない47(51)

 その他・答えない16(15)

 

◆あなたは、今後、安倍首相が進める政策について、期待のほうが大きいですか。不安のほうが大きいですか。

 期待のほうが大きい29

 不安のほうが大きい54

 その他・答えない17

 

◆今回の衆議院選挙で、自民党憲法9条を改正し、自衛隊を明記することを公約に掲げました。あなたは、安倍政権のもとで、こうした憲法の改正をすることに、賛成ですか。反対ですか。

 賛成36

 反対45

 その他・答えない19

  選挙結果が「安倍晋三」への信任でないことは明らかだ。では、自民大勝の最大の要因は何だろうか。麻生太郎副総理兼財務相は10月26日、東京都内での自民党議員のパーティーにおいて、以下のやうに分析してゐる。

https://www.tbsradio.jp/195102 

 明らかに北朝鮮のおかげもありましょうし、いろいろな方々がいろんな意識をお持ちになられたんだと思って、特に日本海側の遊説をしていると、つくづくそう思って、声をかけられる話が、そういう声をかけられるのがすごい多かったのが、遊説をしていた私どもの正直な実感です。いずれにしても、大きく私どもの時代というものが、独立この方、かなりの時間が経ちますけども、最もなんとなく、前の安全保障の面でも極めて難しい状態になってきたという状況にあって、誰をリーダーにするかというのを有権者の方々で真剣に考えていただいた結果が、今日の結果を招いたと思っていますが、その負託に応えるためにも、私どもきっちり、その対応をやっていかねばならんと思っています。

 麻生の言ふとおり自民大勝は「明らかに北朝鮮のおかげもある」、といふかそれが一番大きい、とぼくは思ふ。

 安倍晋三は半島情勢の安定化と地域の平和のために指南力のあるいかなるメッセージもビジョンも出してゐない。中露は平和的解決を訴へ、米韓は圧力をかける一方で交渉再開への努力を続けてゐるといふ状況の中で、安倍首相は「対話は無に帰した、今は圧力だ」と危機を煽ることしかしてゐない。

 そうした安倍政権の姿勢を国民は必ずしも支持してゐない。が、米朝間の緊迫が現状収まる気配は見られない以上、政体の安定を望むのが民心といふもの。だから、安倍は75回選挙演説において森友・加計問題には一度も触れず北朝鮮危機を大きく取り上げ「この国を守る」と連呼したのだ。「この国を守る」のは当然だ。誰が反対できようか。

 投票日翌日、朝鮮中央通信は日本に向けて「日本当局は朝鮮民族の対日敵愾心をはっきり知って軽挙妄動してはならない」と題する声明を発表した。以下がその全文である。

Naenara-朝鮮民主主義人民共和国

 見ものは、日本当局が自分らの劣悪な政権運営能力によって招かれた国難があたかも「北の核脅威」から生じたかのように世論をまどわして「危機打開の求心点」は自分らしかないと無分別に振る舞っていることである。

 朝鮮アジア太平洋平和委員会(ア太委)のスポークスマンは22日に発表した談話で、自分らの国会解散措置を共和国と無理に結び付けている日本反動層の腹黒い下心は米国がもたらす核戦争火雲の煙幕の中で再執権の野望を満たし、ひいては朝鮮半島再侵略の布石を築いて「大東亜共栄圏」の昔の夢を実現しようとする日本式のずる賢さと狡猾さの集中的発露であると暴いた。

 また、日本がわが共和国に対する米国の軍事的攻撃うんぬんを大げさに宣伝して、朝鮮半島の有事の際、米軍に対する兵站支援と「自衛隊」を動員したいわゆる「武装難民」鎮圧計画なるものまで検討した事実がこれをはっきり立証していると暴き、次のように指摘した。

 日本は稚拙極まりない政治詐欺劇をもう一度演出することによって、敗北後の数十年間、世界を欺まん、愚弄しながら軍国化に拍車をかけてきた自分らの醜悪な本性と戦争国家としての暴悪なざまを赤裸々にさらけ出した。

 朝鮮人民に犯した希代の大罪を誠実に反省して賠償する代わりに、米国にこびへつらって軽々しく振る舞う日本反動層の行動は国家核戦力完成の終着点に至っているわが共和国の強大無比の威力に恐れおののいた者の断末魔のあがきにすぎない。

 日本当局が狂人帝国を救世主のように信じてまたもや黄金の夕立に当たろうとはかない夢を見るのは、水面に映った月をすくい上げようとするような荒唐無稽な妄想である。

 日本が米国を後ろ盾にして再侵略の準備に最後の拍車をかけているということが明白になった以上、われわれもやむを得ず、それ相応の強硬な自衛的措置を行使する権利がある。

 日本の反動層は、チュチェの核強国、世界的な強国に毅然と浮上したわが共和国の戦略的地位をはっきり知って軽挙妄動してはならない。

 彼らの声明を読むたびに、その悪口の洗練に対し妙に関心してしまふ。その修辞だけではない、中身もけっこう当たってゐるといふか、毎度痛いところをついてくるのである。「狂人帝国を救世主のように信じてまたもや黄金の夕立に当たろうとはかない夢を見るのは、水面に映った月をすくい上げようとするような荒唐無稽な妄想である。」などは安倍そのものではないか。

 気になるのは若年層の自民党支持率が高いことだ。

japan.hani.co.kr

 この現象についてはちょっと考へないといけない。これは宿題にする。

 

 以下、半島情勢に関する報道をまとめておく。

 ハンギョレによれば21日、北朝鮮外務省のチェ・ソニ北米局長がモスクワで「米国が敵視政策を放棄し、核保有国としての北朝鮮と共存する正しい選択をするなら、出口はあるだろう」と述べた。これまで通りの主張であるが、安倍晋三は「北朝鮮に対話の意志がないのは明らかだ」などと嘘を言ふから、何度でもこの事実は確認しておきたい。北朝鮮は対話を否定してゐない。

北朝鮮外務省北米局長「米国が敵対政策を放棄すれば出口はあるだろう」 : 政治 : ハンギョレ

 チェ局長は今月21日、ロシアのモスクワで開かれた「国際核不拡散会議」の「朝鮮半島の緊張緩和」をテーマにした非公開セッションでこのように述べたと外交部当局者が伝えた。「米国の敵視政策の放棄」の具体的意味を問う質問に対し、チェ局長は「外交的・平和的解決のためには適切な雰囲気(right atmosphere)が形成されるべきだが、毎日トランプ大統領による脅しのツイートが続く状況で、北朝鮮は交渉テーブルに座れない」と答えたという。さらに「米国の軍事・核の脅威と経済制裁を通じた圧殺政策が続けば、北朝鮮は一歩も動かないだろう」とし、「非核化が明示された9・19共同声明(2005年の6カ国協議共同声明)にとらわれず、6カ国(協議)体制に復帰しない」と説明したという。

 チェ局長のこのような発言は最近、北朝鮮が国際舞台で明らかにした原則的立場と大きく変わらない。しかし、同局長が用いた「出口」や「適切な雰囲気」など一部の表現は、北朝鮮が交渉に乗り出せるという“シグナル”を送ったと解釈できるものであり、注目される。

 北韓大学院大学のク・カブ教授は「(チェ局長の発言は)交渉を開始するシグナルと見ることができる」とし、「テーブルに置いた議題は過去とは異なるものにならざるを得ない」と分析した。北韓大学院大学のヤン・ムジン教授も「条件付きで対話の余地を残したが、非核化だけを議題にする会談には応じないということ」だと指摘した。専門家らは、北朝鮮の微細な“シグナル”に韓米がどのような反応を示すかがカギだとして、来年初めに開かれる平昌(ピョンチャン)冬季五輪を対話を開始するきっかけにすべきだと強調した。

 ニューズウィークは10月24日、米空軍が26年ぶりに、核爆弾を搭載したB-52戦略爆撃機を24時間の臨戦態勢に置く準備を進めていると報じた。

www.newsweekjapan.jp

<適切な行動がかつてなく重要な世界情勢に備えて万全の準備をすると、米空軍参謀総長は言った>

 ドナルド・トランプ大統領と北朝鮮金正恩党委員長との間の緊張が高まる中、米空軍は、核爆弾を搭載したB-52戦略爆撃機を24時間の臨戦態勢に置く準備を進めている。もしそうなれば26年ぶりのことだ。

 米空軍のデービッド・ゴールドファイン参謀総長は10月22日、防衛・外交専門サイト「ディフェンス・ワン」のインタビューに応え、「特定の事態に備えるというより、アメリカが置かれている世界情勢の現実と今後のために、万全の準備を整えることを考えている」と述べた。

 米戦略軍司令部や北方軍から臨戦態勢の命令が出たわけではない。しかし、米統合参謀本部のメンバーであるゴールドファインは、現在の政治情勢なら、臨戦態勢命令が下る可能性はあると述べた。「これは、われわれが準備万端であることを確実にするもう1つのステップだ」

 前回、B-52が24時間の臨戦態勢に置かれたのは冷戦時だ。世界11カ所に置かれていた米空軍の戦略航空軍団(当時)の基地で、核爆弾を搭載した約40機のB-52が常時、大統領から命令があれば即離陸できるよう待機していた。しかし、冷戦終了後の1991年、当時のジョージ・H・W・ブッシュ大統領が臨戦態勢を解いた。

 27日、米国ジェームズ・マティス国防長官は、韓米定例安保協議(SCM)に出席するため訪韓板門店の共同警備区域を訪問し「(レックス・)ティラーソン国務長官が明確に述べた通り、我々の目標は戦争ではない。我々は完全かつ検証可能で不可逆的な形で朝鮮半島の非核化を成し遂げることを目指している」「北朝鮮は無謀な挑発を中止し、平和に向けて南北対話に一日も早く乗り出すことを求める。韓米の国防長官は固い意志と強力な軍事力に基づき、この平和を守っていく」と述べた。

japan.hani.co.kr

 最後に、27日に行はれたハンギョレ主催の国際シンポジウム〈2017ハンギョレ-釜山国際シンポジウム「トランプ以降」」〉の紹介記事から気になる部分を引用しておく。

japan.hani.co.kr

 〈米中関係の変化に対する発題に出たジョン・ペッパー米国外交政策フォーカス所長は「トランプ行政府に入り、米国と中国の対外政策基調が入れ替わった形」と指摘した。多国間主義に基づいて全世界的レベルで「バランサー(均衡者)」の役割を果してきた米国は、トランプ行政府に入って自国の利益の極大化のために弱小国と“一対一”で対抗する両者主義に転じた。一方、膨大な外貨準備高で武装した中国は、国際舞台を中心に多国間主義を推進している。

 このような変化は、北東アジア政策面で際立っている。トランプ行政府は、北朝鮮核問題の解決策は中国に、中国封鎖は韓国と日本に“外注”している格好だ。しかし、現実的に明らかになった政策は、前政府とあまり違いがなさそうだ。これについてペッパー所長は「トランプ行政府の政策は、バラク・オバマ政府の政策に『侮辱』だけを追加した形」と話した。彼はさらに、「トランプ行政府は対外政策で『ウィン・ウィン』(みんなに利益)を語っているが、米中、米ロ、韓米、朝米関係を見ると、いずれも『ルース・ルーズ』(みんなに不利益)な状況」だとし、「トランプ行政府発足後、米中間の対立が続く中で、安保は米国、経済は中国に依存している韓国としては安保が経済を脅かす状況に追い込まれている」と指摘した。〉

 

 〈キム・ジュニョン韓東大学教授は「北朝鮮の核・ミサイル挑発で米国が必要な状況で、トランプ行政府は危機と脅威を助長し、韓国に最大限の譲歩を要求しており、韓米同盟の維持費用ばかりが膨らんでいる」と話した。彼は「韓国の戦略的利益面では米国との同盟が重要ではあるが、現在の朝鮮半島の状況では中国の双中断とロシアの対話論がさらに適している」とし、「結局『平和イニシアティブ』で米国を説得できるだけの(外交的な)大胆さがなければならない」と強調した。〉