するってえとナニかい

あなたとドリス・デイ🎵 踊ろうよマッシュ・ポテト🎵

本と映画-本

「それでも人生にイエスと言う」V・E・フランクル

「それでも人生にイエスと言う」V・E・フランクル 春秋社 1993 ナチスの強制収容所で三年間を過ごした精神科医フランクルが1946年に行った講演。 フランクルはタゴールの次の詩を引用し、「人間は楽しみのために生きてゐるのではない、生きること…

「イスラームの論理」中田考

「イスラームの論理」中田考 新潮社 2016 「智恵は信仰者の落とし物である。だからどこで見つけようとも、それを取りなさい。」とは預言者ムハンマドの言葉である。すべての真理は、誰が語ろうとも、それはイスラームなのである。 147頁 中田先生の本…

「新記号論」石田英敬 東浩紀

「新記号論 脳とメディアが出会うとき」石田英敬 東浩紀 ゲンロン 2019 記号学・メディア論の石田英敬氏と「ゲンロン」創業者で哲学者の東浩紀氏との共著。 石田氏が東氏を聞き手としておこなったゲンロンカフェでの講義を書籍化したもの。 フロイト・ソ…

「橋をつくるために」教皇フランシスコ ドミニック・ヴォルトン

「橋をつくるために」 教皇フランシスコ ドミニック・ヴォルトン 訳:戸口民也 新教出版社 2019 www.youtube.com この鼎談がほんとうに素晴らしくって、教皇フランシスコに関心をもった。 ラジオの中で批評家の若松英輔さんが本書をすすめてをられたので…

「死に急ぐ鯨たち」安部公房

「死に急ぐ鯨たち」安部公房 新潮文庫 1991(1986刊行本の文庫化) 動物は「本能」で動いてゐる。本能は「閉じたプログラム」である。 人間は「ことば」という概念把握能力を獲得したことによって、この「閉じたプログラム」を開いてしまった。 それ…

「最終講義」内田樹

「最終講義」内田樹 文春文庫 2015 内田先生のブログは全部読んでゐる。著作もたくさん読んでゐる。 だから聞いたことのある話が多いのだけれど、やっぱり感動しちゃう。だからまた読むことになる。読者への「愛」を感じて、ほっこりする。励まされて生…

「生きるチカラ」植島啓司

「生きるチカラ」植島啓司 集英社新書 2010 人生は誰にとっても苦しいものだ。不幸からのがれることはできない。また、最終的にはみんな必ず死ぬ。 不幸と死を前提とした、この生を、幸福に生きることはいかに可能か。 宗教人類学者が平易なことばで明快…

「職業としての小説家」村上春樹

「職業としての小説家」村上春樹 スイッチング・パブリッシング 2015 「走ることについて語るときに僕の語ること」に似て、村上春樹の小説論であり、「どうやって才能を最大限に開花させるか」論。すごく面白い。 こんなの。 これはあくまで僕の個人的な…

「日本語の近代」小森陽一

「日本語の近代」小森陽一 岩波書店2000 <本書を執筆する全課程は、自らの「日本語の近代」をめぐる既得権益を解体しつづける営みとなった。> と「あとがき」にある。 「国語」とのしての「日本語」は自明の存在ではなく、日本が近代国家として出発する…

「わたしは、ダニエル・ブレイク」

「わたしは、ダニエル・ブレイク」2016 監督:ケン・ローチ 出演:デイブ・ジョーンズ、ヘイリー・スクワイアーズ ドシンときた。 今ぼくらが生きてゐる世界、社会、システムに対する怒り、義憤が伝わってくる。 うまいこと適応してるつもりの小利口で軽…

「大人のためのメディア論講義」石田英敬

「大人のためのメディア論講義」石田英敬 ちくま新書 2016 感想を書くために線を引いた箇所を読み返してゐたら、「思いつき」ってすごく本質的なことだということに気がついた。 「思いつき」というのは「ひらめき」であり、「ひらめき」というのは知性…

「滅びゆく日本へ 福田恆存の言葉」佐藤松男 編

「滅びゆく日本へ 福田恆存の言葉」佐藤松男 編 2016 河出書房新社 全集、対談、講演等から集めた福田恆存の語録。 福田語録は他に「日本への遺言」がある。こちらもよい。 編者のあとがきによれば、両語録の重複は二割程度とのこと。 福田の慧眼恐るべ…

「人間の生き方、ものの考え方」福田恆存

「人間の生き方、ものの考え方」福田恆存 文藝春秋 2015 福田恆存はぼくが唯一、全集を最初から最後まで全部読んだ作家。 「福田恆存全集」と「福田恆存翻訳全集」はぼくの宝物だ。 災害など起ったらこれだけは抱えて逃げなくてはならないと思ってゐる(…

「バカの壁」養老孟司

「バカの壁」養老孟司 2003 新潮新書 これが大変おもしろかった。 今年の講演、御年81歳、まことの壮健なことで嬉しい限りです。 話は面白いし、語り口はおだやかで、声がとっても暖かくてやさしい。 人柄が出てるなあ。 すごく癒された。 久しぶりに…

「現代思想の教科書」石田英敬

「現代思想の教科書」石田英敬 2010 ちくま学芸文庫 「現代思想」いうのはたとえばソシュールとかフーコーとかレヴィ・ストロースとかラカンとかそういう人達がつくりだした知のことを言う。 で、「現代思想」やってますと言うと、彼等の書いた本を読み…

「合本 挨拶はたいへんだ」丸谷才一

「合本 挨拶はたいへんだ」朝日文庫 2013 友人の結婚式で祝辞をのべることになって、どうしたものかと思い、そういえば丸谷さんのスピーチをあつめた本があったよな、と調べたらこれを見つけて、読んでみた。 この人はあんまり文章が上手すぎてそのへん…

「じゃじゃ馬ならし」シェイクスピア

「じゃじゃ馬ならし」1592~4 翻訳:福田恒存 福田恒存翻訳全集・第四巻「シェイクスピア篇Ⅰ」所収。 福田の解題によれば、これは共作であるらしい。 間違ひなくシェイクスピアの筆と見なされるのは、最初の序劇とペトルーキオー=カタリーナの場面とを…

「マイケル・ジャクソンの思想」安冨歩

「マイケル・ジャクソンの思想」2016 アルテスパブリッシング 安冨歩氏のことは、先日の選挙でれいわ新選組から立候補したことから知った。 残念ながら、結果は落選だった。 選挙の後、氏は「内側から見た「れいわ新選組」」という文章を発表した。 私は…

「タイタス・アンドロニカス」シェイクスピア

「タイタス・アンドロニカス」1593 翻訳:福田恒存 福田恒存翻訳全集・第四巻「シェイクスピア篇Ⅰ」に所収。 福田の解題によれば、これは誰か別の作家が書いたものにシェイクスピアが手を加えた作品とのこと。 作者生存中には人気がありながら、死後これ…

「世界がわかる宗教社会学入門」橋爪大三郎

「世界がわかる宗教社会学入門」2006 ちくま学芸文庫 ユダヤ教、キリスト教、イスラム教、仏教、儒教について、わかりやすく解説されてゐる。 個人的には仏教についての記述が一番面白く読んだ。情報量が多いから一読ではとうてい把握できない。 また「…

「自分と未来のつくり方」石田英敬

「自分と未来のつくり方」2010 岩波ジュニア新書 東浩紀さんとの共著「新記号論」を読み、石田氏のことを知った。 「新記号論」はもの凄い本だ、ということは分かるのだが、これがたいへんむづかしく、消化不良に終わってしまったので、再読リストに入れ…

「リチャード三世」シェイクスピア

「リチャード三世」1592~3 翻訳:福田恒存 一 井上ひさしの「天保十二年のシェイクスピア」が再演されると知り、長いこと積読にしてゐた福田恒存翻訳全集のシェイクスピアを読もうと決意。 第四巻から第七巻までがシェイクスピア篇となってゐて、全部…

「増補版 日朝関係の克服」姜尚中

「増補版 日朝関係の克服ー最後の冷戦地帯と六者協議」2007 集英社新書 12年前の本だから、最新の情勢について知ることはできないけれど、日朝関係や戦後体制について基底となる知見について多く語られてゐるので、今読んでもやはり有用。 例えば、次…

「平成時代」吉見俊哉

「平成時代」2019 岩波新書 平成の三〇年間を「失敗の時代」として、経済・政治・社会・文化、それぞれの領域から論じる。 本格派の、とても勉強になる良書だった。いや、名著と言いたい。 こんなにいい本が900円で手に入る日本の書籍文化は素晴らし…

「韓国 内なる分断」池畑修平

「韓国 内なる分断 葛藤する政治、疲弊する国民」2019 平凡社新書 最近、友人が泊まりにくることがあって、その際、日韓関係について話をした。 ぼくはお互い妥協して、なんとか落としどころを探り、友好関係の構築に努力すべきだという考えだ。 友人は…

「日米安保解消への道」取留重人

「日米安保解消への道」1996 岩波新書 最近ぼくは真剣に、日米安保の解消を目指す、あるいは、それを真剣に考慮にいれて、日米同盟を根幹から問い直さなくてはならないと思ってゐる。 安倍政権が登場するまでは、ぼくもふつうに「日米同盟が基軸というの…

「今こそ、韓国に謝ろう」百田尚樹

「今こそ、韓国に謝ろう」2017 飛鳥新社 日韓関係が急速に悪化してゐる。 安倍政権を支える歴史観・朝鮮人観はどういうものかと思い、この本を読んでみた。 ひどかった。 かなり差別的で、朝鮮人をまるごと貶めるような記述となってゐる。 それをいかにも、…

「どんなことが起こってもこれだけは本当だ、ということ。-幕末・戦後・現在-」加藤典洋

「どんなことが起こってもこれだけは本当だ、ということ。-幕末・戦後・現在-」 2018 岩波ブックレット 2017年に著者が行った講演に加筆修正したもの。 薄っぺらいのですぐ読める。 けれど内容は、濃く、深い。 加藤は日本が幕末に成し遂げた明治…

「ルバイヤート」オマル・ハイヤーム

「ルバイヤート」オマル・ハイヤーム 小川亮作訳 岩波書店 オマル・ハイヤームは11世紀ペルシアの詩人。 11世紀だからペルシアはとうにイスラーム化してゐるのだが、この詩人は酒のことばかり歌ってゐる。 たとえばこんな具合に。 魂よ、謎解くことはお…

「村上春樹は、むずかしい」加藤典洋

「村上春樹は、むずかしい」2015 岩波新書 村上春樹1979年のデビューから2013年の「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」までの全活動を網羅的にとりあげて論じてゐる。 こんなに深く読めるものなんだと批評家の読みの深さに驚く。 こと…